
【概要】
妻はどこに消えたのか?
ベストセラー作家、悪夢の休日
スランプに陥ったベストセラー作家アラン・ウェイクは、静養のため湖畔の町へと向かう。
しかし、そこで待ち受けていたのは思いもよらない“悪夢”だった――!
妻は行方不明になり、休暇を送るはずだったコテージは消失。
“闇”は人の形を取り、突如アランを襲い始める。
一体彼の身に何が起きたのか?
静かな田舎町ブライトフォールズをめぐる謎とは?
『アラン ウェイク』は、足元が揺らぐような不安と恐怖を味わえるアクションアドベンチャー。
第1回はストーリー&演出を紹介したが、今回はアクションパートをクローズアップ。
“光”を駆使し、“闇”に抗うアラン・ウェイクの運命やいかに?
【アラン ウェイクPVロングバージョン】
【アラン ウェイクPVショートバージョン】
【バトルシステム】
“闇”への対抗手段は“光”
懐中電灯と銃で“闇”を駆逐せよ
妻アリスの行方を追い、ブライトフォールズの町をさまようアラン・ウェイク。
彼の前に現われるのは、闇に支配された者たち。
斧やチェンソーなど物騒な武器を手に、容赦なくアランに襲い掛かる。
“闇”を駆逐するには“光”しかない。
というわけで、アランは懐中電灯と銃器で闇に立ち向かうこととなる。
この“光”を駆使したバトルこそ、本作の特長。
むやみに銃を乱射しても効果は薄い。
敵に光を当てて弱体化させてから、銃弾を撃ち込まねばならない。
このシステムが、実に面白い。
敵の闇をはぎとるまでにはある程度の時間がかかるし、その間にも別の敵がジリジリとアランに近付いてくる。
しかも懐中電灯のバッテリーには限りがあり、バッテリー切れを起こすと手持ちの予備と入れ替えねばならない。
バッテリーの残量は時間がたつと回復するので、予備はできるだけ温存したい。
でもケチケチして使わずにいると、敵がどんどんむらがってきてザックリやられる……なんてことも。
もちろん銃弾にも制限があるので、ガンガン撃ちまくっていたら弾切れをおこしてしまう。
バッテリーと銃弾の残量、どちらも気にしつつ戦う点が新鮮だった。
しかも銃器は、1章終わるとリセットされてしまう。
大事に取っておいた超強力な武器がボッシュートされ、「ああ、あそこで使っておけば!」と悔やむのもまた一興。
時には銃が見当たらず、発炎筒ひとつで敵から逃れることだってあるので、
限られた武器をやりくりし、光をめざして走るのがスリリングだった。
慣れてくれば、近くに落ちているドラム缶やボンベを撃って間接的に敵を倒したり、敵をギリギリのところでよけたり(スローモーション演出がドラマチック!)、戦術的に戦えるようにもなる。
ほかにも、斧を持ったヤツらを車で轢きまくったり、鳥の大群に光を当てて撃退したりと、バトルのシチュエーションもいろいろ。
恐怖に慣れることもなく、「車壊れちゃったじゃん!」「鳥のくせに!」とワーキャー言いながら楽しめた。


▲目の前の敵に集中していると、背後からいきなり斧でザクッ! ポルターガイスト現象で不意にドラム缶が飛んできたりもするので、油断ならない。
【寄り道を楽しむ】
テレビ、ラジオは必見必聴!
思わず見入る完成度
ストーリーも気になるし、暗闇は怖い。早く先に進みたい!
……と、はやる気持ちを抑え、寄り道するのも楽しいもの。
例えば原稿集め。
アランの行く先々には、書いた覚えのない原稿が落ちている。
この原稿は、彼の未来を予見するような内容。
ひとつひとつ拾い集めると、謎の全容が少しずつ明かされていく。
しかもこの原稿、いちばん難しい“ナイトメア”モード(ノーマルまたはハードモードをクリアしないとプレイできない)でないと手に入らないものもある。
歯抜けの原稿が気になって、つい2周目に挑戦したくなってしまう。
ほかにも、収集要素は多数存在し、
落ちているコーヒーポットを集めたり、町のあちこちにある標識をチェックしたり、寄り道したくなる仕掛けが盛り込まれている。
森は暗くて怖いし、敵はいつ襲って来るかわからない。
早く明るいところに行きたいけれど、「コーヒーポットがあるかも」とあえて遠回りしてしまう。
そもそも、「なんでこんなにコーヒーポットが落ちてんの?」というのが『アラン ウェイク』最大のミステリーだったりもするが(全部で100個ですよ!)、落ちてるものはとりあえず集めたくなるのがコレクターの習性。
暗闇におびえながらも、うろうろ歩き回らずにいられなかった。
個人的に気に入ったのは、さまざまな場所に置かれたテレビ。
オカルト番組『ナイトスプリング』やアラン自身が出演した番組が見られるのだが、これが凝りに凝っている。
長さ5分程度とは言え、1本の番組を最初から最後まで作りこんでいるし、内容も10種類以上のバリエーションがある。
特に怪奇現象を扱った『ナイトスプリング』は本編の内容ともリンクしている上、「量子自殺」とか「鏡の中の男」とかタイトルからしてグッと来る。
つい足を止めて見入ってしまうほどだった。
ゲーム本編のボリュームはそれほど多くないが、随所に仕掛けられた収集要素や遊びでお腹いっぱいになれるはず。


▲途中からテレビを見るのが楽しくなり、アリスを捜してるのかテレビを探してるのかわからない状態に。ラジオでは、DJパットメインのトークが聞ける。
【まとめ】
ストーリー進行を阻害しない
適度な歯ごたえ
いやー、“光”ってありがたい。
ぼんやりした黒い影も、ライトを向ければ正体がわかる。
斧や鎌を手にした者だって、光を当てればたちまち弱る。
真っ暗な道を走りぬけた先に街灯を見つけた時なんて、「助かった!」と安堵感で涙が出そうになるほど。
“光”って生とか希望の象徴なんだなーと、改めて実感してしまった。
ビバ懐中電灯。
人間なら誰しも抱く、闇への恐怖。
それをゲームという形で巧みに表現したのが『アラン ウェイク』だ。
しかも、ストーリー、システム両面で“闇”を描き出しているのがさすが。
妻アリスが病的に闇を恐れる理由、人間を支配する闇の脅威を描くストーリー。
「光の力で闇を駆逐する」というバトルシステム。
そこに鬱蒼と茂る木々、濃い霧、白く光る月などの光と影を用いた演出が加わり、完成された世界を作り出している。
ノーマルモードでプレイしたが、難易度はそれほど高くない。
チェンソーでチュイーンと斬られちゃってアラン先生昇天、みたいなことも多々あったが、ストーリーを楽しむことを主眼としているせいか、投げ出したくなるような局面はなかった。
海外ゲームというと難しそうなイメージだが、敷居は非常に低い。
アクションゲームの腕は問わないので、ストーリー性の高いゲームが好きな人、テレビドラマが好きな人には、ぜひおすすめしたい。
あと、暗闇が怖いので電気つけっぱなしorグデグデに酔わないと眠れない、私みたいな人にも。
なお、7月28日にはダウンロードコンテンツ第1弾として、「アラン ウェイク 特別編 シグナル」も配信される予定。
暑くて寝苦しい夜は、アラン先生とともに過ごしてはいかが?
『アラン ウェイク』

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●ハード:Xbox 360
●発売日:発売中(5月27日発売)
●価格:7140円(通常版)/8190円(リミテッド エディション)
●ジャンル:アクション サイコスリラー
●メーカー:マイクロソフト
公式サイトURL
http://www.xbox.com/ja-JP/games/splash/a/alanwake/
権利表記
©2010 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.
文/野本由起
ゲームレビュー
ゲームレビュー/アラン ウェイク【最終回】
2010年06月25日 18:10







