「シネマ4Kシステム」で地デジもBDも美しく楽しめる東芝渾身の普及クラス4K機 東芝『REGZA 58Z8X』

01

 これまでの東芝はハイエンドの「X」シリーズでのみ4Kテレビを展開していたが、本機は高画質と高機能を手頃な価格で盛り込んでいる「Z」シリーズの後継機として登場。その上で58V型なら50万円以下という、4Kテレビとしては身近な価格を実現した。
 4Kパネルと新開発エンジン「レグザエンジンCEVO 4K」による高画質に加え、地デジ6chの番組を常に一時保管する「タイムシフトマシン」、全録番組を多彩に活用できる検索機能「ざんまいプレイ」も採用。スマホ連携などのネットワーク機能も充実し、高画質と高機能を高いレベルで両立している。

■基本機能をチェック

<パネル性能の異なるサイズラインナップ>
02
▲VA方式、IPS方式といったパネル方式の違いに加え、3D表示は58V型だけがアクティブシャッター方式で、65V型と84V型は偏光方式となっている。

<ネイティブ4Kコンテンツの表示も可能>
03
▲HDMI入力端子は4K/30pまでの映像に対応するほか、別売の4K入力アダプターにも対応。業務用4Kビデオカメラの4K/60p表示も可能。

■注目の新機能

フルHDの4倍の解像度を持つ、3840×2160画素のパネルを採用。東芝自慢の超解像技術「レゾリューションプラス」も4K表示に最適化して搭載。新たに4Kの細かな情報を再現する「微細テクスチャー復元」や、光沢部分のハイライト感を高める「輝き復元」、映像の部分ごとに適切な処理を行なう「絵柄解析 再構成型超解像技術」を搭載し、4Kの緻密な映像を生み出す。

<4Kパネルにより緻密な表現が可能に>
04
▲表示パネルを高精細化したことに加えて、超解像技術もさらに進化し、ディテールの質感や映像の密度感を高めている。

<あらゆる映像を高画質化する「シネマ4Kシステム」>
05 06
▲4Kパネルと「レグザエンジンCEVO 4K」のコンビネーションにより、4K制作のBDソフトでは元の4Kに迫る映像を再現できる。

07
▲クアッドコアCPUとデュアルコアLSIを搭載。高精度な処理を高速で行ない、高画質再現と高機能を実現する。

■本製品の独自性

地デジ6ch分の番組を全録(一時保管)できる「タイムシフトマシン」を搭載。同じジャンルの番組や似たテーマを扱う番組などを手軽にリストアップする「ざんまいプレイ」は、ネットの注目ワードやユーザーの人気番組などもチェックでき、録画番組をより幅広く活用できる。好きなタレントなどのキーワードを設定し、該当するシーンだけを集めて再生できる「気になるシーン再生」機能も備えている。

<タイムシフトマシン>
08
▲全録した番組を時系列順に表示する「過去番組表」。選択した番組は視聴のほか、ずっと残しておきたいものを通常録画用の領域にダビングして保存することもできる。

<ざんまいプレイ>
09
▲視聴履歴の解析によるよく観る番組や、ネットで集計したユーザーの人気番組などさまざまな切り口でおすすめ番組をリストアップする。

<クラウドサービス「TimeOn」>
10
▲クラウドを通じて多彩なネットワーク機能を提供。ネットで提供される番組の詳細情報を元に、観たいシーンだけを集めて再生する機能もある。

■画質をチェック

<画面全体を高度に解析する超解像技術>
11
▲画面全体を解析し、映像の異なる部分ごとに最適な超解像処理を行なうため、映像の質感がより明瞭に。自分の目で見ているようなリアルさだ。

<高解像度BD対応など映像設定も進化>
12 13
▲4K撮影作品などを、元の4K映像に迫る映像(復元率90%)で再現できる画質モード「高解像度シネマ」を用意。画質調整で数々の映像処理を好みで調整することもできる。

■使い倒しインプレッション

フルHDとは次元の違う高密度映像!

「地デジ放送って、こんなにキレイだったっけ?」と驚いた。フルHDでは画面サイズが50V型を超えると少々映像の甘さを感じてしまうことがあるが、「Z8X」の映像は58V型の大画面でもぼやけ感がなく実に鮮明。放送由来のMPEGノイズもうまく抑え込まれており映像が見づらいこともない。4Kパネルと超解像技術のおかげで、精細な上にすっきりと見通しの良い映像なので、画面にぐっと近付いて観ても緻密さが失われない。だから映像の迫力が増し、ドキュメント作品やドラマが一段と観応えあるものになる。フルHDとは次元の異なる映像の魅力があると感じた。

これは高精度な超解像処理の効果も大きいだろうが、ノイズリダクションの精度なども極めて優秀であることがわかる。しかも本機の場合、地デジ放送をHDDに全録できる「タイムシフトマシン」を備える。ドキュメント番組の美しい自然の映像に感激し、「ざんまいプレイ」では同じジャンルや共通する題材の番組を探し、ひたすら観まくってしまった。4Kテレビは「コンテンツの少なさ」が弱点と言われるが、地デジをここまで美しい映像で観られるならば、コンテンツ不足など全く気にならない程だ。

極め付けは「高解像度シネマ」で観るBDソフト。4K制作された新作ソフトを観ると、触った感触までわかるようなディテール感が得られる。岩肌はゴツゴツとし、鮮やかな緑の草原は草木がきめ細かく風にそよいでいる。遠景の霞んだ景色が不自然に高精細化されることもなく、映像の奥行きが豊かだ。肌のしわまで生々しく再現される表情からは、感情がダイレクトに伝わってきてストーリーにのめり込んでしまう。近距離で視野を埋め尽くす高密度画面とあふれる程の情報量。これは映画館でも体験できないもので、ホームシアターとしての楽しみも従来と別次元と感じた。

ちなみにゲームもプレイしてみたが、ディテール豊かな映像で、しかも「4Kゲーム・ターボ」の低遅延により、プレイしやすさも抜群。ファンタジー作品などゲームの異世界を実際に冒険しているかのように体験できる。ゲーム好きにとっても本機は最高のディスプレイだと言える。

■結論

テレビの面白さを再発見できる高画質

4K表示の美しさや多彩な番組を自在に楽しめる機能のおかげで、地デジ放送の魅力を再確認できた。テレビ好きな人にまずおすすめしたい。そして緻密な映像はBDソフトを頻繁に買うような映画好きの人や、大画面でゲームを楽しむ人にも全方位でおすすめできる。4Kテレビとしては価格も身近で、画質と機能を考えると「むしろ安い」と言いたい。

■スペック

液晶:VA方式 LEDパネル(3840×2160ピクセル)
本体サイズ:W130.8×H85.7×D37.4cm
重量:36.5kg(卓上スタンド含む)
チューナー:地上デジタル×9、BS・110度CSデジタル×2
3D対応:○(アクティブシャッター方式)
入力:HDMI×4、D端子×1、ビデオ入力(映像・音声)×1、USB×4、4K映像入力アダプター端子×1
出力:アナログ音声×1、光デジタル音声×1、ヘッドホン×1
ネットワーク:LAN端子×1、内蔵無線LAN

文/鳥居一豊