高層ビルもピカピカに。自己清掃ガラスのヒントは「蛾の複眼」!?

昆虫さん、ありがとう。もう窓拭きをサボってもいいのね!

英国の工学・物理科学研究会議(EPSRC)からの支援を受けたロンドン大学が、掃除嫌いにとって長年の悲願である『セルフクリーニング・ウインドウ』、すなわち窓拭き不要の窓ガラスを作り出しましたよ。やったー!

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このガラスの表面を電子顕微鏡で拡大してみると、人間の髪の毛より100倍も細かな円錐形のナノ構造体ができているのがわかります。こうしたナノレベルの微細な構造と、その表面を覆う5〜10ナノメートルの二酸化バナジウムによるコーティングが、超耐水性を発揮。汚れやホコリを雨水とともに洗い流すというわけ。

しかもこのガラスの構造は、自己清掃だけでなく「熱損失を防いで省エネ」「アンチグレアで光の反射を防ぐ」といった機能性も持っているとのこと。多くの面で、従来より進化したスマートガラスということになるのだそうです。

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ちなみにロンドン大学の研究チームによれば、超高層ビルの窓掃除にかかるコストは5年間で窓ガラス自体の設置費用とほぼ同じになるとされ、このガラスによって掃除不要になればビル管理の大幅なコストダウンが期待できることでしょう。さらに断熱性による省エネ効果の高さから、暖房費も最大40%削減できるとされています。

ところで、こんな良いことづくめのスマートガラスのナノ構造は、蛾などの昆虫が外敵から身を隠すために進化させた、光の反射を防止する特殊な複眼からインスピレーションを得たものなのだそう。人類のテクノロジーもまだまだ、自然界に存在する森羅万象には追いつけていないようですね。

 
文/ワタナベダイスケ(編集部)

関連サイト

英国工学・物理科学研究会議(EPSRC)のニュースリリース

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