電気自動車のリアルな未来を体感してきました!

以前、東京モーターショーについての投稿で、乗りモノがどんどん“デジモノ化”していると書きましたが、デジモノ化とか家電化と言うと「それって面白いの!?」と思ってしまうのが乗りモノ好きの人たちかと思います。
色んな電気で動く乗りモノに乗ってきた立場から言うと、間違いなく「面白い!」のですが、今回はその中でも抜群に面白かった電気自動車(EV)を紹介します。

それはSIM-DriveというEVベンチャー企業が作った『SIM-CEL』というモデル。
「先行開発車」という扱いですが、2015年頃までには量産化も視野に入れているというモデルです。

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▲見るからに空力の良さそうなデザインになっている『SIM-CEL』。特に後ろから見た姿が特徴的です。

この『SIM-CEL』の何がスゴイかというと、まず加速です。
EVはもともとガソリン車に比べて加速が鋭いのが特長とされていますが、このモデルは時速100kmに到達するまでの所要時間がわずか4.2秒!
これは、ポルシェなどの超高級スポーツカーと同等かそれ以上の数値と言えば、そのすごさが伝わりやすいでしょうか。

実際に乗らせてもらうと、加速した瞬間から、ジェット機の離陸時のようなシートに体が押しつけられるような感覚が味わえます。
しかも、その加速をジェットエンジンではなく、タイヤで地面を蹴ることによって得ているのが驚きです。

そのポイントとなるのが、インホイールモーターという車輪と一体化したモーター。
『SIM-CEL』ではこれを4輪に搭載した4輪駆動となっています。
現在、市販されているEVはガソリンエンジンの代わりに電気モーターを搭載したもので、ドライブシャフトやデフといった動力を伝達するパーツはガソリン車と同様。
インホイールモーターは、こうしたパーツを介することなく車輪を直接駆動するので、駆動力のロスがなく、効率の良い走りが可能になっています。
そのため、1充電での航続距離も324kmという数値を実現しています。

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▲モーターを車輪に取り付け、直接駆動するインホイールモーター。ロスのない効率的な走りが可能になります。

ホイールとモーターを一体化し、バッテリーやインバーターなどのパーツを床下に搭載することで、車体デザインの自由度が高いのもこの方式のメリット。
実際に乗らせてもらった車内は、床が全てフラットで外観からは想像できないくらい広々とした感覚でした。
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▲床下のフレーム内部にバッテリーなどの必要なパーツを搭載し、広い室内空間を実現しています。

まさにEVの未来の形を体現していると言える『SIM-CEL』ですが、開発の仕方もユニークです。
先行開発車という形で協力企業を募り、34の企業や自治体が参画。
参加企業には開発時のデータやノウハウが全てオープンソース的に公開されるという方式を採用しています。
この辺りも未来のクルマの作り方を実現している感じです。
積水ハウスや三井不動産といった住宅関連企業が参加しているのも、スマートハウスやスマートシティとの連携も視野に入れているEVらしいですね。

乗り心地だけでなく、メカニズムや開発手法もユニークな『SIM-CEL』。
誌面でご紹介するのは、ちょっと先の2014年1月25日発売の『デジモノステーション』となりますが、お楽しみに!
『よろしくメカドック』の作者である次原隆二先生のイラストとともにご紹介する予定です。