本誌2011年3月号(2011年1月25日発売)掲載
ウェブ掲載日:2011年1月25日
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一年間に渡って続いたこの連載「拡張現実企画室」も、今回を以て最終回となります。別に編集担当者と喧嘩した訳でも、編集長に怒られた訳でも、ソニー・マガジンズを敵に回した訳でもありません。円満退社、いや、円満最終回です。この本文を書く前に、過去全11回を振り返る下段の文章を書きました。ガンダム、海女、加藤夏希、スカイフィッシュ、ヨーロッパ企画、携帯電話、 JAVA、メディアジーン、恐怖など。本当にいろいろなモノを拡張してきました。ここまで広範囲な出会いを果たせたのは、ひとえにデジモノステーションさんのおかげです。心から感謝しています。
で、最終回にしてうっかり気が付いたのですが、この連載。一切「デジモノ」に触れてないですよね。本当にうっかりしておりました。このまま触れずに終わるのもユニークなのですが、最期くらいは感謝の気持ちを込めて、リミッターを外しつつ「未来のデジモノ」について語っておこうと思います。
未来の携帯電話をトリガーにしてみたいと思います。スマホと呼ばれるスマートフォンの台頭が今年一番の話題となりそうですが、ガラケー市場が終わるかというとそうでもなさそうです。ガラケーにはガラケーなりの存在意義を高めてゆきます。例えば、もはやスペック面で頭打ちになっているカメラ機能。これってもうガラケーに備わる必要ないですよね。何を新たに備えるのかが、進化のキーになってゆくのだと思います。僕はジャーナリストではなく、プロトタイプの発明を主眼にしているので、もう少し掘り下げて具体的に説明しておきます。まず、携帯電話のカメラ機能が何なのかというと、人間の視覚と記憶の拡張である訳です。人間に備わるセンサーは、視覚だけではありません。嗅覚・触覚・味覚・聴覚もあります。これだけの拡張素材があるにも関わらず、携帯電話に視覚の拡張だけを宿らせるなんて勿体ないです。たとえば、嗅覚の拡張を携帯電話に宿らせるというアイデアはいかがでしょう。小型で高機能な臭気センサーが比較的安価で購入できるので、携帯電話に内蔵するのはそう難しい話ではありません。そもそも、人間の五感を分類したのはアリストテレスと言われています。般若心経にも似た「眼耳鼻舌身意」すなわち六根という概念があって、そこでは「意識」も五感と同じ分類をされています。僕らが作っているARは、「拡張現実」であって「拡張現実感」ではないと自覚しています。知覚の中核が意識の中に在るか外に在るかの違いで、その拡張の概念は大きく異なってきます。いわゆる「デジモノ」が適えてくれていたのは「現実感(リアリティ)」であって、「現実(リアル)」では在りません。どちらにも作用するデジモノが登場した時、僕らは斬新な感覚とともにそれを受け入れるのだと思います。
ついさっき気が付いたのですが、ビジョメガネって関和亮さんが撮影することもあったんですね。安齋肇さんとか福満しげゆきさんとか、ヤバい人の連載を支えたデジモノステーション。これからも勝手に応援しています。また、現実か拡張現実でお会いしましょう。AR三兄弟長男こと、川田十夢でした。
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栗山千明さんが主題歌を歌っていて、AR越しにではありますが、共演できてうれしかったです。栗山さんとは後日ラジオ某局ですれ違い、すっかり共演したつもりで話しかけたら不思議な顔をされました。うっかり。

僕らが作ったtwitter対戦システムで、いろいろな人を対戦させて「わーい」ってなりました。今なら、宇多田ヒカル×浜崎あゆみ「歌姫対決」、麻木久仁子×大桃美代子「オッサン奪い合い対決」でしょうか。

『アーマード・コア』というゲームを拡張しました。タイトルと内容のズレが生じてきたのにはこの頃からで、本文に海女は登場しません。思春期、海女に没入していたので、それがうっかり露呈したのだと思います。

人間、追いつめられると裸になりますよね。追いつめられなくても裸になる人間もいて、それがアーティストなのだと思います。うちの三男は頼んでも頼まなくても裸になるので、アーティストなのだと思います。

加藤夏希さんとお会いするのは三度目でしたが、すっかり緊張してしまいました。。。だって、美人すぎます。目を見て話せない、気の利いたことを聞けない僕たちを、うっかり夏希さんがリードしてくれました。

スカイフィッシュを拡張したこともありました。この連載の前後に、学研「ムー」編集長三上さんとうっかりお会いしたのですが、言ってる事ほぼわからないのに瞬間的に納得させる説得力がありました。流石ですね。

ヨーロッパ企画さんとトークイベントを敢行、その模様を誌面にしました。いつも彼らの公演を観に行っているので、役者さんたちと絡めてうれしかったです。舞台が毎回最高に面白いので、みなさんもぜひ!

AR3DPlayerという、いわゆるガラゲーでARが楽しめるアプリケーションを紹介しました。今度、これを使って、なんとあの小林幸子さんを拡張するのでご期待ください。下記の番組で放映します。

ギズモードやライフハッカーなど、WEB媒体とのコラボを敢えて誌面で紹介するという名のマッシュアップを敢行しました。ARマーカーは、情報を配置するためだけじゃなく、操作することにも使えるのです。

この連載は、長男である僕が書いているのですが。この回だけは三男オガサワラユウが代筆しています。彼は、プログラムもグラフィックも音楽も文筆もイケる天才です。その片鱗が連載に残せて良かったです。

この回のARシステムを動作させている映像がYoutubeにアップされているのですが。僕らのアップしたどの動画よりも再生数が多かったりします。「恐怖」は、誰の心にも在る。ちょっとした発見でした。

迎えた最終回。こうして振り返ると、本当にタキに渡る内容を拡張してきました。これもひとえにタキさん(担当編集)のおかげです。タキのような涙とともに、別れの歌とともにお別れです。(タキ廉太郎のような意味で)

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「AR三兄弟の野望!~デジタルの新世界『拡張現実』に挑む~」
放送日時:1月28日(金) 23:00~24:00(予定)
再放送:2月12日(土)13:30~14:30(予定)
チャンネル:BS2
特設サイト:http://www.nhk.or.jp/ar3/
文/AR三兄弟(川田十夢)※システムに関する問い合わせはAR三兄弟(ar3room@ar3.jp)まで。
















