30年を経て現代によみがえる「ドラゴンレーダー」開発秘話。実はとても貴重な“ドラゴンボール”の本格派玩具!

あの「ドラゴンレーダー」を現代のプロダクトとして具現化

今や世界的人気となった漫画&アニメ『ドラゴンボール』の代表的ガジェットである「ドラゴンレーダー」が、同作のアニメ化30周年を記念して商品化! 劇中のイメージをそのままハイクオリティに具現化した『Complete Selection Animation DRAGONRADAR(コンプリート セレクション アニメーション ドラゴンレーダー)』として、通販サイト「プレミアムバンダイ」限定で予約受付中です。

本製品は外観や手触りへのこだわりはもちろん、液晶画面と方位センサー、3軸加速度センサーによる擬似的ドラゴンボール探索が可能という画期的アイテムに。価格は1万800円(税込/送料・手数料別)。

 
昨年末掲載のレビューに続き、今回は本製品を開発したバンダイ ボーイズトイ事業部スタッフを取材。ドラゴンレーダーにかける思い、見どころをたっぷり語っていただきました!

実はほとんど作られてこなかった、『ドラゴンボール』のおもちゃ

バンダイ ボーイズトイ事業部 堀村さん。

バンダイ ボーイズトイ事業部 堀村さん。

──まずお伺いしたいのは、なぜこのタイミングで「ドラゴンレーダー」なんだろうということです。その商品企画の背景について教えていただけますか?

バンダイ 堀村さん(以下、敬称略)商品化を発表させていただいた2016年は、『ドラゴンボール』がアニメ化した1986年から30周年という記念すべき年でした。そこに向けて、『ドラゴンボールZ』でも、『ドラゴンボールGT』でもない、『ドラゴンボール』のアイテムを作ってみてはどうかと考えたのが企画のきっかけです。意外に思われるかもしれないんですが、バンダイではこれまで『ドラゴンボール』のおもちゃをほとんど作ってこなかったんですよ。

──え! それは本当に意外です。

堀村:私は1990年入社なので、あくまで伝聞なのですが。アニメ化初期はカード商品やガシャポン以外のおもちゃの売り上げが思わしくなく、新製品の開発を止めてしまったそうなんです。バンダイが本格的にドラゴンボール関連商品を展開するようになるのは『ドラゴンボールZ』のアニメ(1989年〜)が始まってしばらくしてから。原作の大ヒットを受けて発売した『激震サウンド 界王拳かめはめ波』が好評だったことを受けて、以降、どんどん拡大していくことになりました。

──懐かしい! 「かめはめ波」のポーズを取ると、かめはめ波の効果音が出るなりきり系のおもちゃですよね。

堀村:はい。実はそれを担当したのが私で、以降、27年間、ずっとドラゴンボール関連のおもちゃを担当させていただいています。そんな私にとっても『コンプリート セレクション アニメーション ドラゴンレーダー』は、初めての『ドラゴンボール』製品なんですよ。バンダイのアニメ系なりきり玩具ブランド「Complete Selection Animation」の新作ということで、ドラゴンレーダーの機能やディテールをどこまで作り込めるかにチャレンジしています。

バンダイ『激震サウンド 界王拳かめはめ波』。『ドラゴンボールZ』放送当時に発売されヒット商品に。

バンダイ『激震サウンド 界王拳かめはめ波』。『ドラゴンボールZ』放送当時に発売されヒット商品に。

「ドラゴンレーダーが実際に存在したらこうなるはず」を徹底追求

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──アニメや特撮に出てくるプロダクトを再現するという試みは、仮面ライダーの変身ベルトを再現するバンダイ「COMPLETE SELECTION MODIFICATION」シリーズなどでも行われていますね。そういった前例と比べて、本製品の開発ではどういった点がポイントでしたか?

堀村:もっとも悩ましく苦労したのは、実際にお手本とするべき現物が存在する変身ベルトなどと異なり、立体としてのお手本が存在しなかったことですね。アニメーションのデザインを皆さまのイメージ通りに立体化し、手に取っていただけるように仕上げるのは大変でした。

──今どきのアニメは小物にもキチっとした設定がありますが、80年代のアニメは確かにそのあたりがかなり大らかでしたよね。

堀村:そこで今回は『ドラゴンボール』初期のドラゴンレーダーをベースに、東映アニメーションさま、集英社さまともご相談、ご確認を重ね、現代風のアレンジを加えるかたちでリファインしています。

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──そのあたり、もう少し詳しく教えていただけますか?

堀村:最初に決めたのはサイズです。ブルマという十代の女の子が片手で握れるサイズということで、この大きさを割り出しました。また“カプセルコーポレーション”(劇中に登場する架空の企業)の製品という位置づけも想定し、しっかりした質感の感じられる塗装や素材などを選んでいます。

──ボディのパールホワイト塗装はかなり印象的ですよね。

堀村:実はこれ、同じ手のひらサイズのプロダクトであるスマホの塗装から着想しているんです。原作にはないカプセルコーポレーションのロゴを付けたのもそのため。もし、ドラゴンレーダーが実際に量産されたら、おそらく「C」のロゴが付いてプロダクトアウトされるのではと思いました。

──確かに。原作コミックのトビラ絵などに描かれているブルマの発明品にも、たいていはロゴが付いていますもんね。

堀村:そうなんですよ。あとはリューズ部分をアルミの削り出しにしたのもポイントでした。腕時計でもリューズ部分は金属製ですから、そういうリアリティをきちんと持たせてあげたかったんです。液晶画面も、特殊な反転液晶パネルを使うことでボールの表示が光るように工夫しています(編集部注:白い液晶に黒いドットを出すパネルを使おうとすると、画面が白く見えるなど、アニメの演出とは異なる表示になってしまう)。もちろん、特長的な格子模様もしっかり再現していますよ。

時計のようなリューズはデザインでも実用面でも大きな特徴に。「カプセルコーポレーション」のロゴマークはシールではなくタンポ印刷という手法でプリントされたもの。

時計のようなリューズはデザインでも実用面でも大きな特徴に。「カプセルコーポレーション」のロゴマークはシールではなくタンポ印刷という手法でプリントされたもの。

堀村:アニメで描かれていない部分としては、例えばドラゴンボールを7つ集めて、神龍(シェンロン)を呼び出している最中の画面表示なども、想像しながら補いました。きっと磁場が乱れて大変なことになっているから、表示も乱れているに違いない……といった感じです。

本製品でドラゴンボールを7つ集めたときに見ることができる“神龍”出現シーンを実際に体験してみました。液晶画面にドラゴンを表示するわけではなく、どうやって神龍を表現しているのか? 購入予定の方にはネタバレとなりますが、動画でご確認ください。

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再生はこちらから→YouTube:1分12秒
※動画は7つめのドラゴンボールを手に入れた直後に表示される一連の画面を収録。願いごとがかなったあとのブルマのリアクションは複数のバリエーションが!

 

声優から効果音まで“オリジナル”にこだわり抜いたサウンド

『コンプリート セレクション アニメーション ドラゴンレーダー』Webサイトより

『コンプリート セレクション アニメーション ドラゴンレーダー』Webサイトより

──作り込みへのこだわりという点では「音声」にも感心しました。まず、ナビゲーションしてくれるブルマの声が若々しい!(笑) 懐かしさがこみ上げてきますね。

堀村:本製品のために、ブルマ役の鶴ひろみさんに新規収録していただいたのですが、その際に『ドラゴンボール』時代の、十代のブルマの声で演じていただけるようお願いしました。これはぜひ皆さんにも聞いていただきたいんですが、さすがはプロ、まさに当時のブルマそのままで感動しますよ。

──ドラゴンボールを7つ集めると登場する神龍の声は、どうされたんですか? 『ドラゴンボール』で声を担当された内海賢二さんは既にお亡くなりになっていますが……。

堀村:神龍についても、『ドラゴンボール』時代のイメージを再現したかったので、当初から内海さんの声しかないだろうと考えていました。そこで、東映アニメーションさまに当時の音声が残っていないか問い合わせたところ、アニメの音声は残っていなかったのですが、テレビゲームやデータカードダスのために収録した音声が残っていることがわかり、それらの中から必要なものを使わせていただくことになりました。もちろん、背景に流れる音楽も『ドラゴンボール』そのまま。「神龍出現」という、アニメ劇中で流れていたBGMを使っています。ちなみにこのBGM、ドラゴンボールを7回集めると「ミュージックモード」で再生できるようになるんですよ。隠し機能というわけではないのですが、Webサイトにはまだ載せていない初出し情報です(笑)。

──効果音なども、アニメなどの過去音源から流用してきた感じですか?

堀村:これについては、先にお話しした『激震サウンド 界王拳かめはめ波』以来のお付き合いであるサウンドクリエイターの新井秀徳さんにお願いしています。新井さんはドラゴンボールシリーズのほとんどで音響効果を担当し、実際の効果音やSEを制作されている方です。当時からご担当もされていましたし、とても独特な音の作り方をされる方なので、新井さんでなければ本物の“ドラゴンボール”の音にならないと思いました。また今回は新規制作、収録の効果音も含めて、一緒に効果音を作っていただいています。

──声優から音響効果まで、オリジナルスタッフが勢揃いなんですね。

堀村:そこにはこだわりまして、関係者の皆さまにご協力をいただきました。『ドラゴンボール』をリアルタイムで見ていた30〜40代の方はもちろん、多くのドラゴンボールファンに喜んでいただけるクオリティを目指した製品です。親子でも遊んでいただける仕様になっていますので、ぜひ皆さんでドラゴンボール探しを楽しんでいただければ。

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取材・文/山下達也(ジアスワークス) 撮影/片寄雄太(And-Fabfactory)、編集部

プレミアムバンダイ『コンプリート セレクション アニメーション ドラゴンレーダー』予約受付期間…
2016年11月21日(月)11:00〜2017年1月31日(火)23:00締切予定(発送時期は2017年3月を予定)
※写真は試作品のため、実際の商品とは一部仕様が異なる場合があります。
(c) バードスタジオ/集英社・東映アニメーション
(c) バードスタジオ/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

関連サイト

プレミアムバンダイ『ドラゴンボール Complete Selection Animation DRAGONRADAR』製品情報

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