AR HUDにも対応した「楽ナビ」シリーズ最新モデル

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7V型液晶を搭載しワイドコンソールに対応したA&V一体メモリナビ最新モデルが『AVIC-MRZ099W』。1秒間に10回の測位を行なうGPSや、クリスタル3Dハイブリッドセンサー、高度なマップマッチングでクラス随一の高精度を実現。内蔵16GBメモリに充実した地図や検索情報を収録し、配色や陰影まで細かくチューニングされた地図は視認性も高い。

このモデルからAR HUDユニットとの接続にも対応し、通信専用モジュールや後席用フリップダウンモニタなど多彩なオプションでシステムアップできる高い拡張性を持つ。手を振るだけで操作できるエアージェスチャー機能はさらに洗練され、精度が向上、操作性もさらに高めている。

■基本機能をCHECK!!

<AR HUDに対応>

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▲新たにオプションとして『AR HUDユニット ND-HUD10』(実勢価格:5万100円)にも対応。前方視界に案内情報を浮かび上がらせる。

<距離より時間を優先するルート探索>

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▲渋滞予測や交差点の右左折、踏み切りの有無などを考慮し、より早く目的地に着くルートを探索してくれる。

<スマートループで最新情報を入手>

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▲通信によるスマートループ交通情報に対応。通信モジュールは別売(実勢価格:1万9100円)だが約70万kmもの道路に対応した最新交通情報は利用価値が高い。

■MRZ099Wの独自性

画面の前に手をかざしたり、左右に振ることでメニューを表示したり、登録した操作が行なえる「エアージェスチャー」。その精度は先代モデルより向上していると感じられた。不意に反応してしまうことも減り、快適度が増している。左右に手を振ることで登録した操作が行なえる機能も、音量操作など、割り当てられる機能が増えている。中でも500m/25mスケールと登録したスケールへ一発変更できる機能は利用する機会が多く、便利そうだ。

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▲画面いっぱいに地図を表示していても、手を近付けると即座に操作メニューを表示してくれる「お出かけランチャー」。地図の視認性と操作性を両立する。

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▲手を振ることで500m/25mスケールと地図の縮尺を一発で切り替えられるようになった設定を新採用。地図操作の快適さが大きく増した。

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▲地図スケール切り替えのほか、A&V画面の切り替えなど、機能を2つまで登録しておき、ワンタッチで切り替えられるモードにも新対応。

■AR HUDユニット ND-HUD10の独自性

前方の視界にナビの案内情報が浮んで見えるAR HUD。「サイバーナビ」が先鞭を付けてナビに導入した機能がついに「楽ナビ」にもオプション『ND-HUD10』として設定された。光源はレーザーからDLPに、また接続も有線化して低価格化、またバイザー部分に簡単に装着が可能と手軽さを実現している。表示はシャープでコントラストも比較的高い。「サイバーナビ」用と同等とまではいかないが、視認性は充分満足できるレベルに仕上がっている。

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▲「サイバーナビ」用と違いサンバイザーを取り外すことなく挟み込むことで装着可能。映像が投影される透明パネルのコンバイナーは上下に調節が可能だ。

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▲曲がるポイントに来るとオレンジ色の「ここです」の表示でピンポイントに案内。自車位置精度の高さがあればこその機能だ。

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▲ハイウェイモードではICやSA/PAなどの情報を案内看板形式で表示。残り距離や施設のサービス情報もわかる。

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▲自車位置と周囲の状況を確認した時にはマップモードが便利。オートスケールONで自動的に表示スケールが変わる。

■実走CHECK!!

興味をひかれるのは新登場の「楽ナビ」専用のAR HUD。曇り空の下試走したが表示映像のエッジもくっきりしており自然に情報が目に入ってくる。「楽ナビ」の高精度とのマッチングも良く案内タイミングも完璧だ。ただ逆光の状況下では「サイバーナビ」では感じなかった見づらさを多少感じた。
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手をかざしたり、振ることで操作できるエアージェスチャー。先代「楽ナビ」からの継承機能だが、以前よりも動作レスポンスの向上が感じられた。メニューもサッと表示されるし、縮尺の変更もスムーズ。また、ふいに反応してしまうことも減り快適度は確実に増している。
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■使い倒しインプレッション

「サイバーナビ」がカロッツェリアの象徴的存在なら、幅広いユーザーにアピールするブランドの屋台骨を支える核が、「楽ナビ」シリーズ。『AVIC-MRZ099W』は、そんな「楽ナビ」の最新モデルだ。サイズはシリーズ初となる200㎜ワイドタイプ。大型ボタンとボリュームダイヤルを前面に配置し、直感的にすばやく操作できるのが好印象だ。
自車位置精度は先代同様に本当に高精度で、勾配のきついオーバーパスを上り、細い路地へと曲がってもわずかなズレも生じない。また、配色やディテールに気を配った地図も視認性は抜群だ。
独自のロジックで早く着くルートを探索するのも「楽ナビ」の特長。通信対応で渋滞情報も反映するし大型施設ならその駐車場の入り口へ誘導するなど、その探索ルートドライバーの要求にマッチしたもの。もちろん案内のタイミングや音声も親切で完璧。基本性能の高さはこのクラスでトップレベルで「サイバーナビ」に勝るとも劣らない。
新たにAR HUDユニットとの接続にも対応。ウインドの先に情報を表示するHUDは自車位置がわずかでもずれると意味をなさないが「楽ナビ」ならその心配もない。「サイバーナビ」用とは光源の仕様が異なり、ナビとの接続も有線となっている。装着はバイザーに取り付ける方式で簡易化。視認性は逆光気味のシーンで「サイバーナビ」用に比べてやや見づらい場面もあった。ただセッティングで補えるレベルなので実用性は充分。何より手頃な価格が魅力だ。
手を振ることで操作するエアージェスチャーは、反応や精度が着実に向上。以前より思い通りに操作できた。設定可能な操作も増え、特に地図の縮尺を500mと25mに一発切り替えは利用頻度も高いだけに便利だった。
新しい「楽ナビ」はAR HUDへの対応が話題だが、真に注目すべきは実はその基本性能の高さ。自車位置精度が高く、地図も施設や市街地図など情報満載。無論ルートの実用度も一級品で、オプションも充実したことで、さらなる拡張性まで手に入れた。このレベルで競い合わなければならないとするとメモリナビのライバル各社も苦労するのではないだろうか。

■結論
オプションのAR HUDは確かにすごい技術だ。だが、「楽ナビ」の真の魅力はスキのない完成度の高さ。その精度は抜群で、走行してみるとわかるがルート探索の実用度も非常に高い。操作感も快適でディテールまで気を配った地図や案内の表示も良い。加えて価格も手頃だ。カーナビとしての基本性能を重視する実用派にこそ注目してほしい。

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サイズ:W206×H104×D163mm 重量:2.5kg 画面:7V型ワイドVGA(LEDバックライト) 内蔵メモリ:16GB 再生可能メディア:TV(12セグ/ワンセグ)、DVD、CD、SDカード、USB、Bluetoothオーディオ、iPod/iPhone、AM/FM 検索データ:住所約3920万件、電話番号約3200万件 その他機能:FM多重VICS対応、多ルート同時検索対応、スマートIC考慮探索対応

文/那須野明彦 撮影/松川忍