空に放り投げて撮影! 36個の眼で世界を切り“撮る”全天球カメラ『Panono』を体験!

デジカメ業界では、複数枚の写真を組み合わせて、360度の全天球パノラマ撮影が可能となるカメラが注目を集めている。そんな全天球カメラのひとつで、アメリカにてクラウドファンディングで資金を調達して開発が進められていた『Panono』の試作機が完成し、日本で撮影会が行なわれた。

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『Panono』製品版とほぼ同じ形となるモック。大きさはハンドボールくらい。

『Panono』は、球形の本体に36個のカメラセンサーを搭載して、合計1億8000万画素での360度全天球パノラマ写真が撮影できるカメラ。

『Panono』を開発するきっかけとなったのは、同社の社長で開発者でもあるJonas Pfeil氏が旅先でパノラマ写真を撮影していた時に、同行者に「撮影に時間がかかりすぎ!」と怒られたためとのこと。
そこで『Panono』は、手軽で素早くパノラマ写真が撮影できるように工夫されており、基本操作は本体ごと上に放り投げるだけ。上空で上昇から落下に転じる一瞬を検知して36個のカメラのシャッターが自動で切られ、360度全天球の写真に合成される。
また、アプリからのリモートコントロールでシャッターを切ることもできる。

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撮影会では実際に撮影可能な試作機(右)が使用された。

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撮影方法はカンタンで、単純に上に放り投げるだけ。

撮影した写真は本体のUSB端子からPCで取り込めるほか、Wi-Fi経由でスマートフォンやタブレットのアプリを使って転送&閲覧可能とのこと。タッチ操作で視点を変えるだけでなく、スマートフォンやタブレットの画面の向きを変えるとそれに追従して、写真の表示もスクロール。実際に現地にいるかのような感覚が楽しめる。

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USBケーブルで撮影データをPCへと転送。充電もこのUSB端子からする。

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iPad用のアプリで写真を試聴。画面を動かすとヌルヌルと風景も変わる。

上の写真が撮影会当日の写真。データを専用のサーバーにアップすると、このようにウェブページに貼り付けるコードも利用でき、アプリをインストールしていないスマートフォンやタブレットからも閲覧できる。

全天球カメラというと、リコーから『THETA』が発売されている。撮影会のために来日した同社のSarah Schulze Darup氏によると、先行する『THETA』との違いは、まずカメラセンサーの数。『THETA』は2つの魚眼レンズでパノラマ写真を合成するのに対して、『Panono』は36個。そのためつなぎ目などもキレイに処理でき、より高画質なパノラマ写真に仕上げられる。

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右がリコーから発売中の『THETA』。実は筆者の私物で愛用している。

テスト撮影 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

上のパノラマ写真は比較対象用に、筆者の『THETA』で撮影したもの。比べてみると画質は『Panono』の方が精細で、『THETA』の方がつなぎ目が若干気になるほか、真下は撮影する人や三脚などがどうしても映り込んでしまう。

また、簡易防水機能を装備しており、本体ケースの材質は硬化透明プラスチックを採用。この素材はアクションカメラの『GoPro』のケースにも採用されているのと同じもの。そのため、5メートル程度からの落下なら問題ない耐衝撃性も装備。『THETA』よりもアクティブに取り扱えるのもポイントだ。

気になる価格は直販価格で599ドル(約6万7000円)で9月に発売予定。現在は先行予約を公式サイトから受け付けており、この先行販売期間中に予約すると549ドルで購入可能。気になるユーザーは早めに予約しておこう!!

(中山 智)