本誌2010年3月号(2010年1月25日発売)掲載
ウェブ掲載日:2010年2月12日

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日本国内における韓国映画の歴代興行収入1位の記録を持つ『私の頭の中の消しゴム』(’04/日本公開は’05)を手掛けたイ・ジェハン監督の最新作『サヨナライツカ』が大ヒット公開中。正真正銘の“韓国映画”にも関わらず、キャストは中山美穂、西島秀俊、石田ゆり子以下、日本人俳優がズラリ。そして、注目の主題歌を歌うのが中島美嘉だ。中島は、あの名曲「雪の華」がカバーされたことをきっかけに、韓国でも極めて高い人気を誇っている。
「韓国で、あるイベント・ライブに出演した時にみんなが<雪の華>を日本語で一緒に歌ってくれて本当にびっくりしました。歌うのをやめてずっと聴いていたかったくらい(笑)」
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『ALWAYS』
発売中
1223円
Sony Music Associated Records
CD収録曲
01. ALWAYS
02. BABY BABY BABY
03. SPIRAL
04. ALWAYS(Instrumental)
05. BABY BABY BABY(Instrumental)
06. SPIRAL(Instrumental)
映画『サヨナライツカ』の主題歌「ALWAYS」ほか、ロッテガーナミルクチョコレートのCMソング「BABY BABY BABY」、1/21より放映中のKanebo KATE CMソング「SPIRAL」を収録したシングル。
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サヨナライツカ
監督/脚本
イ・ジェハン
出演
中山美穂、西島秀俊、石田ゆり子 ほか 新宿バルト9、丸の内 TOEI2 ほか公開中
1975年バンコク。ただ愛されることを求めて生きていた沓子はある男・豊と運命的な出会いを果たす。愛されることよりも愛することこそ本当の愛だと知った沓子は、豊に徐々に惹かれていくのだが、彼には日本に残してきた婚約者がいた……。
12年ぶりにスクリーンに復帰した中山美穂が主演を果たす恋愛映画。人は死ぬ時、愛したことを思い出すのか、愛されたことを思い出すのか?
『私の頭の中の消しゴム』のイ・ジェハン監督が、一生に一度の燃えるような恋を切なく描く。
辻仁成による同名小説を原作とする『サヨナライツカ』は、灼熱のバンコクで運命的な出会いを果たす真中沓子(中山美穂)と東垣内豊(西島秀俊)、そして豊の婚約者でのちに妻となる尋末光子(石田ゆり子)の、25年間におよぶ愛の物語。艶やかな美貌と、息を飲むような官能的な魅力で男たちの視線を釘付けにする、沓子の登場シーンは圧巻だ。
「ヤバかったですね。かっこいい~って。豊が夢中になるのもしょうがない(笑)」
この映画で目を奪われるのが、中山美穂演じる沓子の美しさだとしたら、“耳”を奪われるのが主題歌の「ALWAYS」だ。その卓越したバラード表現には、文字どおり筆舌に尽くしがたいものがある。
「単純に歌うということで言えば、バラードがいちばん好きです。切ないバラードがいちばん自分の声に合うんじゃないかと、最近あらためて思い始めてます。」
ただ、辛いとか悲しいとかだけではない、ありとあらゆる感情が言葉の一つ一つに宿り、それらが重層的に折り重なった結果として表現される、圧倒的な世界観。それは、ある意味“女優”の仕事に近いものと言えるかもしれない。
「たしかにレコーディングにのぞむ際に、自分の中で世界観が完全に出来上がっているというのはあります。でも、歌詞を必要以上に咀嚼したりというようなことはしていません。曲も覚えられる最低限しか聴きません。あまり読み込んだり聴き込んだりしても、ただの愛着にしかならないんです。歌も何度も歌いません。初めて歌ったものにはかなわないから。すごく正直で、やっぱりいちばんいいんですよ。考えて考えて、計算して何度も歌っても、たぶん聴く人にとっては“ただのうまい歌”になってしまう」
圧倒的な感性と、破格の集中力。とにかく並みの歌い手ではないのだ。話を映画に戻そう。次々と男を取り替え、自由奔放に生きてきた沓子は、豊との運命的な出会いを経て、“本当の愛”に気付いていく。その心の変化を、中島はあるポイントで見抜いたという。
「沓子が本気になればなるほど、服装がだんだん地味になっていくのはわかりました。豊との別れを決意して、ニューヨークに旅立つシーンはいちばん地味でしたよね」
沓子と豊の愛は、結果的に様々な人々を傷つけていく。妻、友人、家族……。互いの愛情が大きければ大きいほど、その代償も大きくなってしまうという皮肉。だが、ふたりの想いをとどめることが出来るものは、もはや何もない。
「私は、恋愛とか愛の形って、何でもアリだと思うんです。極端に言えば、歌詞にあるように、たとえ誰か傷ついても、自分で責任を取れればいいと。結局、人を傷つけていちばんキツイのは自分だから。誰も悪くないんです。好きになったものは仕方ないんだから。ただ、絶対に後悔だけはしちゃいけないと思う。それによって、何かを失うことがあったとしても、のちにいろんなもので返していけばいいんです。私はそう思います。」
NAKASHIMA MIKA
1983年2月19日生まれ。鹿児島県出身。’01年にドラマのヒロインに抜擢され、主題歌「STARS」で歌手デビュー。60万枚を超える大ヒットを記録し、第44回日本レコード大賞最優秀新人賞受賞ほか各賞を総なめに。その後もビッグセールスを記録し続け、’05年には映画『NANA』で主演を果たすなど、シンガーだけにとどまらない多彩な才能を発揮している。
インタビュー・文/千葉一郎 撮影/笹原清明 ヘアメイク/丹羽寛和(maroon brand)







