ゲームレビュー/モンスターハンター4(第3回)

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●ハード:ニンテンドー3DS
●発売日:発売中(9月14日発売)
●価格:5990円(パッケージ版/DL版)
●ジャンル:ハンティングアクション
●プレイ人数:1人(マルチプレイ最大4人)
●メーカー:カプコン

■概要
協力して狩るだけが
「モンスターハンター」ではない

大自然に息づく巨大モンスターたちを狩るアクションゲーム「モンスターハンター」シリーズ。その最新作『モンスターハンター4』(『MH4』)は、従来までの面白さをしっかりと継承しつつも、フィールドの高低差や新武器など、進化した面白さを加えた作品だ。初代からのシリーズファンである筆者も、本作を大いに楽しみつつ、このレビューを書かせていただいている次第。

今回は、本作の新たなフィールドやモンスターたちを深く知るのにピッタリな、シングルプレイの魅力についてお伝えしたい。
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■シングルプレイの良さ
一人で遊んでこそわかる
細やかな作り込みも

「モンスターハンター」の魅力と言えば、狩りをテンポ良く爽快に楽しめる協力プレイを思い浮かべる方が多数派かもしれない。
だがシングルプレイにもまた、孤高の狩人としてモンスターと対峙し、少しずつ追い詰めていく面白さがある。
(そして手負いのモンスターに逆襲を受け、力尽きるスリルも……)
筆者はこのシングルプレイも、マルチプレイと同等に好きだったりするのだが、『MH4』はシングルプレイを楽しむ上でも申し分のない作品に仕上がっている。

『MH4』の起伏に富んだフィールドは、モンスターを追って(あるいは追われて)走り回るだけでも楽しく、場所によってはジャンプアクションゲームのような面白さを感じるところもある。スタミナの消費具合もほど良く抑えられており、よほど空腹でもなければ移動にストレスを感じることはないだろう。
また、レビュー1回目でもお伝えしたが、立体視で描かれる「絵になる風景」も大きな魅力。遺跡平原、地底洞窟、原生林、氷海……などなど、美しくも過酷な自然が目を楽しませてくれる。

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▲狩りの舞台となるフィールドは、今回もバリエーション豊か。初めのうちは、ただ走り回っているだけでも楽しい。

そしてモンスターと対峙した後は、どれだけ地形を把握しているかで立ち回りが変わってくるのもポイント。慣れない場所での狩りは、ときにモンスターと地形に挟まれて思わぬ不覚をとることもある。
だが、今回の新要素である「モンスターの背中への一撃」からの「乗り状態」は、地形を利用することが不可欠なアクション(操虫棍などは例外だが)。言い換えるなら、地形を把握すればするほどに、この強力な新アクションを狙える機会が増えていく。
地の利を味方に付けたハンターは、モンスターにとって恐るべき追跡者と化すのだ──。

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▲ジャンプできる場所は段差だけではない。ちょっとした起伏や、モンスターの巣の盛り上がったフチなどもジャンプに利用できる。いろいろな場所で試してみよう。

従来の「モンスターハンター」シリーズでも、モンスターを知ることと同じように、地形を知ることは重要な要素ではあった。だが『MH4』では、後者にさらなる比重が置かれていると同時に、そこで動きまわる面白さまでもが加わっている。筆者は、この比重の変化こそが、本作から感じられる「新鮮さ」の正体ではないかと考えている。
そして、こういった細やかな作り込みを存分に味わうには、他のプレイヤーに気を使わずに済むシングルプレイが最適。みんなで遊ぶだけではなく、一人で遊ぶことで見えてくる「何か」もあるわけだ。

■モンスターたちとの語らい
ハンターとモンスターは
武器と鱗で”対話”している

もちろん、新鮮なのはフィールドだけではない。新たに加わった大型モンスターたちの生態も実に興味深いものだ。例えば大蛇のような新モンスター・ガララアジャラの胴体に囲まれて○○○○られそうな時は、慌てず○○○○して……と、ここであまり詳しく書いてしまうと、新モンスターたちを初めて狩る人にとっては興ざめかもしれないので、具体的な話は伏せさせていただくが。
ただお伝えておきたいのは、手練のハンターたちとの協力プレイでは気が付きにくい動きや生態も、シングルプレイならより気が付きやすいということ。
テナガザルやムササビなどのイメージがある新モンスター、ケチャワチャ。昆虫を思わせる骨格や動きのネルスキュラ。氷海に住むサメに似た生物ザボアザギル。そして全てが謎に包まれた存在、ゴア・マガラ──。新たなモンスターたちをよく観察し、動きを覚え、攻撃をかわし、さまざまな部位を武器で斬ったり叩いたりして、どこがダメージを与えやすいかを掴んでいく。それは一人でプレイしているように思えるかもしれないが、モンスターたちとの(そして開発者たちとの)言語を介さないコミュニケーションでもあるのだ。

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▲モンスターの弱点を探したいなら、攻撃時のヒットマークの大きさなどは目安になる。武器を弾かれやすい部位と、武器がとおりやすい部位をより見極めやすい。またモンスター毎に効果的にダメージを与えることができる属性もあるので見付けておきたい。

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▲いつもは使っていない武器で狩りをすると、その武器が有効なアクションを見付けられるだけでなく、協力プレイする相手の動きの意図がより理解できるようになる。

ちなみに話は変わるが、今回のシングルプレイでは、大幅に強化されたストーリー要素を楽しむこともできる。今までは一つの村を舞台にクエストをどんどん受けていく形式なのだが、今作では人々から頼まれたクエストを解決しながら、プレイヤー一行は次なる村へと旅を続けていき、そこで新たなクエストが生まれてくる……というスタイルに変化。なんというか、昔ながらの冒険RPGをプレイしているような”旅情”を感じてしまう内容なのである。

今作に限らず、「モンスターハンター」シリーズのナンバリングタイトルは、毎作ごとにシングルプレイにも目新しい遊びを用意してくる印象がある。それは単にオンラインで遊べない人への配慮だけではなく、一人で遊んでも楽しいゲームであり続けようという、作り手側の意思の表われなのかもしれない。

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▲話のノリは『モンスターハンター3(トライ)』以降の作品でおなじみの、カラッと元気な雰囲気。感動のストーリーを楽しむというよりは、シングルプレイを作業的なものにしないためのスパイスのような役割を担っている。

■まとめ
シングルと協力プレイ
両方を知ってわかる本当の魅力

というわけで、協力プレイが注目されがちで、かつ実際にも協力プレイで遊ぼれることが多い本作。もちろん筆者も協力プレイは大好きだが、シングルプレイだってけしてオマケではない。協力プレイで作った強い装備を使って、さっさとクリアしてしまうのは少しだけもったい無いのである。
(今回はそれでも大変なほどのボリュームや、やり応えのあるクエストが待っているのだが)

これまで協力プレイがメインだったという方は、新たなキャラクターを作り、モンスターを狩れるぎりぎりの装備でシングルプレイを進めてみてほしい。きっとモンスターの新たなアクションや生態、フィールドの隠れた魅力に気が付くはずである。

そして、元々シングルプレイがメインという方は、本作こそは協力プレイにどっぷりと浸ってほしいとも思う。シングルプレイとマルチプレイ。本シリーズは両方をプレイしてこそ、魅力を味わい尽くせるゲームなのだから。

『モンスターハンター4』公式サイト
http://www1.capcom.co.jp/monsterhunter/4/

©CAPCOM CO., LTD. 2013 ALL RIGHTS RESERVED.
※『ニンテンドー3DS』の3D映像は本体でしかご覧いただけません。画面写真は2D表示のものです。

文/高橋祐介