ドルビーアトモスがいよいよ日本上陸!

音響機器統括担当の副編・石田です。
皆さんは先週、9月19日(木)のビッグニュースを
チェックされているでしょうか?

19日と言えば……、「東京ゲームショウ2013」の初日?
うん、それも大事だし、大きなニュースもありましたが、
じゃなくてこちら!

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※写真はイメージです。

ドルビーアトモスのTOHOシネマズへの導入を発表!!

これですよ、これ!

そう! ついに『ドルビーアトモス』が日本の映画館で体験できるようになるんです! 『ドルビーアトモス』って何? という方のために少し解説を。

『ドルビーアトモス』とは、Dolbyが映画館のために新たに開発した音響テクノロジー。最大64本のスピーカーを駆動させて、今まで我々が体験したことのないサラウンド体験を実現してくれるシステムです。

64本のスピーカーと簡単に言ってますが、これってとんでもないことで、
今までは5.1chや7.1ch、9.1ch、はたまた11.2chなんてのもありましたし、
これは現状、家庭内でも実現可能です。

ただ、これらはリスニング・ポジションを中心に組まれるサラウンドシステムだったわけで、ここは家でも映画館でも一緒。家庭では最適な距離、最適な向きにスピーカーをセットして音のスイートスポットを構築し、少人数の鑑賞者に向けてベストのサラウンド空間を作るのが基本でした。

そして映画館ではいかに観客全員が、最前列でも端の席でも同じサラウンド体験をできるかに苦心し設計されていたのです。

これが前後左右だけでなく、天井方向にも増設された64本のスピーカー、
つまり64chサラウンドになるとどうなるか?

想像してください……

天井にくせ者がいるシーンがあるとしましょう。そしてカメラは天井下で悪巧みをするヤツらのやりとりを追っています。

そのくせ者は抜き足、差し足で天井を歩きますが、天井板を一歩踏みしめる度に「ギーコ、ギーコ」音を立てます。それに気付いた室内の用心棒が部屋に立て掛けてあった槍を取り上げるや、一瞬にしてグサッ! 天井からくせ者が落ちてくる……。

……この一連のシーンの音、くせ者が一歩ごとに立てる音が室内の手前から奥に向けて移動していくのであれば、右足、左足と徐々に動いていくその移動感はもとより、槍が天井に刺さり、くせ者が落ちてくるまでの一連の落下音さえも『ドルビーアトモス』は忠実に再現できるんです。

正面、後方、両サイド、そして天井と『ドルビーアトモス』は64本のスピーカーを1本ごと、単独で駆動させることができるために、この音のリアル感を再現できると言うわけ!

それは、最前列と最後列の人に同じ音響空間を提供しようとしていた従来型の映画館とは逆の発想で、そのポジションに座った人それぞれに、そのポジションごとの最適な音響空間を創出する。3D音響の極地を我々に体験させてくれるのが『ドルビーアトモス』なのです!

ちなみに、『ドルビーアトモス』は北米、欧州を始めアジア各国でも既に導入済みで、日本は実はかなり出遅れています。これは『ドルビーアトモス』のシステム上、天井吊りのスピーカーを複数設置することが必須で、そのために国内の既存の映画館では耐震構造の見直しから始める必要があり、導入のハードルが高かったというのが大きな理由。

そこへ、いよいよ11月22日よりTOHOシネマズが運営する劇場、千葉の「TOHOシネマズ ららぽーと船橋」のメインスクリーンで国内初お披露目となるわけですから、これは絶対に行っとくべきでしょ! まだ、何が上映されるかわかんないらしいですが……、オレはそれでも、何がかかっても行くぞー!

しかも、このメインスクリーンはTOHOシネマズが展開する独自規格のラージスクリーンフォーマット「TCX」を採用しているということで、音も画も超・極上!

日本で最上級の映画体験ができちゃうと言うわけだから、ファンタスティック!!

さらに、今建築が進んでいる「イオンモール幕張新都心」。私もTGSの帰りに京葉線の車内から見てきましたが(敷地がデカすぎてビックリ!)、こちらにできるイオンシネマ幕張新都心(12月20日グランドオープン)の劇場でも、『ドルビーアトモス』が採用されることが決定されたそうです! 楽しみですなぁ~。

最後に告知! この『ドルビーアトモス』について、もっと詳しく、どんなテクノロジーなのか知りたいという方には、本誌の連載企画『Dolby Presents 中村正人の音色紀行(2014年1月号/11月25日発売号掲載予定)』でも展開していきますので要チェック!

日本を代表するトップアーティスト、ドリカムの中村さんが『ドルビーアトモス』の開発責任者に鋭い意見、感想を述べられています! アーティストと開発者、最高の音と画をファンに、ユーザーに提供したい! という両者の想いがスウィングしまくっちゃった対談を目撃してきたので、その模様をお伝え! どうぞお楽しみに!

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▲中村さんとドルビーのスチュアートさん。すっかり意気投合したお二人でした。