まず初めに買うべきミラーレスカメラ、オリンパス『OM-D E-M10』

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オリンパスからマイクロフォーサーズシステムに準拠したミラーレスカメラ『OLYMUPUS OM-D E-M10』が登場した。2013年発売の『E-M1』および2012年発売の『E-M5』の下位製品となり、基本的なデザインと操作系を継承しながら、一部の機能を省くことでより求めやすい価格を実現している。外装は高品位な金属素材で、シルバーとブラック2色が用意される。
レンズキットやダブルレンズキットに付属する新しい標準ズーム「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ」にも注目してほしい。電動ズームによって全長22.5mmの薄型デザインを実現した持ち歩きしやすいレンズだ。

■基本機能をチェック
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フラッシュ内蔵かつ大幅にシェイプアップ
『E-M5』と比較して幅1.9mm、高さ7.3mmの小型化と29gの軽量化を実現。キットレンズについても大幅に薄型軽量化した。手動ポップアップ式フラッシュを内蔵。スローシンクロ発光やマニュアル発光に対応する。

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上位機同等クラスのEVFを搭載
144万ドットの電子ビューファインダーを装備。周囲の明るさに応じて表示の輝度を自動調整する「キャッツアイコントロール」に対応する。

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クイックで軽快な撮影を助ける実用派アクセサリ
新しい標準ズーム専用のオプションとして『LC-37C』が発売。電源に連動して自動開閉する便利なレンズキャップだ。色は2色用意。

■実力測定:作例
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標準ズーム「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ」のワイド側で撮影。わずかに歪曲が見られるが、シャープネスとコントラストは良好。また露出や発色に特にクセはなく、見たままの印象をストレートに再現できるボディ側の安定した描写性能にも好印象を受ける。

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ズームの中間位置で撮影。最短撮影距離は20cmで、最大倍率は0.23倍もあるので、この写真よりもさらに近寄って撮ることも可能。描写については、PCのディスプレイ上で等倍表示にして見ると、植物表面の細かい質感までが生々しいくらい鮮明に解像していることがわかる。

■結論
星空や花火の撮影が楽しくなる新機能に注目
オリンパス『OM-D E-M10』は、「OM-D」シリーズでは3製品目となるミラーレスカメラだ。その外観は、シリーズ初代モデル『OM-D E-M5』にそっくり。フイルム時代の一眼レフカメラからヒントを得た、三角頭の端正なデザインである。ボタンやダイヤルの配置についてもほぼ継承している。だが細部をじっくり見ていくと、各所に新しい工夫が盛り込まれていることに気付くだろう。
その一つは、ポップアップ式のフラッシュを内蔵したこと。既存モデル『E-M5』や『E-M1』とは異なり、付属の小型フラッシュを持ち歩く必要がなくなったことは大変ありがたいポイントだ。ワイヤレスコマンダー機能を使って外部フラッシュを発光させる際も、荷物の量を最小限に減らせる。二つめは、操作ボタンの形状を改善し、押しやすくなったこと。と同時に、防塵・防滴機能を省いたことで、ボタンのクリック感が向上したことも指摘できる。さらに、液晶の色味がクリアになったことや、チルト可動中はアイセンサーをキャンセル可能になったこと、好きな設定をモードダイヤルに割り当て可能になったことなど、撮影時の快適さを高めるさまざまな改善が見られる。
機能面では、新搭載した「ライブ・コンポジット」に注目したい。これは、夜景を撮る際に、星や花火、車のライトなどを撮影時の画像合成によって美しい光跡として記録するモードだ。しかも、その合成の過程をリアルタイムで確認しながら撮影できる画期的な機能だ。またWi-Fi機能も新搭載している。
本体サイズが驚くほど小さくなったことでフットワークが大幅向上したことも美点の1つだ。ボディだけでなくキットレンズも小型化しているため、コンパクトカメラ感覚で持ち歩ける。
逆に、価格との兼ね合いでスペックダウンしたのは、防塵・防滴の省略のほか、手ぶれ補正が5軸対応から3軸対応になったことや、連写が9コマ/秒から8コマ/秒に低下したことなどだ。それ以外は、画質も含め上位機に肩を並べる内容であり、非常にコストパフォーマンスの高いカメラに仕上がっている。

■『OM-D E-M10』をおすすめな人は??
本格機能を手軽に楽しみたい人に
端正なレトロデザインやボディ内手ぶれ補正、高精細ファインダー、アートフィルターなど「OM-D」シリーズの魅力を継承しつつ、それらをより小型軽量&低価格にまとめた製品。初級者だけでなく中級者以上も満足させる本格機能を満載。バッテリーが共通なので、「PEN」シリーズユーザーが買い換えや買い増しするのにも都合がいい。

オリンパス
OLYMPUS OM-D E-M10
[レンズキット]実勢価格:9万1570円
[ダブルズームキット]実勢価格:10万4830円
[ボディのみ]実勢価格:7万9690円
サイズ:W119.1×H82.3×D45.9㎜ 重量:396g 撮像素子:4/3型LiveMOS 有効画素数:1605万画素 液晶モニタ:3.0型液晶(約104万ドット) ファインダー:144万ドットEVF(液晶) レンズマウント:マイクロフォーサーズマウント 手ぶれ補正機構:センサーシフト式 シャッター速度:1/4000~60秒 ISO感度:100~25600相当(拡張含む) 動画記録形式:MPEG-4 AVC(1920×1080/30pまで) 記録メディア:SDメモリーカード(SDXC対応)

文・作例/永山昌克、撮影/松浦文生