高音質の徹底追求で、僕らのミュージックライフはどこへ行く?

CDよりも高音質を実現するハイレゾ音源対応製品をソニーが多数発表し、さらに「mora」がハイレゾ音源の配信をスタートするなど、注目度の高い製品、サービスが今年度は多く登場している。そんな「業界全体の動き」が変わる節目に、A&Vライター・野村ケンジ氏とデジモノ編集部オーディオ担当・玉造が、現在と未来のミュージックライフについて語り合った。

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野村 まずソニーを始め主要メーカーが“ハイレゾ”という言葉をキーワードにしていますね。でもその言葉自体は、いわゆるマニアの間では数年前から既に使われていた言葉でもあります。

ソニー『HAP-S1』(実勢価格=7万9800円)/『SS-HA1』(実勢価格=6万9800円)
ソニー『HAP-S1』(実勢価格=7万9800円)/『SS-HA1』(実勢価格=6万9800円)

玉造 それが今になって大きな動きとして見え始めたのは、「良い音で聴きたい」というニーズが増えてきた証拠に感じますね。

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野村 それは間違いないですが、そこに意識的なユーザーはまだ一部でしょう。それよりも、メーカーが仕掛け出したというのが正解。ハイレゾ対応ウォークマンや、アンプ内蔵ヘッドホンなど、今までのスタイルや価値観を自ら覆していこうという気概を感じます。
玉造 ヘッドホンは、オーディオテクニカの新構造モデル連打には驚きました。個人的には「密閉型×オープン型」のインナーイヤーが良い感じでしたが、あの製品を見た時に自分も含めて、もう「ただ高音質なだけ」では満足できないんだな、と感じました。

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野村 ユーザーの「音楽の聴き方」自体が多様化してるからでしょうね。そういう僕も『ATH-IM04』より『ATH-IM02』にグッときたあたり、そういう部分あるかもなあ。もう音質が良いというのは前提化していって、それこそハイレゾが音質のスタンダードになる日もくるでしょうし。

玉造 確かに。ついに「mora」もハイレゾ配信を始めて、『HAP-S1』のようにハイレゾ音源を聴く手順の煩わしさがない製品も出て、どんどん身近になっていますからね。

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野村 身近なことが当然になった時、初めてハイレゾは普及したと言えるでしょう。その時オーディオが、さらに多様化して楽しめると良いですね。