超速AF!! ソニー『α6000』

review20140409_01

ソニーから、APS-Cサイズの有効2430万画素センサーを搭載したミラーレス『α6000』が登場した。2011年発売の『NEX-7』および2012年発売の『NEX-6』の2台を統合した中級機にあたる製品だ。一足先に発売された初級機『α5000』と同じく、製品名から「NEX」の文字はなくなったが、基本デザインや製品としての位置付けはそのまま受け継いでいる。
従来からの進化のポイントは、センサーとエンジンの見直しによって、AF性能を高めたこと。位相差AFセンサーの数を179点に増やしたほか、アルゴリズムを一新することでAFの高速化と高精度化を図っている。

■基本機能をチェック
review20140409_02
観やすく明るいEVF搭載
有機EL式の電子ビューファインダーを装備。液晶モニタとの切り替えは、アイセンサーによる自動、またはメニュー画面から手動で行なう。

review20140409_03
ダイヤル操作も快適&軽快
ボディ天面には、モードダイヤルと電子ダイヤルを並列配置。絞りやシャッター速度、露出補正などを親指操作でダイレクトに調整できる。

review20140409_04
進化したファストハイブリッドAF
AFには「ファストハイブリッドAF」を採用。これは、高精度なコントラストAFと、追随性で有利な位相差AFの2つをシーンに応じて自動で使い分ける仕組み。そのセンサー数を増やし、精度と速度をさらに高めている。

review20140409_05
チルト式液晶採用
背面には3型92.1万ドットのチルト式液晶モニタを搭載。ローアングルやハイアングルからの撮影も快適に行なえる。タッチ操作には非対応。

■実力測定:作例
review20140409_06
レンズキットに付属する標準ズームレンズのワイド側で撮影。このレンズは、電動ズームよって圧倒的な薄型軽量を実現し、『α6000』のボディにもよく似合う。絞り開放値では周辺がやや甘い傾向があるが、中央部のシャープネスは高く、くっきりとした写りが得られる。

review20140409_07
チルト可動式の液晶モニタを駆使してローアングルから撮影してみた。付属標準ズームレンズのテレ側を使うことで、花のみにピントを合わせ、背景部分に丸いボケを写し込んでいる。発色はクリアでナチュラルな傾向。オートホワイトバランスの安定感も感じられる。

■結論
今回『α6000』を試用して特に感心したのは、撮影時のレスポンスがとても軽快であること。シャッターボタンを半押しすると、ファストハイブリッドAFが素早く作動し、ピッピという合焦音を鳴らしながらスムーズにピントが合う。多少薄暗いシーンや動きのある被写体であっても、AF速度に大きなストレスを感じることはほぼない。そしてシャッターボタンを押し切ると、カシャという小気味いい音とともに撮影が行われる。レリーズタイムラグが小さい上に、撮った瞬間に液晶表示がブラックアウトする時間や、直後のシャッターチャージの時間が短いため、1回1回のシャッターが非常に心地良く感じられる。この軽快さこそ、本モデル最大の魅力と言っていい。
従来機『NEX-6』と比較した場合は、メニュー周りのユーザーインターフェイスを改良したことがうれしいポイントだ。昨年発売された上位モデル『α7』などと同じタブ式のメニューを採用したことで、細かい機能へのアクセス性が向上。加えて、各種の操作ボタンをいっそう柔軟にカスタマイズ可能になったことも見逃せない。
ボディの基本デザインは、従来機を踏襲。比較的大きなグリップがあるので、ホールドバランスは良好。また、アングルの自由度を広げるチルト可動式モニタを備えることはシリーズ共通の特長だ。天面のマルチインターフェイスシューには外部ストロボやビデオライト、外部マイクなどを装着可能。こだわるユーザーにとってはうれしい拡張性だ。人気機種『α7R』や『α7』のようなフルサイズセンサー搭載機ではないものの、フットワークの軽快さという点ではむしろこちらの方が上だろう。より快適なレスポンスで2000万画素オーバーの精細感を味わいたい人におすすめできる。

■『α6000』をおすすめな人は??
オールマイティな性能を求める人に
APS-Cサイズのセンサーは、フルサイズよりは小さいが、1型やマイクロフォーサーズよりは大きい。そんな「ちょうどいい」センサーサイズを採用することで、小型軽量とスピード、画質の3つをバランスよく兼ね備えたモデル。チルト液晶とEVF、オートとマニュアル、携帯性と拡張性、これらを全部求める欲張りな人におすすめだ。

ソニー『α6000』
実勢価格:[パワーズームレンズキット]実勢価格:8万2800円
[ダブルズームレンズキット]実勢価格:10万7800円
[ボディのみ]実勢価格:6万7800円
SPEC サイズ:W120.0×H66.9×D45.1㎜ 重量:344g 撮像素子:APS-CサイズCMOS 有効画素数:2430万画素 液晶モニタ:3.0型液晶(約92.1万ドット) ファインダー:0.39型EVF(有機EL) レンズマウント:ソニーEマウント 手ぶれ補正機構:なし シャッター速度:1/4000~30秒 ISO感度:100~51200相当(拡張含む) 動画記録形式:AVCHD(1920×1080/60pまで) 記録メディア:SDメモリーカード(SDXC対応)

文・作例/永山昌克、撮影/松浦文生