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デジカメレビュー/3D撮影に対応したソニー『サイバーショット DSC-TX9』

2010年09月06日 15:23

『サイバーショット DSC-TX9』/ソニー

屈曲レンズによる薄型デザインでおなじみの「サイバーショット T」シリーズの最新作として『サイバーショット DSC-TX9』が登場した。今年2月に発売した『DSC-TX7』の後継機にあたり、基本デザインを踏襲しながら、CMOSセンサーの高画素化と撮影機能の強化を実現している。

中でも注目は、2種類の3D撮影機能だ。一つは、ミラーレス機「NEX」シリーズから移植された「3Dスイングパノラマ」機能。これは、パノラマを撮る要領でカメラを横に動かしながら撮影すると、3D対応テレビ「ブラビア」などで再生可能な3Dパノラマ映像を自動作成する機能。もう一つは、新機能の「スイングマルチアングル」。こちらは、カメラの液晶上で擬似的な3D映像を再生できる機能だ。

さらに、連写した画像に合成などの処理を加えてボケを作り出す「背景ぼかしモード」や、人物の肌のシワやシミを目立たなくして撮影できる「美肌モード」、より高度なシーンの自動認識ができる「プレミアムおまかせオート」を新搭載。

オプションの電子撮影台を利用した「パーティショット」や、液晶タッチした被写体にAFが追従する「追尾フォーカス」、最短1cmまで近寄れる「拡大鏡モード」、AVCHD規格のフルHD動画モードなどは従来モデルから継承する。

レンズは広角対応の光学4倍ズームで、手ぶれ補正機構は光学式を内蔵。液晶モニタは、タッチパネル式の3.5型で、ほとんどの機能を指または付属ペンによるタッチ操作で行なえるようになっている。

【基本性能】
大型のタッチパネル液晶を採用し
シンプルなデザインと操作性を実現


光を90度折り曲げる屈曲光学系を採用することで、ワイド対応の光学4倍ズームながら奥行き17.5㎜の薄型ボディを実現。外装は高品位なアルミ製。ボディ前面のレンズバリアをスライドすると約1.2秒で素早く起動する。

004
▲ホールドバランスはまずまず。ただし、シャッターボタンやズームレバー、電源ボタンは小さめで操作感はあまり良くない。

005
▲液晶上を指タッチして画面内の任意のポイントにピントを合わせられる。そのほかの主要機能のほとんどタッチ設定が可能。

006
▲3.5型92万ドットのエクストラファイン液晶モニタを搭載。画面に表示されるアイコンは、自分にとって使用頻度が高い機能のアイコンに変更することができる。

【画質】
暗所に強い裏面照射型CMOSセンサーと
画像エンジン「BIONZ」の融合


センサー背面から光を入射させることで効率良く光を感知できる「裏面照射型構造」を従来機から継承。その上で、画素数を1020万画素から1220万画素へと変更し、細部再現力を向上。画像処理エンジンには「BIONZ」を採用する。

人物
007
▲高画素CMOSセンサーによって、被写体のディテールまでをくっきりと再現できている。A3サイズでのプリント用にも最適。シャープネスは高めで、発色はナチュラルな傾向と言える。

夜景
008
▲シーンセレクションの一つである「手持ち夜景」では、自動的に6枚の画像を連写し、それらをカメラ内の合成処理することで、手ぶれが目立たない1枚の画像として記録できる。

プレミアムおまかせオート

「手持ち夜景」と「逆光補正HDR」「人物ぶれ軽減」の3つを統合した新モード「プレミアムおまかせオート」を搭載。シーンが自動認識され、その結果に応じて最適な画像合成が行なわれる。

009
▲薄暗いシーンで人物を撮影すると顔検出だけでなく連写と合成が自動で行なわれ、ぶれのない画が撮れる。

【まとめ】
本モデルの一番の魅力は、最新テクノロジーを駆使したデジタル機能を満載していること。通常はフルオートで手軽に使いこなすことができるが、撮影に遊びを加えたり、人とは違った画像を記録したい時には、「スイングマルチアングル」や「背景ぼかしモード」などのデジタル機能が役立つ。

これらのデジタル機能は決して難しくはないが、しっかりと使いこなすには、ちょっとしたコツがいる。例えば「スイングマルチアングル」は、カメラから被写体までの距離が近すぎる場合には、3D効果があまり表現されない。また「背景ぼかしモード」は、背景と人物の距離が近いと、うまく撮れないケースがある。慣れるまでは試行錯誤を繰り返して、徐々に最適なシーンや距離感を見付けるようにしたい。

気になったのは、個人差にもよるが、既存モデルの中で優秀とは言え液晶タッチパネルのレスポンスがやや遅いと感じた。また、ズームレバーやシャッターボタンが小さすぎて、操作しにくい印象も残る。しかし、これらの操作面の不満は、携帯性に優れた薄型フラット形状や、物欲を刺激する高品位なデザインとトレードオフの関係にあるので、ある程度は仕方ないとも言える。携帯性やデザイン性よりも、使い勝手を重視する場合は、同時発売の沈胴式モデル『サイバーショット DSC-WX5』を検討するといいだろう。

『サイバーショット DSC-TX9』は、気軽に持ち歩きながら、多彩な撮影機能を満喫できるカメラなのだ。

【SPEC】
サイズ:約W100×H54.1×D23.6mm 重量:約175g 撮像素子:1/2.3型有効1220万画素“Exmor R”CMOS(裏面照射型) 液晶モニタ:3.0型エクストラファインTFTタッチパネル液晶(95.1万ドット) 光学ズーム:4倍 焦点距離(35mmフイルム換算値):25~100mm相当 手ぶれ補正:光学式 感度:AUTO/125~3200 記録媒体:SDXC/SDHC/SDメモリーカード/メモリースティック PRO-HG/メモリースティック PRO Duo/メモリースティック Duo カラーバリエーション:ダークグレー、ゴールド、レッド
【コラム】
新機能「スイングマルチアングル」について

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「スイングマルチアングル」の使い方は、まずパノラマ写真を撮影する感覚で、シャッターボタンを押すと同時に、カメラを横方向に動かす。すると、自動的に15枚の連写と画像処理が行なわれ、スイングマルチアングルのデータが生成される。
そのデータは、15の視点からなるマルチアングル画像だ。これをカメラ上で再生し、カメラを左右に振るように交互に傾けると、まるで3D画像のように画像を立体的に見ることができるユニークな機能。

011

また、スイングマルチアングルで撮影したデータを「ブラビア」などの3Dテレビで再生した場合には、通常の3D画像として楽しむことができる。

↓これが「スイングマルチアングル」。
 

013

文/永山昌克 撮影/小川修(MONKEY PHOTO)


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