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一眼レフカメラレビュー

一眼カメラレビュー/人気の一眼レフシリーズの新モデル『EOS Kiss X5』

2011年05月11日 20:13

EOS_Kiss_X5

エントリー向けデジタル一眼レフとして高い人気を誇るキヤノン「EOS Kiss」シリーズの新作として『EOS Kiss X5』が登場した。ボディ正面から見た基本デザインは、昨年発売した『EOS Kiss X4』を継承する。有効1800万画素のCMOSセンサーや処理エンジン「DIGIC 4」、秒間3.7コマの連写といった基本スペックについても変更はない。

大きく変わったのは、まず外観では、液晶モニタをバリアングル式にしたこと。ひとつ上のクラスに位置する『EOS 60D』の液晶と同じように、左右に最大175度まで、上下に最大270度まで回転させることができる。

バリアングル化にともなって、ボディサイズは従来よりもわずかに大きくなり、本体重量は40g増加した。また、ファインダー倍率は0.87倍から0.85倍へと縮小し、液晶表示を自動消灯させるアイセンサーは省略された。こうした若干のスペックダウンはあるものの、それ以上に、バリアングル液晶によって構図の自由度が広がるメリットは大きい。ファインダー撮影では気が付かなかった視点や撮り方を発見させてくれる。

■操作性
バリアングル液晶以外の基本操作は、これまでのKissシリーズを継承する。天面のモードダイヤルではオートからマニュアルまでの14種類の撮影モードを選択でき、グリップの電子ダイヤルでは絞りやシャッター速度を素早く切り替えられる。

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▲外装はざらつきのある樹脂素材で、側面には滑り止めのラバーを配置。

003
▲モードダイヤルを緑色の「A」に合わせると、全自動の「シーンインテリジェントオート」になる。

■ビギナーにも使いやすい機能
新たに「機能ガイド」表示と「クイック設定」のメニューを追加。「機能ガイド」をONにしておくと、撮影モードを変更した時や、各種の撮影機能をクイック設定する際などに、簡単な解説テキストを表示することができる。また「クイック設定」では、背面の「Q」ボタンを押して、主要な機能を素早くアクセスできる。

004
▲「機能ガイド」ONではモードや機能の解説テキストを表示してくれる。

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▲「Q」と書かれたクイック設定ボタンを押すと「クイック設定メニュー」が表示。

■液晶モニタ
「EOS Kiss」シリーズでは初のバリアングル液晶を搭載。背面の専用ボタンを押すことで、液晶にライブビューを表示でき、必要に応じて最大10倍の拡大表示やヒストグラム表示、グリッド表示などができる。ライブビュー時のAFは、コントラストAFが作動する「ライブモード」と「顔優先ライブモード」、位相差AFが作動する「クイックモード」の3方式に対応。

007
▲ローアングルやハイアングルからの撮影も気楽に行なえる。持ち運びの際は液晶を内側にして閉じ、液晶をガードすることも可能。

■画質チェック

人物
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▲ シャドウ部からハイライト部までを滑らかなトーンで再現。人物の肌も美しく描写できている。ピクチャースタイル機能によって発色傾向を細かくカスタマイズすることも可能だ。

風景
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▲遠景の細かい部分までをくっきりと表現する解像感があり、A3サイズでの印刷にも対応できる精度だ。また、高感度撮影のノイズは少なく、ISO1600でも十分に実用的と言える。

■撮影機能
ビギナー向けのシンプルな撮影モードである従来の「全自動」モードは、「シーンインテリジェントオート」モードという名称に変更され、撮影シーンの自動解析が可能になった。また「表現セレクト」などの付加機能も充実が図られている。

全てカメラまかせではなく、ある程度は自分の狙いを写真に反映させたい場合には、「表現セレクト」機能を使うのがいいだろう。これは、絞りや露出補正などの専門的なことを知らなくても「くっきり鮮やかに」や「ふんわりやわらかく」といったの項目を選ぶだけで、イメージに近い写真を撮影する機能だ。さらに、初級者向けの配慮として「機能ガイド」を搭載した。これを「表示する」にしておくと、撮影モードを変更した時などに、機能や項目の簡単な説明文を液晶表示できる。

また発色の調整機能「ピクチャースタイル」も改良され、従来からある「スタンダード/ポートレート/風景/ニュートラル/忠実設定/モノクロ」の6種類ほかに「オート」が追加。このオートを選ぶと、シーンに応じて自動的に色あいを最適化できる。

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▲「表現セレクト」では、「くっきり鮮やかに」や「ふんわりやわらかく」といった項目を選ぶだけで写真の雰囲気を変更できる。

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▲撮影後に特殊効果を加える「クリエイティブフィルター」は、高感度フイルムのようなモノトーンの表現の「ラフモノクロ」や、ぼかしを加える「ソフトフォーカス」など計5種類から選べる。

■まとめ
機能面での大きな進化は、オート撮影機能を強化したこと。ビギナー向けの最もシンプルな撮影モードである従来の「全自動」モードは、「シーンインテリジェントオート」モードという名称に変更され、撮影シーンの自動解析が可能になった。被写体の色やコントラスト、明るさ、距離、速さ、顔の有無などが総合的に解析され、その情報に基づいて、絞り値やシャッター速度、ピント、発色などを自動的に最適設定できるのだ。

特殊効果としては「クリエイティブフィルター」を搭載した。高感度フイルムのようなモノトーンの表現を得られる「ラフモノクロ」のほか、ぼかしを加える「ソフトフォーカス」、オモチャのカメラで撮影したような「トイカメラ風」、風景をミニチュア模型風に加工する「ジオラマ風」、丸いゆがみを加える「魚眼風」の計5種類の効果を適用できる。

動画については、従来と同じく最大で1980×1080ピクセルのフルHD録画をサポートする。動画撮影時のマニュアル露出やデジタルズーム、外部マイクの使用も可能だ。また動画の新機能として、1回の撮影で数秒の短い動画を記録する「ビデオスナップ」を搭載する。だらだらと記録することを避け、テンポのいいショートムービーを作成したい時に役立つだろう。

トータルとしては、液晶をバリアングル化した上で、各種のオート撮影機能の強化したことで、これまで以上の自由度と手軽さを実現している。バランスに優れたカメラとして幅広いユーザーにおすすめできる。

【SPEC】
サイズ:W133.1×H99.5×D79.7mm 重量:約515g(ボディのみ) 有効画素数:約1800万画素 撮影素子:CMOSセンサー 液晶モニタ:3.0型ワイドTFT式(約104万ドット) ファインダー:ペンタダハミラー使用、アイレベル式 手ぶれ補正機構:光学式(キットレンズ) ISO感度:最高6400相当 動画撮影:フルHD(MPEG-4 AVC)記録メディア:SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカード

文/永山昌克 撮影/増原秀樹 モデル/浅倉早穂


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