斬新すぎる360度パノラマカメラ『RICOH THETA』を使ってみた

これまでの写真の概念を覆す全く新しいカメラとして、いま世界から注目を集めているカメラがある。

それが上下左右360度の画像をワンショットで撮影できるというユニークなデジタルカメラ『RICOH THETA』だ。元々は昨年10月に海外向け製品としてリリースされたが、問い合わせが殺到し、日本国内でも販売を開始。発売一ヶ月後にはファンミーティングが開催されるなど、カメラファンだけでなくクリエイターや学術研究者、ガジェットマニアなど、幅広い方面から大きな注目を集めている。

ボタン一つで周りの景色全てが撮影できるというが、文字で説明するより画像を見たほうが早いのでまずはサンプル画像を。

(画像クリックで視点を動かすことができます)

代々木公園 – Spherical Image – RICOH THETA

これまでの写真は撮影者が決めたアングルのものしか見られなかったが、この『RICOH THETA』なら周りの風景を「全部撮り」することで写真を観る側がアングルを自由に動かすことができる。これが写真の概念を覆すと言われる所以だ。 カメラの形状はスティック型で重さはたったの95グラム。通常のカメラとは違い、前後の両面に魚眼レンズのような二枚のレンズを搭載することで、一度に周囲360度を一瞬にしてキャプチャーできるのが特長。レンズがむき出しのため本体ケースも付いてくる。本体は撮影ボタン/電源ボタン/Wi-Fiボタンのみのシンプルな構造で、撮影するだけなら電源オンから撮影ボタンを押すだけでできる。 news20140122_01 news20140122_02 news20140122_03 また本体には液晶画面を搭載していないため、スマホアプリと連携して画像を確認したり、スマホを使って遠隔からシャッターを切ることもできる。 news20140122_04 news20140122_05 news20140122_06 以下、『RICOH THETA』で撮影しながら気づいた点をいくつか。 (画像クリックで視点を動かすことができます)

新宿 – Spherical Image – RICOH THETA

街中で撮るとGoogleのストリートビューのような写真が撮れる。360度全てを撮影するためどうしても自分や指が写り込んでしまう。なるべく自分の真上から撮影すると良い。 (画像クリックで視点を動かすことができます)

階段 – Spherical Image – RICOH THETA

建物内部で背後に敵がいないか確認するのにも役立つかも?

(画像クリックで視点を動かすことができます)

フットサル – Spherical Image – RICOH THETA

フットサルでのコーナーキックエリアからの目線で。これで動画が撮れるともっと可能性が広がりそう。

(画像クリックで視点を動かすことができます)

屋上 – Spherical Image – RICOH THETA

建物屋上から。シャッタースピードが変えられないため夜間は暗くノイズが目立つ。ただしこれらの画像はiPhoneからアップしたもので、PC用のアプリを使うともう少し高解像度で保存・閲覧できる。

弱点としてはあまり解像度が高くなく、ノイズが目立つ部分も多いが、それ以上に今までにない新しい映像体験を楽しめる意義は大きい。この『RICOH THETA』があるだけでどこかへ旅に出かけたくなるような、それほどの魅力のあるガジェットだ。

現在「BEAUTY BEYOND BOUNDARIES」というサイトでは、世界中のカメラマンが撮影したハイクオリティなパノラマ写真を楽しめる。もし『RICOH THETA』で動画が撮れるようになったらGPSを付けて風船で宇宙に飛ばす人も出てくるだろう。世界中のユーザーが新しい「視点」を求めて競うようにサイトにアップしている現象もまた面白い。

数年前に自分撮りできる日本製のデジカメが海外で人気を博したように、今度は「全部撮り」できる日本発祥のカメラがまた世界を席巻する日が来るかもしれない。

(瀧 佐喜登)