デジカメレビュー/大型センサーを搭載した高画質なソニー『サイバーショット DSC-RX100』

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ソニー『サイバーショット DSC-RX100』は、同社の新シリーズ第一弾となるコンパクトデジカメだ。最大の特長は、近年のサイバーショットの中では最大となる1型(13.2×8.8mm)のCMOSセンサーを搭載したこと。これは、一般的なコンパクトデジカメのCOMSセンサーに比べて4倍近い面積であり、ミラーレス一眼に匹敵するサイズだ。

センサーが大きいことのメリットは、より高画質と高感度を得られること。センサーサイズに応じて、ひとつひとつの画素のサイズも大きくなり、その分、より多くの光を受光できるためだ。実写では、ミラーレス一眼に勝るとも劣らない階調再現性と高感度性能を確認できた。

また、センサーサイズが大きいことで、相対的にレンズの焦点距離が長くなるため、ボケの表現力でも有利になる。背景をふんわりとぼかした、立体感のある表現を楽しめる。

■基本性能
ほぼセンターにレンズを配置した端正なスタイルのコンパクトボディを採用。外装は、剛性感と質感にこだわった高品位なアルミ製。主要な操作部にもメタル素材を採用し、撮る時の確かな手応えと快適な操作性を実現している。AFは、一般的なコントラスト検出方式でありながら、ズームの全域でスピーディに作動。動体撮影もストレスなく行なうことが可能だ。

▼撮像素子には、従来のサイバーショットのCMOSセンサーと比べて、約4倍の受光面積を持つ1.0型のCMOSを搭載。
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▼レンズには28~100mm相当の画角を持つ3.6倍ズームを搭載。開放値はF1.8~4.9に対応し、絞り羽根は7枚。
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▼新開発のジャイロセンサーが手ぶれを検出し、そのぶれを打ち消す方向にレンズ群の一部を動かして補正を行なう光学式の手ぶれ補正機構を内蔵。モニタ上ではわかりにくい小さなぶれまで、高精度に補正できる。
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■撮影機能
撮影モードは、フルオートからフルマニュアルまで幅広く対応。全自動で手軽に撮りたい時は「プレミアムおまかせオート」が便利。その上で、「マイフォトスタイル」を活用すれば、色や明るさ、背景ぼかしを細かく調整して、クリエイティブな表現が楽しめる。

▼マイフォトスタイルは画面上で効果を確認しながら操作可能。「背景ぼかし」「明るさ」「色合い」「鮮やかさ」「ピクチャー」などの項目が調整できる。

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▼画像に特殊効果を加えるピクチャーエフェクトは、撮った写真を絵のように見せる「イラスト調」や「水彩画調」を始め、「ポスタリゼーション」「ハイコントラストモノクロ」「ソフトフォーカス」など全13種類に対応する。
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■画質チェック
本モデルの最大のポイントは、従来のサイバーショットの約3.6倍の面積を持つ1.0型のセンサーを採用したこと。しかも、レンズとセンサー、画像処理エンジンの3つのマッチングが最適な状態になるように設計されている。これは、一眼レフとは異なるレンズ一体型ならではのメリットと言っていい。

▼画面の四隅までシャープに解像する一方、細部を拡大表示にしてもノイズがほぼ見られない。従来機では潰れてしまっている葉っぱの表面の質感までくっきり描き切っている。
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■独自機能
レンズの付け根部分にコントロールリングを装備し、これを回すことで、主要な設定を素早く切り替えられる。割り当てられる機能は、ズームや絞りなどの基本設定から、ピクチャーエフェクトやシーンセレクションなどの仕上がりの調節機能まで幅広く対応する。

さらに、背面のファンクションボタンや十字ボタンのカスタマイズにも対応。自分にとって使用頻度の高い機能を割り当てておくことで、よりスムーズな操作を実現できる。

▼回転の操作にクリック感はほとんどなく、シームレスで滑らかな動きを実現。動画撮影でも、作動音が気になることはない。
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▼コントロールリングを操作する際には、背面の液晶モニタ上にグラフィカルな画面が表示され、狙いに応じて各種の機能を細かく設定できる。
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▼「スタンダード」設定時には以下の機能がコントロールリングに割り当てられる。もちろん、好みに合わせてカスタマイズも可能だ。
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■まとめ
ボディは、ほぼセンターにレンズを配置した端正なデザインを採用。ポケットに収まる小型軽量サイズで、外装は剛性感と質感にこだわった高品位なアルミ製。グリップがなく、ホールド性には少々物足りなさが残るが、そもそも携帯性を重視したデザインなので、それが欠点というほどではない。主要な操作部にもメタル素材を採用し、撮るときの確かな手応えと快適な操作性を実現している。

レンズにはカールツァイス「バリオ・ゾナーT*」の名を冠した光学3.6倍ズームレンズを搭載。ワイド側の開放値がF1.8という明るさが魅力。レンズキャップが内蔵式であることも、うれしいポイントだ。

天面の電源ボタンを押すと、レンズ部がすばやくせり出し、約2.1秒で撮影スタンバイの状態になる。AFは、一般的なコントラスト検出方式でありながら、ズームの全域でスピーディに作動。動体撮影もストレスなく行なえる。写真愛好家の物欲を刺激する高級志向のコンパクトデジカメに仕上がっている。

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【SPEC】
サイズ:W101.6×H58.1×D35.9mm 重量:240g 撮像素子:有効2020万画素1.0型(13.2×8.8mm)“Exmor”CMOSセンサー 液晶モニタ:3.0型エクストラファイン液晶(約122.9万ドット) 光学ズーム:3.6倍(全画素超解像ズーム時:7.2倍) 焦点距離:28~100mm相当(35mm換算値/静止画3:2時) 手ぶれ補正:光学式 動画:AVCHD 28M PS(1920×1080/60p) 最高ISO感度:25600 連写(最大画素数時):約10枚/秒 記録媒体:MS Duo/MS PRO Duo/MS マイクロ/SD/SDHC/SDXC/microSDなど バッテリー持続:約330枚

文・撮影/永山昌克 撮影/増原秀樹