台湾のLTE事情をレポート(前編)

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日本では各通信キャリアのCM展開などのアピールもあり、瞬く間に浸透した高速通信規格である「LTE」。今回は、このLTE通信が始まったばかりの台湾の最新モバイル事情をレポートする。

本格的に動き出した台湾のLTE事情

PC製造メーカーが多数存在する台湾はインテルとの関係も深く、国策として同社主導のWiMAXを推進。一方で、世界で主流になったLTEでは他国に遅れを取ってしまった。そんな台湾でも、いよいよLTEが本格的に始まろうとしている。
今年投入されたスマホの多くは、ネットワークの整備に先がけ、LTEに対応。3Gしか使えない状況の中で、端末だけが先に販売されていたというわけだ。キャリアショップでは「4G LTE」と銘打つコーナーができており、幅広い種類のLTE対応スマホが並べられていた。メーカーも、ここぞとばかりにフラッグシップモデルを投入。売れ筋は『HTC One(M8)』や『Xperia Z2』、『GALAXY S5』など。これらに加えて、キャリアが独自モデルを開発して、ネットワークや料金で横並びになりがちな他社と差別化する動きも見られる。シェア3位のファーイーストーンのLTEに対応した「Smart」シリーズはその1つ。「Smart 403」はLTEに対応しながら、リーズナブルな価格なのが魅力だ。こうした端末での差別化戦略は、KDDIがLGとタッグを組み、「isai」シリーズを投入したイメージに近い。
また、お膝元でLTEが始まることで、台湾メーカーの動きも活発化している。ASUSは6月に開催された世界最大のPC関連見本市「Computex」で、LTE対応タブレットの『MeMO Pad 8』を発表。これは、KDDIが取り扱う端末と同型のもので、ASUS初の日本におけるキャリアモデルだ。1万円台の価格が人気を集めている同社のシンプルなスマホ『Zenfone』も、5.0型モデルがLTEに対応した。
同様に、台湾の大手PCメーカーであるAcerもLTE対応スマホの『Liquid X1』を発表した。オクタコア(8コア)のCPUを搭載しており、5.7型とディスプレイを大型化。同社が売りにしてきた、背面に搭載されたボタンも踏襲している。
こうした台湾メーカーがLTE対応モデルの開発に本腰を入れたことで、日本に上陸するモデルも増えるはずだ。ASUSの『MeMO Pad 8』はその一環。同社は、SIMフリーモデルを独自の販路で流通させているため、格安SIMを販売するMVNOとの組み合わせも期待できそうだ。

LTEが始まった台湾のスマホ事情をレポート Part.1

■ キャリアもメーカーも「4G LTE」を大プッシュ中
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▲サービスを開始していないキャリアも含め、店頭の展示はどこも「4G LTE」一色。力を入れていることがわかる。

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▲LTEサービスの開始に先がけ、各メーカーは対応スマホを投入。大々的にLTEをアピールする。

■ キャリアオリジナル端末や地元メーカーの端末も登場

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▲グローバルモデルをほぼそのまま発売するのが主流な中、ファーイーストーンは独自モデルの「Smart」を用意する。

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▲台湾大手のASUSも、LTE対応端末に本腰を入れた。写真左の『MeMO Pad 8』はLTE対応で、KDDIも発売予定だ。

※ 後編は7月10日に最新記事をアップ予定。
デジモノステーション2014年8月号ではフル版をP.125ページにて掲載中!!

取材・文/石野純也


石野純也 プロフィール
出版社勤務時代に数々のケータイ関連誌を立ち上げた後、ケータイジャーナリストへ転身。昨秋は電子書籍「ソーシャルゲームの最新トレンド!」(KADOKAWA)を上梓した。