ミラーレス/一眼レフカメラの「マウント」主要9種まとめ

2012年に市場規模でコンパクトカメラを追い抜き(CIPA 一般社団法人カメラ映像機器工業会発表)、今では名実共にカメラ市場のメインストリームとなっているミラーレス/一眼レフカメラ(レンズ交換式カメラ)。「次買うならレンズ交換式が欲しい」と思っている人も多そうだ。

その際、まず引っかかるのが、どのマウントを選べば良いのか、ということ。レンズ交換式カメラはメーカーごとにマウント(レンズ装着部の規格)が異なっているため、A社の製品でB社のレンズが使えないという問題がある。一度マウントを選んだら一蓮托生……というわけではないのだが、今後、レンズ資産を有効活用していくためにもマウント選びは慎重に行なわねばならない。

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現行ミラーレス/一眼レフカメラで採用されているマウントは以下の通り。

■キヤノンEFマウント
キヤノン「EOS」シリーズに採用されているレンズマウント。フルサイズセンサー搭載機向けの「EFレンズ」、APS-Cサイズセンサー搭載機向けの「EF-Sレンズ」を装着できる(ただし、「EF-Sレンズ」を装着するにはカメラ側の対応が必要)。生産終了したものや、サードパーティ製を含めると数百本という圧倒的な「EFレンズ」ラインナップが魅力的だ。

■キヤノンEF-Mマウント
2012年に発売された、キヤノン初のミラーレスカメラ「EOS M」シリーズ向けに新開発された全く新しいマウント。対応レンズはまだ数本と少ないが、別売アダプタを介して「EFレンズ」「EF-Sレンズ」を装着できるのが売り(センサーサイズが同じため、全く同じ画角で撮影できる)。EFマウント向けレンズをより小さなボディで使えるようにしてくれた。

■ニコンFマウント
ニコン製一眼レフ「D」シリーズで採用されているレンズマウント。フルサイズセンサー搭載機向けの「FXフォーマット用レンズ」、APS-Cサイズセンサー搭載機向けの「DXフォーマット用レンズ」が用意されている。50年以上前からあるマウントで、その当時のレンズをそのまま装着できることも売りの1つ。もちろん最新設計レンズもプロ向けからエントリー層向けまで、キヤノン「EFマウント」に勝るとも劣らない品揃えとなっている。

■ニコン1マウント
2011年に発売された、ニコン初のミラーレスカメラ「Nikon 1」シリーズ向けに新開発された全く新しいマウント。センサーサイズを1インチと規定しているため、本体サイズを極めて小さくできるのが最大の特長だ。なお、別売アダプタを介することで「ニコンFマウント」用レンズを装着できるのだが、想定センサーサイズが異なるため、焦点距離が約2.7倍になってしまうという問題がある。

■ペンタックスKマウント
ペンタックス(現・リコー)の一眼レフ「K」シリーズで使われているマウント。デジタル一眼レフ用に開発されたAPS-Cサイズセンサー搭載機向け「DAレンズ」などを装着できる。「DAレンズ」はプロ御用達の高品位なレンズ群に加え、パンケーキレンズなど、個性的なレンズが充実していることでも人気がある。ちなみに「Kマウント」のKは「King of D.S.L.R.(一眼レフの王様)」のKなのだとか。

■ソニーAマウント
フイルム時代にミノルタ(現コニカミノルタ)が開発した「ミノルタαレンズ」用レンズマウント。2006年にソニーが一眼レフ「α」シリーズとともにこれを継承した。フルサイズセンサー搭載機向けのもののほか、APS-Cサイズセンサー搭載機向けの「DTレンズ」が用意されている(実質的には後者が主流)。

■ソニーEマウント
ソニーのミラーレスカメラ「NEX」(2013年末以降は「α」に名称統一)シリーズで採用されている独自マウント。専用「Eマウントレンズ」自体はまだまだ少ないものの、別売の位相差AFセンサー内蔵マウントを介することで、Aマウント向けレンズの機能を大きく損なうことなく装着できます。シリーズ初のフルサイズセンサー搭載機『α7』に合わせ、「フルサイズセンサー対応Eマウントレンズ」も登場した。また、最近ではビデオカメラにもこれを採用したものが登場している。

■マイクロフォーサーズシステム
メーカーごとにマウントが乱立するという問題を解決すべく提案されたオープンな共通規格の1つ。日本ではオリンパス(「PEN」「OM-D」シリーズ)とパナソニック(「LUMIX G」シリーズ)のミラーレスカメラが採用している。複数メーカーが参画していることで、他のマウントよりも早いペースでレンズラインナップが充実した。大きすぎず小さすぎないセンサーサイズ(4/3型)のおかげで、画質と本体サイズのバランスを取りやすいことも魅力と言える。

■富士フイルムXマウント
2012年に発売された『FUJIFILM X-Pro1』で初採用されたレンズマウント。APS-Cサイズセンサー搭載機向けとしては最も短いフランジバック(約17.7mm)が特長となっている。まだまだ対応「XFレンズ」は少ないが、今後に期待。

……と、主だったものを挙げただけで9つものレンズマウントが存在する。

では、どれを選べば良いのか。

まず、とことん高画質志向・ハイアマチュア志向の人には、「キヤノンEFマウント」(キヤノン「EOS」シリーズ)、あるいは「ニコンFマウント」(ニコン「D」シリーズ)がおすすめだ。他のマウントにはない超ハイクオリティなレンズが用意されている(もちろんお高いんですが……)ほか、中古市場が充実していることもポイント。どんなにハマっても底の見えない奥深さがある。

画質面で妥協したくないが、それなりに携帯性も必要だという人には、「ソニーEマウント」(ソニー「NEX」「α」シリーズ)や、「キヤノンEF-Mマウント」(キヤノン「EOS M」シリーズ)が良いだろう。これらの製品は、一眼レフ中級機などと同じ、APS-Cサイズセンサーを搭載しているので画質面で遜色ない。

より携帯性を重視したいという場合はオリンパスやパナソニックのミラーレス機が採用する「マイクロフォーサーズ」搭載機を。「マイクロフォーサーズ」採用製品は、手のひらサイズの極小モデルから、プロユーザーを想定した本格派まで、幅広い製品が揃っているのも◎。さまざまなニーズに応えてくれるだろう。

見極めのポイントはマウントが想定するセンサーサイズ(大きいほど高画質になるが、本体サイズも大きくなってしまう)と、レンズラインナップ。この先のステップアップも考えて、マイベストマウントを見つけ出そう。

(山下達也/ジアスワークス)

 マウント名称  想定センサーサイズ  想定システム  対応レンズ数
 キヤノンEFマウント  フルサイズ~APS-Cサイズ  一眼レフ  約60種
 キヤノンEF-Mマウント  APS-Cサイズ  ミラーレス  3種類
 ニコンFマウント  フルサイズ~APS-Cサイズ  一眼レフ  約80種類
 ニコン1マウント  1型  ミラーレス  10種類
 ペンタックスKマウント  APS-Cサイズ  一眼レフ  約50種類
 ソニーAマウント  フルサイズ~APS-Cサイズ  一眼レフ  約30種類
 ソニーEマウント  フルサイズ~APS-Cサイズ  ミラーレス  15種類
 マイクロフォーサーズシステム  4/3型  ミラーレス  約40種類
 富士フイルムXマウント  APS-Cサイズ  ミラーレス  10種類

※ここではメーカー純正レンズのうち、現在も購入可能なものを店頭で調査