
スチームオーブンレンジが家庭に登場してから6年が経過し、
過熱水蒸気によるヘルシー調理は至極一般的な調理法として浸透してきた。
100℃を超える過熱水蒸気が食品の中心部まで一気に熱を伝え、
食品の余分な脂や塩分を落とす「脱脂」「減塩」効果は、
健康志向の高い現代人には、欠かせない機能。
そして過熱水蒸気が広く認知された現在、
内食化や共働き層の増加という社会背景も影響し、
“より速い調理”“多様な料理が簡単にできる”という基本機能の向上が
各社のテーマとなっている。
日立『MRO-GV300』は、食品の重さや位置を検知して
火力や加熱時間を調整する「トリプル重量センサー」でオートの性能を向上。
さらに、過熱水蒸気、オーブン、グリル、スチーム、マイクロ波といった
5つの加熱方法を組み合わせることで調理を効率的に速めた。
加えて、「焼き蒸しふた」を使用することで
スチーム(過熱水蒸気)を充満させるという画期的なアイデアを採用し、
これまではできなかった大量のスチームとマイクロ波による
「焼き蒸し」という新しい料理法が誕生。
水挿しや焼き時間の確認が必要だった餃子もオートでお任せ調理できる。
また、従来製品から搭載している「はかって両面グリル皿」の
高さを変えられるようにしたことで(下図参照)、
ステーキなどの大火力の必要な調理も可能とした。
【機能&構造】
| あたため~焼き物までオートで美味しくできるワケ! |

庫内底面に設置された3つの重量センサーが、
食品の重さと位置を検知し、火力や加熱時間を調整。
これにより、大きさの異なる食材を同時に調理する場合でも、
どれも均一に適切に加熱できる。
また、レンジでのあたため時には重さだけでなく位置も検知されるため、
効率的にマイクロ波を集中させることが可能。
| 上下からの大火力での調理ができるワケ! |

「はかって両面グリル皿」の脚を閉じると
上面の「大火力グリルヒーター」から遠くなり、
脚を開くとヒーターに近くなる。
これにより、調理時間の短縮を実現しただけでなく、
これまでできなかった大火力による調理も可能にした。
<例>
●ハンバーグ

火力を従来製品の650Wから倍の1300Wに引き上げたグリルヒーターが、
上面にしっかりと焦げ目をつける。
さらに、発熱体を施した「はかって両面グリル皿」が
下からのマイクロ波を受けて発熱することで、
食品を加熱しながら裏面に焦げ目をつける。
これにより、裏返すことなく表も裏もオートで美味しく焼き上げ。
数量が変わっても、トリプル重量センサーが働くため調整は不要。
大火力により従来製品より調理時間が約20~46%短縮した。
| メニュー | 従来製品 | MRO-GV300 |
| ハンバーグ | 25分 | 15分 |
| 鶏のハーブ焼き | 25分 | 16分 |
| 焼き豚 | 54分 | 43分 |
| 鶏の照り焼き | 25分 | 15分 |
| 豚肉と野菜の蒸し物 | 26分 | 14分 |
| 鶏の唐揚げ | 26分 | 16分 |
| 蒸し焼き調理ができるワケ! |

「はかって両面グリル皿」に「焼き蒸しふた」をのせ、
庫内のスチーム噴出口に蒸気吸込口を接するようにセットすることで、
大量のスチームを閉じ込めて蒸すことができる。
<例>
●餃子

スチームで食品を蒸しながら、
下からのマイクロ波でグリル皿が自体を発熱し、
表面温度が約200℃となるため、焼き目もしっかりつく。
【調理&試食】
| 大火力を検証・・・ステーキ編 |

まず、グリル皿を庫内に入れ料理スタート。

予熱完了の合図を確認したら、
厚さ1.5cmの牛肉をグリル皿の上にセット。

「裏返し報知音」が鳴ったら、裏返して再加熱。

▼感想
重さがそれぞれ異なる2枚の分厚い牛肉を、
両方いい具合に焼き上げることができるのか不安だったが、
見事にレアに焼き上げた。
予熱には約20分かかるのが、両面の焼き上げは約4分で完了する。
表面にはしっかりと焼き目がついており、
火加減が難しいステーキもお任せできるのがうれしい。
| 焼き蒸しを検証・・・餃子編 |

グリル皿に餃子を並べ、焼き蒸しふたをのせ、庫内へ入れる。

調理開始約21分で調理が完了。

▼感想
スチームを大量に投入するということで、
仕上がりはべちゃべちゃになるのでは? と心配していたが、
この皮のパリパリさには感動!
油をほとんど使用しないためヘルシーだし、裏目の焦げ色も完璧です。
| あたためを検証 |

冷凍ごはんと冷蔵おかずを庫内に一緒に入れる。

「冷凍(左)と冷蔵(右)」のレンジメニューで
両方を同時間であたためられるのか?

▼感想
熱すぎず、冷たすぎずという適温で両方加熱されていた。
冷凍ごはんの中心まで、しっかり加熱されており、
サランラップもしていないので、水っぽくもならず、
もちろん乾燥もせず完璧な仕上がりだった。
| こんな調理もできる! |

↓

生餃子よりは少しパリっと感が少ないが、
焦げ目もしっかりついて、合格点と言える仕上がり。
●天ぷらのあたため

オートメニューの「天ぷらのあたため」で冷めた天ぷらをあたためれば、
グリル×オーブン×過熱水蒸気によるあたためが行なわれる。
そのため、余分な油が落ち、揚げたてのようなサクサクの食感に。
●オーブンとレンジの2段調理

「はかって両面グリル皿」に肉料理をのせ、
テーブルプレート中央に野菜料理を入れた容器をセットして加熱すれば、
異なる2品が同時に完成。
肉×野菜だけでなく、魚×野菜といったコースもあり。
●朝食セット

主菜(トーストやごはん)と副菜を一緒に調理できる
朝食セット調理。
着替えをしている間にセットしておけば、
忙しい朝に重宝する。
| 意外と便利な「わがや流あたため」 |
「わがや流あたため」とは、
食器の重さをはかり、その重さを差し引くことで、
食品の正味の重さに合った加熱ができるというレンジ機能。
食器は、「ごはん」「冷凍ごはん」「汁物」「牛乳」「酒かん」のカテゴリで
それぞれ4容器、合計20種類登録できるので、
家族それぞれの食器を登録することができる。
●利用方法
STEP1:食器の登録

まず、登録する番号を選んで、食器を庫内に入れる。

測定は、レンジが自動で行なってくれる。
STEP2:あたためる

たとえば、異なる量のごはんを入れたとしても、
登録した容器番号であたためれば、容器の重さが差し引かれ、
それぞれにぴったりの加熱時間であたためられる。
左のごはん:量は90gと測定され、加熱時間は22秒。
右のごはん:量は270gと測定され、加熱時間は58秒。
どちらも、熱すぎず、適度な温度だった。
| まとめ |
脱脂・減塩効果を上げるかに重点がおかれていた。
しかし、過熱水蒸気によるヘルシー調理の効果は、
各社とも既に高い水準に達している。
次に求められることは、調理時間の短縮であろうと想定はしていたが、
食の流行に焦点を当てた新機能を搭載してきたことに驚いた。
たとえば、餃子。
やはり、フライパンで調理したものと味は全く同じではない。
しかし、ほぼ油を使わず、
調理に付きっきりでいる必要がない楽さは、
スチームオーブンレンジならではこそ。
大量のスチームと焦げ目をつけるための高い熱が必要なため
餃子をオート調理できる「焼き蒸し」ができるのは、
「焼き蒸しふた」を搭載した本機のみ。
この調理法を持ち入れば、餃子だけでなく、
レバニラ炒めなどの蒸し野菜炒めなどもできる。
効率的な素速い調理、ヘルシーな調理、手間を省く料理……、
健康的な食生活を継続するために、
スチームオーブンレンジは多いに役立つ調理家電。
また、従来の最上位モデルよりも2万円程度安い実勢価格となっており、
かなり正確な加熱が行なえる本機は、
どの加熱方法(過熱水蒸気・オーブン・グリル・スチーム・レンジ)を
重宝する人にも、満足のいく一品と言える。
【SPEC】
サイズ:W500×H408×D449mm 重量:約21kg 庫内容量:33リットル(W400×H240×D322mm) 電子レンジ/出力:1000W、800W、600W、500W、200W相当、100W相当 消費電力(電子レンジ/グリル/オーブン):1450W/1350W/1420W オーブン/温度調節:発酵、100~250℃、300℃ カラー:シャンパン 主な付属品:テーブルプレート、黒皿(2枚)、グリル皿、グリル皿ふた、クッキングガイド、上手な使い方(DVD)
実勢価格:12万8000円
文/編集部 撮影/松川忍








