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携帯電話レビュー

『iPhone 4』使い勝手徹底レビュー!!

2010年07月12日 23:08

『iPhone 4』
スマートフォン/アップル(ソフトバンク)
『iPhone 4』


去る6月24日、アップルから『iPhone 4』が発売された(キャリアは従来通りソフトバンク)。発売に先駆けて行なわれた店頭予約を含めた“『iPhone 4』フィーバー”は周知の通り。世界5カ国で同時発売され、3日で170万台売り上げたというのだからすさまじい。携帯電話としてはもちろん、これまで存在したあらゆるデジモノの中で、最も勢いのある売れ方をしたのではないだろうか。

さて、そんな『iPhone 4』だが、売れるからにはもちろん「理由」がある。ここでは、それを「ハードウエア」「ソフトウエア」「サービス」の3つに分けて解説する。

【ハードウエア】
登場当初は充分高性能だった先代モデル『iPhone 3GS』だが、最近では他社製スマートフォンにスペック面でやや押され気味だった。その点『iPhone 4』は、そんなフラストレーションを吹き飛ばすほどのハイスペックだ。

・Retinaディスプレイ
高性能化した『iPhone 4』ハードウエアの中でもとりわけ驚異的なのが新しい高解像度ディスプレイ。画面サイズこそ3.5型と変わらないが、解像度が4倍になるなど、表示性能を劇的に向上させている。また、パネルタイプも従来のTN方式から『iPad』で好評なIPS方式に変更。超・広視野角を実現した。ほぼ真横から見ても色味が変わらない表示を楽しめる。

001
▲『iPhone 3GS』と比べて4倍の高解像度(240×320ドット→480×960ドット)を誇る『iPhone 4』のディスプレイ。拡大操作をすることなく細かい文字が読めるのは感動的だ。

・A4プロセッサ
プロセッサについても全面刷新。こちらも『iPad』で好評なA4プロセッサを搭載している。画面解像度が4倍になったにも関わらず、動作速度がむしろ向上しているのはすばらしい。消費電力の増大についてもバッテリー容量を40%増量することで解消している。

・カメラ
内蔵カメラは320万画素から500万画素にパワーアップ。画素数的にはミドルレンジケータイ級だが、裏面照射型CMOSセンサーの採用などによって、劇的に画質を向上させている。特に暗所撮影時の画質は一見の価値あり。暗い室内や夜間などでもかなりきれいに撮影できた。

また、携帯電話ではまだまだ珍しいハイビジョン動画の撮影にも対応。1280×720ドット/30フレームの動画撮影を楽しめる。

002
▲従来モデルでは苦手としていた細部描写力が驚くほど改善されているのがわかる。輪郭がシャープなだけでなくコントラストも高いため、パッと見の印象がとても良い。

003
▲カメラユニットの横に新たにLEDバックライトが配置された。静止画撮影時のほか、動画撮影時にもムービーライトとして利用できる。

・スリムボディ
これほどの高機能化を果たしているにもかかわらず、本体サイズはむしろ小型化・薄型化。『iPhone 3GS』より3mm薄くなった(約9.3mm)ほか、幅も約3.5mm細くなっている。

004
▲薄くなったほか、フラットな形状になっている。ボタンの配置はかわらないが、見た目の印象はだいぶ変わった。

005
▲前後2枚の強化ガラスパネル(アルミノケイ酸ガラス)を、アンテナの役目も果たすステンレススチールのフレームで囲む構造にしたことが薄型化の秘訣。アルミノケイ酸ガラスパネルは一般的なプラスチック素材よりも30倍堅く、サファイア結晶並の強度を誇る。ステンレススチールも一般的なものと比べて約5倍の強度を持つとのこと。

【ソフトウエア】
ソフトウエアに関しては最新のiOS(iPhone OSから改称)の最新バージョン4.0を搭載。同OSは『iPhone 3GS』や『iPhone 3G』、『iPod touch(第二世代モデル)』でも利用できるが、やはり『iPhone 4』で使ってこそ真価を発揮する。

・マルチタスク
iOS 4の目玉機能がこれ。これまでのiPhoneは、一部のプリインストールアプリ(メールやiPodなど)を除き、背面での動作が許されていなかったのだが、今回からそれが(限定的ながら)許されることとなった。音楽系アプリなどを背面で鳴らしたり、メッセンジャー系アプリを待ち受け状態にしながらほかの作業を行なえる。

006
▲ホームボタンを2連打すると、前面で動作するアプリを切り替えられる。ただしマルチタスクで使うにはアプリ側の対応が必要になる。また、背面動作する必要性の薄いものに関しては待機扱いとなるので注意したい(正確には「音楽再生」や「待ち受け」など、アップルが許可した動作のみ背面で同時処理させられる)。

・フォルダ
アプリを最大12個までまとめられる「フォルダ」機能を新設。これまでは最大180個(16個×11画面+ドックの4個)までのアプリしか配置できなかったが、この機能を最大限に利用すれば、なんと2160個ものアプリを持ち歩けるようになる。

007
▲アプリアイコンをロングタッチして整理モードに切り替え後、アイコンを他のアイコンに重ねるように動かすとフォルダが作成される。フォルダの名称は(アプリのジャンル情報などから)自動的に付けられるが、もちろん好みの文言に変更可能だ。

008
▲フォルダをドックに登録することも可能。ドックにもっとたくさんのアプリを登録したいという願いを叶えてくれる。

・日本語入力
これまでやや評判の悪かった日本語入力機能についても多くの手が入れられた。待望のユーザー辞書に対応したほか、基本辞書についてもかなり賢くなっている。特にトレンド関連ワードの強化は目を見張るほど。著名人やドラマ、アニメなどの名称が数多く追加されている。

009
▲ユーザー辞書への登録は「設定」→「一般」→「キーボード」→「ユーザ辞書を編集…」から行なう。よく使うフレーズをあらかじめ登録しておこう。

このほか、「メール」アプリに、複数アカウントの受信メールをまとめて確認できる「全“受信”」ボックスが追加されたり、「写真」アプリにGPS情報を使った「撮影地」閲覧モードが追加されるなど、実用性の向上に直結する、多くのアップデートが施されている。

【サービス】
最後に紹介する「サービス」は、目立たないが非常に重要なパートだ。むしろiPhoneの魅力のもっとも重要な部分かも知れない。現在、多くの「iPhoneフォロアー」が、妥当iPhoneを目指してハードウエア、ソフトウエアの改良に励んでいるが、サービスの点ではアップルが追いつけないほど先行している感がある。

・App Store
それらアップルサービスの中でも特に重要なのが、アプリ配信サービスである「App Store」。15万本以上のソフトがラインナップされる世界最大のソフトウエアマーケットだ。ちなみにこれを猛追する「Android Market」はまだまだ6万5000本(しかもApp Storeと違い、ほぼ無審査なので事実上、使い物にならないアプリや、スパム的アプリも多い)。当分、トップの座は揺らぎそうにない。

010
▲App Storeでは、さまざまな方法でアプリを検索可能。欲しいソフトをその場で直接ダウンロードできるほか(サイズが大きすぎるものについては無線LAN環境が必要)、PCソフト「iTunes」を介してダウンロードすることもできる。

011
▲音楽/ビデオ配信サービス「iTunes Store」も利用可能。こちらは洋楽を中心に1100万曲がラインナップされている。

・MobileMe
「MobileMe」は、アップルが有料(9800円/年)で提供するクラウドサービス。PCやiPhone上の各種個人情報データ(アドレス帳、カレンダー、ブックマークなど)をWebを介して自動的に同期してくれる。iPhoneをフルに使いこなしたいのならば、必須のサービスと言っていいだろう。

012
▲PC上でブックマークを追加すると、自動的にiPhoneのブックマークにも追加される。

013
▲iPhone上でスケジュールを追加すると、自動的にPC上のスケジュール管理ソフト(Macでは「iCal」、Windowsでは「Outlook」など)にも追加される。

014
▲iPhone利用時に欠かせないのが「iPhoneを探す」機能。あらかじめ登録しておいた自分のiPhoneがどこにあるのかを地図に表示してくれる。遠隔でアラームを鳴らしたり、データを全消去したりといったこともできる。紛失/盗難時に重宝する機能だ。

・FaceTime
『iPhone 4』発表時に隠し球として発表されたテレビ電話機能が「FaceTime」。本体のカメラを利用して、フェイス・トゥ・フェイスのチャットが楽しめる。

ただし利用には無線LAN環境が必要な上、現時点では『iPhone 4』同士でしか利用できないなど、制限も多い。また、利用には電話番号も必要となる(ただし電話代はかからない)。

015
▲「FaceTime」利用イメージ。感覚的にはPCを使ったビデオチャットそのもの。インカメラでの通話が主となるが、アウトカメラに切り替えることもできる。縦画面/横画面の切り替えもフルオート。

●まとめ
ハードウエア、ソフトウエア、サービスが絶妙のバランスで組み合わさったことで(まさに、ハードメーカーであり、ソフトメーカーであり、サービスプロバイダーでもあるアップルだからこそ)、極上の利用体験を与えてくれる「iPhone」シリーズ。『iPhone 4』は、その最先端であり、最高峰だ。今、にわかに巻き起こっているスマートフォンブームだが、よほどの事情がない限り、『iPhone 4』を選ぶべき。それほどの完成度を実現している。

また、これまで国産ケータイを愛用してきた人にもぜひ移行を検討してみてほしい。「ワンセグ」や「おサイフケータイ」などといった国産ケータイならではの機能は全く搭載してないが(ストラップホルダーや着信LEDも非搭載)、失ったものを埋めて余りある喜びを提供してくれるはず。

もちろん既にiPhoneを使っている人にも乗り換えをおすすめしたい。特に『iPhone 3G』ユーザーには一押し。美点が何倍にもパワーアップされ、弱点のほとんどが解消されているので、高い満足度を味わえるだろう。

つまり、万人におすすめということ。本当にそれほどの内容を備えた、近年まれにみる“超・名機”に仕上げられている。


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