「次世代画質」が手の届く距離に、ジャーナリストが選ぶ2014年上半期マイベスト家電BEST3

2014年もすでに半分。そこで、家電に精通するジャーナリスト西田宗千佳氏に今年前半のマイベスト家電の上位3つを聞いてみました。

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2014年上半期に発売されたデジタルグッズの中から何をベストとするか、大変悩みましたが、今年は東芝の4Kテレビ「REGZA Z9X」シリーズとさせてください。

東芝「REGZA Z9X」シリーズ(実勢価格=50V型:34万5600円/58V型:46万4400円/65V型:67万4770円/84V型:194万4000円)
東芝「REGZA Z9X」シリーズ(実勢価格=50V型:34万5600円/58V型:46万4400円/65V型:67万4770円/84V型:194万4000円)

他社からも魅力的な4Kテレビが発売されているのですが、最上位モデルに最も幅広いサイズラインナップを用意したこと、現実的に買える価格設定をしてきたことを評価しました。

最も大きな84V型モデルは、サイズ重視で液晶パネルのスペックやバックライトが異なるのですが、65V~50V型の中心的な3サイズが上から下まで同等の画質・性能を誇っているのが好印象。特に50V型は実勢価格30万円台と買い得。かつてのように「100万円!」という時代ではない。東芝は手頃な価格を目指しており、4Kを本気で普及させたいと思っている事が伝わってきますね。

ただ、多くの人は4Kテレビをまだ時期尚早と考えているようです。実際、地上波放送はまだまだ先でしょう。1年半後にやっとBSで開始されるくらいでしょうか。地デジで4K放送が観られるようになるのは早くても東京オリンピックの頃(2020年)になってしまうと思います。経済状況などによってはもっと先になってしまうかも知れません。

しかしそれでも、4Kテレビを今買う理由はあります。まず、BDビデオ作品の4Kアップコンバートがかなり上手くいっていること。実際に観ていただければ同意してもらえると思いますが、充分に満足できる画質になっているんですよ。

また、自分で撮ったカメラの写真などを4Kテレビで再生するという楽しみ方もあります。最近は4K動画を個人レベルで撮影できるカメラも登場しました。もう既に4Kコンテンツは身近なものなんですね。4Kテレビを買っても楽しむコンテンツがない、なんてことはありません。

2位に選んだミラーレスカメラ『LUMIX DMC-GH4』(パナソニック)は、まさにそんなリアル4Kコンテンツを生み出してくれるアイテムの1つ。しかも、この手の先取り製品でありがちな「とりあえず撮れる」系のものではありません。

パナソニック『LUMIX DMC-GH4』(レンズキット:実勢価格=24万4620円/ボディのみ:実勢価格=18万6300円)
パナソニック『LUMIX DMC-GH4』(レンズキット:実勢価格=24万4620円/ボディのみ:実勢価格=18万6300円)

第1弾で既に非常に完成度が高く、しっかりとした4K動画が撮影できます。強いて言えば4K/60pでは撮れないのですが、30p、24pでも充分に満足できるはず。

この満足度の高さを下支えしているのが、「LUMIX G」シリーズが採用している「マイクロフォーサーズ」規格の充実。レンズのバリエーションも非常に増えてきましたし、オールドレンズで4K映像を撮るという遊びもできる。現在、ホームビデオカメラやアクションカムなどさまざまな4K撮影対応機器が登場していますが、それらの中でも群を抜いて良くできている、最も楽しめる4Kカメラだと思います。

3位にはソニー・コンピュータエンタテインメントの据え置きゲーム機『PlayStation 4』(以下『PS4』)を。2月に出たばかりの日本ではまだブレイクしきれていないのですが、欧米では半年強で700万台を突破するなど、売れに売れています。そろそろ800万台を突破しているでしょう。

ソニー・コンピュータエンタテインメント『PlayStation 4』(実勢価格=4万3080円)
ソニー・コンピュータエンタテインメント『PlayStation 4』(実勢価格=4万3080円)

この速度はゲーム機の歴史で最速。もちろんソフトの売れ行きも好調で、先日発売された『WatchDogs』という作品は、初週に販売された400万本のうち、180万本が 『PS4』版でした。こういった“美しい画面でプレイしたい作品”が『PS4』人気の原動力。日本にもやがてこの流れがやってくるでしょう。

ほか、日本市場向けのトピックでは6月の「torne」(アプリ)対応も大きなニュース。単に使えるようになっただけでなく、『PS4』の起動も含め、10秒以下で使えるようになっています。従来のようにゲームとの排他利用でないことも良いところ。『PS4』のマシンパワーを見せつけてくれました。

ベスト3までに共通するのは全てが高画質に価値を見出していること。「4K」に象徴される次世代画質が、いよいよ手の届くものになりました。これら3製品を全て買っても60万円程度。安いとは言いませんが、それで未来の価値を先取りしてみるのも楽しいですよ。ぜひ、その“価値”を体験してみてください。