PS4ゲームレビュー/龍が如く 維新!(後編)

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幕末に舞台を移し、坂本龍馬や新選組隊士など幕末を生きた英雄たちの激動の運命を描く「龍が如く」スピンオフ作品。今回は、本筋を外れた寄り道の楽しさをご案内しよう。畑仕事からお座敷遊びまで、幕末ライフをレッツエンジョイ!

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■新要素「徳」
めざせ、いい人!
アドベンチャーパートを遊び尽くして、徳を積もう

『龍が如く 維新!』には、新要素「徳」が導入されている。これは、アドベンチャーパートで貯まる経験値のようなもの。街の人と話したり、食事をしたり、ミニゲームを遊んだり、寄り道すればするほど徳が積まれていく。

また、龍馬が持つ「精進目録」には「神社や地蔵を20回拝む」「町で絡んでくる敵を100人撃破する」など、“お題”が記載されている。これらをクリアすると、徳が一気に貯まるものだからチャレンジせずにいられない。トロフィー機能にも似ていて、小さな目標を達成するためにコツコツ徳を重ねてしまうのだ。この「小さな達成感」が脳に快感をもたらす上に、「もうちょっとがんばれば達成できそう」という目標設定も絶妙。いやー、伝説の極道だった男が、まさかお地蔵さんを見かけるたびに手を合わせることになるとはね……。

貯まった徳を使えば、貴重な合成素材と交換できたり、畑で栽培できる農作物が増えたり、さまざまなご利益を得られるため、さらなる寄り道に熱中してしまう。話のスケールの大きさから壮大かつ豪快なイメージの「龍が如く」シリーズだが、ちまちま遊びたい派にもおすすめだ。

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▲日頃からトロフィー集めに没頭しがちな人は、きっとハマるはず。徳が累計で1万に達するとトロフィーがもらえるなど、トロフィー機能とも連動している。

■『PS Vita』との連動
外出先でも3つの遊びが楽しめる
本編とのデータ連動も!

現在、PlayStation Storeで『龍が如く 維新! 無料アプリ for PlayStation Vita』が配信されているのをご存じだろうか。これは、本編に収録された3つのゲームパートを『PS Vita』上で遊べるもの。『龍が如く 維新!』を持っていない人でもプレイできるが、PS4&PS3版を持っていれば、データを連動することも可能。ミニゲームで稼いだ徳やお金、合成素材などを本編で活用し、ゲームを有利に進められる。自宅では据置きハードでストーリーを進め、通勤通学中や外出先では『PS Vita』でミニゲームと、いつでもどこでも幕末生活を楽しむことができる。では、各ゲームパートを紹介していこう。

・アナザーライフ
「アナザーライフ」では、借金を背負った少女・遥とともに、龍馬の別宅でのんびり暮らせるスローライフゲーム。庭の畑でキュウリやネギなどの作物を育てたり、海釣りに出かけたり、浮世の喧騒を離れてゆったりとしたひと時を過ごせる。収穫した野菜や獲れた魚は、台所で料理したり、町の人からの注文を受けてお金に変えたりすることも可能。本編のサブストーリーを攻略済みなら、犬や猫を飼えるのもうれしい。

このゲームが、なんとも言えず心和む。たらいで洗濯する遥の横で畑を耕したり、犬がトテトテ駆けまわるのを眺めたり、波の音を聞きながら釣り糸を垂らしたり、理想の田舎暮らしを体感できるのだ。MMORPG(多人数参加型オンラインゲーム)でも、ひたすら釣りをしたり、パンを焼き続けたりするのって意外と楽しいもの。殺伐とした幕末復讐譚、おバカなノリのサブストーリー、そしてのんびりまったりしたアナザーライフ。1本でこれだけ振れ幅の大きいテイストを味わえるとは、なんとも贅沢だ。

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▲門をくぐれば、そこは俗世とはかけ離れた別天地。アナザーライフでも徳が貯まり、集めた徳を消費して別宅をカスタマイズしたり、作付品種を増やしたりできる。私のイチ押しゲームパートです。

・バトルダンジョン
カード形式の隊士を引き連れ、ダンジョンを攻略する「バトルダンジョン」。操作するのは龍馬だけだが、連れて行く仲間によって体力回復、攻撃力アップなど、さまざまな効果が得られる。バトルを重ねると仲間も増えていく上、ダンジョンによっては「攻撃型の隊士だけで攻略せよ」などの条件が課されるケースも。カードゲームのデッキを組むような感覚で、チームを編成するのが楽しい。

さらに、なんと2人の隊士を合成することも可能! いわゆるソーシャルゲームのパワーアップ合成やカード進化のようなものだが、「村山十兵衛さんと成田五郎さんを合成」というシュールな展開が待っている。いや、強くなるんだからいいんですけども。

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▲このゲームパートでは、武具の強化・合成に必要な素材がたんまり手に入る。サクサクと素材を集めたい人には特におすすめしたい。

・賭場ミニゲーム
「賭場ミニゲーム」では、麻雀、こいこい、おいちょかぶ、ポーカー、将棋をプレイできる。1人プレイだけでなくオンライン対戦にも対応。ランキング「全国番付」で上位を狙うのも楽しいだろう。勝利時に得た「賭け点」は、お金に換えて本編で使うこともできる。とりたてて説明もいらないゲームだが、ちょっとした空き時間にサクッと遊ぶにはちょうどいい。

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▲ルール説明もあるので、各種ゲームを気軽に楽しめる。江戸時代にポーカーはあるのだろうか、などという無粋な疑問を抱いてはいけない。

■まとめ
イベント満載、娯楽もりもり
このまま京で一生を終えてもいい…

ここで挙げた寄り道要素は、ほんの一例。他にも歌声酒場(カラオケ)や競鶏場、お座敷遊びができる遊郭・揚屋などプレイスポットが満載! さらに京の人々を助けるサブストーリーでは、龍馬が例の真顔で「ええじゃないか」を踊ったり、「武士いんたびゅう」に答えたりと、本編とは違う脱力テイストのイベントが待っている。妖艶な奥様が体をくねらせながらキュウリをおねだりしてきた時には、どうしようかと思いましたよ。さらに、シリーズでおなじみのタイアップ店舗が幕末仕様(まさか京に「どん・きほーて」があるとは!)になっているなど、ネタは尽きない。舞台を幕末に移したことで何かが吹っ切れたのか、心なしかこれまで以上に悪ノリ度が増している気も……。このギャグセンス、私は大好きです!

とまあ、ここまで駆け足で追ってきたが、とにかく今回も密度が濃い! 『龍が如く5』は主人公が入れ替わる分ストーリーが長かったが、今回の主役は龍馬1人なのでメインストーリーをクリアするだけなら前作ほど時間はかからない。しかし、新要素「徳」のためについつい寄り道してしまい、気づくと京の暮らしにどっぷりハマっている。坂本龍馬や新選組に興味がある人、「龍が如く」の世界が好きな人はもちろん、幕末ライフを楽しみたい人にもぜひプレイしてほしい。

龍が如く 維新!
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●ハード:PlayStation 4/PlayStation 3
●発売日:発売中(2月22日発売)
●価格:8190円(税別)
●ジャンル:アクションアドベンチャー
●プレイ人数:1人
●メーカー:セガ

公式サイト
http://ryu-ga-gotoku.com/ishin/

©SEGA
文/野本由起