北米の通信キャリア事情を調査(後編)

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ケータイジャーナリスト・石野純也が、現地の生情報を交えて海外スマホ事情を解説。第3回は、今アメリカで急速に伸びている通信キャリアのTモバイルや、日本メーカーの動向をお届けする。

前編はコチラ

ソニーモバイルや京セラも
ラインナップも鍵に

スマホのラインナップという点でも、Tモバイルの戦略は少々独特だ。早くからグーグルと手を組み、世界初のAndroid端末をリリースした。歴代「Nexus」シリーズを発売し続けてきたアメリカで唯一のキャリアも、Tモバイルだ。
日本と関係の深いところでは、他社が「iPhone」や「GALAXY」といったわかりやすい端末を推す中、あえてアメリカでは珍しい「Xperia」を主力に据えてきた点も興味深い。同社は昨年6月に『Xperia Z』を独占発売している。7月にアメリカのショップをのぞいた時には、『HTC One』と並べて大々的に売り出されていた。まるで、ドコモのツートップのような扱いだったのが印象的。
米調査会社カナックコードのデータによると、7月、8月は『GALAXY S4』や『iPhone 5』に次ぐ3位となっており、売れ行きも好調だったことがうかがえる。
また、ソニーモバイルはCESで、後継機の『Xperia Z1S』を発表したが、こちらもTモバイルの独占製品だ。『Xperia Z』の功績も評価されたと言い、アメリカではシェアの低いソニーモバイルは、Tモバイルでの成果を躍進の足掛かりにしようとしている。ソニーモバイルの置かれている立場が示すように、アメリカでは、まだまだ日本メーカーの知名度は低い。
一方で、昨年の上半期シェア4位と健闘している意外なメーカーがある。それが、京セラだ。同社は『TORQUE(トルク)』のような耐衝撃性や防水を売りにしたスマートフォンをスプリントなどに投入し、着実に販売台数を積み重ねてきた。プリペイド向けの低価格モデルも、評価が高いという。このような実績を引っさげ、『TORQUE』は日本でもSIMフリーモデルとして発売されることになった。『G’z One』を発売してきたNECカシオが事業撤退してしまった今、耐衝撃モデルを“逆輸入”できるメーカーとしても注目しておきたい。

北米で発売されている
日本メーカーの海外モデルを調査!!

京セラ
TORQUE
3月国内発売予定
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▲ 耐衝撃性などMIL規格に準拠した『TORQUE(トルク)』はスプリントの主力モデルの1つ。

ソニー・モバイルコミュニケーションズ
Xperia Z1S
国内発売未定
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▲Tモバイルが独占販売するモデルでフレームなどが『Xperia Z1』と異なっている。


石野純也 プロフィール
出版社勤務時代に数々のケータイ関連誌を立ち上げた後、ケータイジャーナリストへ転身。昨秋は電子書籍「ソーシャルゲームの最新トレンド!」(KADOKAWA)を上梓した。