本誌2010年1月号(2009年11月25日発売)掲載
ウェブ掲載日:2009年12月3日


柴咲コウの2年7カ月ぶり、通算4枚目のオリジナルアルバム『Love Paranoia』は、過去最大の全17曲、約75分の大作となった。
「そうですね。特別に意図したわけではなく、結果的にそうなったという感じですね。途中にベストアルバムの発売もありましたから。でも、シングルのリリースを重ねるたびに“アルバムを早く出したい”という気持ちはありました。オリジナルアルバムの製作は、音楽活動の中で、最も拘束のない自由な表現の空間だと思っていますから」
自ら作詞を手がける柴咲コウ。人気アーティストゆえ、タイアップがらみのシングル曲も少なくない。それでも既発曲「よくある話喪服の女編」「大切にするよ」、そのカップリングだったアップテンポな「dive」などは、初めから今作のために用意されていたような“テーマ”が見え隠れする。収録曲で唯一、福山雅治が手がけた「最愛」然りだ。
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『Love Paranoia』
発売中
3500円(CD+DVD初回限定盤)。
3000円(通常盤CD)
Universal Music
CD収録曲
01. ラバソーlover soul
02. ラブマイノリティー
03. よくある話喪服の女編
04. 百年後
05. n0/w
06. notice of the way it is
07. break a spell
08. 最愛 (KOH+)
09. 君の声
10. 再生
11. dive
12. Sweet Dream
13. ex
14. 低体温
15. 大切にするよ
16. きみが残していったもの
17. 泣いていい
(初回限定盤のみ収録ボーナストラック)
DVD収録内容
01. よくある話喪服の女編
02. 君の声
03. 最愛(KOH+)
04. 大切にするよ
05. ラバソーlover soul
(シングル5曲のミュージックビデオ+
撮り下ろしのメイキング映像ほか収録のみ収録ボーナストラック)
Kou Shibasaki Live Tour 2010
~ラブ☆バラ Supported by JACCS~
【公演スケジュール】
●2010年3月5日(金)・戸田文化会館 ●3月7日(日)・新潟県民会館 ●3月14日(日)・愛知県芸術劇場 ●3月20日(土)・北海道厚生年金会館 ●3月22日(月・祝)・仙台サンプラザホール ●3月27日(土)・静岡市民文化会館 ●3月28日(日)・大阪国際会議場 グランキューブ大阪 メインホール ●4月3日(土)・福岡サンパレス ●4月4日(日)・広島ALSOKホール ●4月9日(金)NHKホール
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「シングルは独立したリリースですけど(去年から今年にかけての)製作時期はほとんど一緒というところもあり、必然的にテーマは近いものになりますよね。普段からも作詞のためにメモは取っていたりもするのですが、これがあまり良い効果はなく(笑)、結局瞬発力で一気に書いてしまうので、なおさらそう思います。収録されたシングル曲も、アルバムのための新曲もピンポイントでとらえた恋愛を歌っているんです。ま、人の数だけそれぞれ愛の形は違うかもしれませんが、それでも恋愛中の人の多くはいろんな不安や戸惑いがあると思うんですね。そういう部分がアルバムには反映されているのではないでしょうか。〈ex〉は、視野を思いっきり狭めて、あえて男性視点の恋愛を書いていますし。〈百年後〉に限って言えば、恋愛以上の“大きな愛”を表現できたと思っています」
“離れること それは生きていないと同じこと”。深い愛のバラード「百年後」。作曲は崎谷健次郎。アラフォー世代には名曲「もう一度夜を止めて」('87年)で知られるシンガーソングライター。彼女とは4度目のコラボだ。
「(小声で)22年前……へぇ、そうなんだぁ。崎谷さんの曲はいつもメロディが本当に美しいんですよね。私はいつも歌詞は後から付けていくのですが、今回も最初に曲を聴いた瞬間に“絶対に詞を書きたい”って思いました」
アルバムタイトルを意訳すれば『恋の被害妄想』『愛の疑心暗鬼』。そんなアルバムのオープニング「ラバソーlover soul」は、活き活きとした彼女のヴォーカルとバンドサウンドと見事に一体となった痛快なロック!陳腐な言葉だが、あえて“カッコいい!”
「ありがとうございます(笑)。音はけっこうこだわりましたね。もともとトランスロックが好きだということがあるかもしれませんが、この曲も打ち込みがベースで、あとから生音を重ねてバンドサウンドを意識しました。ヴォーカル入れの時もどこかで“振り切れた”感じはありました」
耳慣れた曲でも、これまでとは全く違う表情を見せるのがアルバムの妙だ。
「そう思いますね。ドラマの主題歌にも使われた曲なので若いリスナーの方も耳にしてくれたと思うんですけど、アルバムのアタマで聴いてもらうことによって多くのリスナーにこれまでとは違う感触を味わってもらえれば嬉しいですね。インストの〈notice of the way it is〉を途中で入れたのは、勢いがある流れを変えたいと思ったからなのですが、曲順は迷いなくすんなりと決まっていきました」
来年3月には、本作を携えた全国ツアーも決定しているが、アルバムをアタマから順番に演奏するステージをぜひ、観てみたい。
「んなるほど。きっと盛り上がるでしょうね。でも順番どおりの演奏はきっとないと思います……それじゃ、ちょっと芸がなくてつまらないでしょ(笑)」
SHIBASAKI KOU
1981年8月5日生まれ。神奈川県出身。女優業と並行しながら、2002年7月にシングル「Trust my feelings」で歌手デビュー。彼女自身も出演した映画『黄泉がえり』劇中歌「月のしずく」(RUI名義)、同『容疑者Xの献身』主題歌「最愛」(KOH+名義)などがベストセラー。現在までに19枚のシングル(RUI、KOH+含む)、4枚のオリジナルアルバムを発表。
インタビュー・文/安川達也(編集部) 撮影/笹原清明 ヘアメイク/山口久勝 スタイリスト/小山よし子
撮影協力/Language六本木ヒルズ店













