
画質の高さや使い勝手のよさで、数多くのビデオカメラユーザーから高い評価を受けているキヤノンの「iVIS」シリーズ。その最新モデルとして『iVIS HF-M32』が登場した。
最大の特長は、初めて使う場合でもビデオカメラまかせでキレイに撮れる「こだわりオート」を搭載している点だ。ビデオカメラを向けるだけで人物の有無や背景の状態などを自動的に判別して、最適な設定で撮影してくれる。
また、ズームレンズの広角側でも望遠側でも手ぶれを強力に補正する「新・手ブレ補正(パワードIS+ダイナミックモード)」や、画面上の被写体にタッチするだけでピントや露出を合わせ続ける「タッチ追尾」などの便利な機能も装備しており、プロでもミスしがちな難しいシーンを簡単かつキレイに撮ることができる。
このほか、従来より倍増した64GBの大容量メモリを内蔵しており、記録できる時間が大幅に伸びているのもポイント。光学15倍ズームや高速で精度の高いAFなど、基本性能も充実しており、トータルバランスに優れた魅力的な一台になっている。
【基本機能】
●使い勝手を重視した絶妙なバランスのボディ
機能を詰め込めば必然的に本体は大型化するが、本機はその性能とサイズのバランスが絶妙。よく使われる焦点距離をカバーした15倍ズームレンズや、トレンドのタッチパネルなどを搭載していながら、持ち歩きに負担のない320gという小型サイズにまとめている。ボタンを押すだけで静止画撮影と動画撮影を切り替えられる「デュアルショット」機能など、細かな使い勝手に配慮した設計も魅力的だ。
ホールド感のよいコンパクトなボディ

▲女性や小柄な男性でもしっかりホールドできる。また、本体が320gと軽いため、長時間撮影していても腕が疲れづらい。持ち歩きに負担を感じさせない機動力の高さが魅力的だ。
遠くの子供の顔をアップで撮れる高倍率ズーム

▲15倍の光学ズームレンズを搭載しているおかげで、遊園地などで遊ぶ子どもを遠くから見守りながら、その表情をアップで撮影できる。もちろん、運動会や学芸会などの学校のイベントでも大活躍。
タッチパネルの採用で、直感的な操作が可能

▲指で画面に直接タッチしてメニュー操作できる。このタッチパネルのおかげで、本体のボタン周りはすっきり。「どのボタンを押せばいいんだっけ?」と撮影中に悩まなくていいのは、本当にありがたい。
【自動撮影機能】
●ピント合わせも色補正もカメラまかせ。手ぶれ補正も強力
自分でモードダイヤルを合わせなくても、ビデオカメラが自動的に撮影シーンに適正な露出や色補正を行なってくれるので、初心者でも美しい映像を残せる。また、「タッチ追尾」機能を搭載しており、画面上の被写体に指でタッチするだけで、その被写体が動き回ってもピントや露出を合わせ続けてくれるため、子供やペットの撮影に便利。手ぶれ補正は強力で、歩き撮りでもズームアップでも、安定した映像を撮影できる。
31シーンを自動判別する「こだわりオート」が秀逸

▲人物の有無や光源の状態、明暗差などをもとに31シーンを自動判別して、露出や色合いを最適化してくれる。例えば、画面内に鮮やかな色がある場合、その鮮やかさが引き立つように色を補正してくれる。マニュアルだと設定に手間取って撮影チャンスを逃しかねないシーンでも、ビデオカメラまかせで手軽に撮れるのは大変重宝する。
手持ち撮影の可能性を広げる強力な手ぶれ補正

▲歩き撮りの時の激しい手ぶれから、ズーム時の大きく揺れるような手ぶれまで、さまざまな手ぶれをしっかり補正できる。普通なら三脚がないと手ぶれが強く出てしまう場面でも、手持ちである程度鑑賞に堪える映像を撮ることができる。
【撮影後】
●撮り貯めた映像をショートムービーにして楽しめる
撮影した映像が再生されないまま、メモリの中に貯め込まれていくのはちょっと悲しい。本機は、撮り貯めた
映像を撮影後に楽しむための機能もしっかり搭載している。特に「ビデオスナップ」機能には注目。データの整理が面倒という人も、もっと積極的に撮影した映像を活用したいという人も、ぜひ一度は使ってほしい。
好きなシーンを集めてBGM付きで再生

▲「ビデオスナップ」機能を使うと、数秒の映像をスナップ感覚で撮影できる。撮影後は、好きな映像と音楽を選択するだけで、自動的にBGM付きでショートムービー風に再生してくれる。撮り貯めた動画からシーンを切り出して作成することも可能。撮影がさらに楽しくなるユニークな機能だ。
まとめ
320gのコンパクトな本体に高機能を凝縮したキヤノンの最新ビデオカメラ。もともとレンズ性能や色再現性の高さで定評のある同社だが、本機ではその高画質をビデオカメラ初心者でも享受できるよう、自動撮影機能や強力な手ぶれ補正、タッチパネルなどの使いやすさを重視した機能を多数搭載している。そのため、初めてビデオカメラを手に取るユーザーでも、大切なシーンを簡単に美しい映像で残すことが可能だ。
特に印象的だったのが手ぶれ補正で、液晶横の「パワードISボタン」を押すと、ズーム時でもぴたりと映像が安定する。実際に手ぶれ補正のオンとオフを何度か切り替えて撮り比べてみたが、オンにした途端、まるで三脚に取り付けて撮ったように映像の揺れがおさまるのは「すごい」の一言。撮った映像を鑑賞する際に映像酔いすることも少なくなるはずだ。
40m防水の本格的なウォータープルーフケースや、5.1chサラウンドマイクロホンなど、オプションも充実しており、凝った撮影にも十分対応できる。ビデオカメラ初心者はもちろん、映像作品づくりを楽しみたい中上級者にも、ぜひ注目してほしい一台だ。
【スペック】
約W68×H60×D123mm 重量:約320g(本体のみ) 撮像素子:1/4型CMOS(有効299万画素:動画時) 液晶モニタ:2.7型ワイドカラー液晶(21.1万ドット/タッチパネル) 光学ズーム:15倍 焦点距離(35・フイルム換算値):39.5~592.5・相当 手ぶれ補正:光学式(レンズシフト方式、動画時はパワードIS/ダイナミックモードとスタンダードモードの切り替え可) 記録媒体:SDXC/SDHC/SDメモリーカード/HC MMCplusカード/MMCplusカード/マルチメディアカード カラバリ:スノーシルバー、ブラック
コラム
●オプションを使えばビデオ撮影をさらに楽しめる

標準搭載している機能だけでも十分ビデオ撮影の醍醐味を味わえる『iVIS HF-M32』だが、純正オプションを利用すれば、さらに幅広い場面で撮影を楽しむことができる。
例えば、「ウォータープルーフケース WP-V2」を本体に装着すると、水深40mまでの水中撮影が可能になる。その際、ビデオカメラ側を水中モードに設定すれば、幻想的な水中の世界をより美しく撮影することが可能だ。
このほかにも、風切音を防ぎながら5.1chサラウンド音声を録音できる「サラウンドマイクロホンSM-V1」や、ガンマイク「指向性ステレオマイクロホンDM-100」なども用意されており、ちょっとした映像作品づくりにも活用できる。「いずれは、もっと凝った映像を撮りたい」と思っている人には大きなメリットだと言えるだろう。
なお、本機の多彩な魅力は、こちらのページでも紹介しているので、ぜひ参考にしてほしい。
文/山口優 撮影/松浦文生
AVレビュー
ビデオカメラレビュー/カメラまかせで「カンタン&キレイ」に撮れるキヤノン『iVIS HF-M32』
2010年08月25日 20:37







