PS4ゲームレビュー/ウォッチドックス(後編)

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高度にネットワーク化されたシカゴを舞台にした、オープンワールドアクション『ウォッチドッグス』。スマートフォンを使い、都市のインフラネットワークに侵入する天才ハッカー・エイデンの復讐劇が今始まる! 今回は本筋を離れたミッション、斬新なオンライン要素を紹介しよう。

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■多彩なミッション
ハッカー歩けば事件にぶつかる
充実の寄り道ミッション

オペレーティングシステム“ctOS”が市民の生活を管理する近未来のシカゴ。凄腕ハッカーのエイデン・ピアースは、姪を殺した組織を追い詰めるべく策を練っていた。唯一の武器は、“ctOS”にアクセスできるスマートフォン。監視カメラ、交通機関、市民の個人情報などをハッキングし、街をめぐる壮大な謎を暴け!

『ウォッチドッグス』は、ハッキング能力を武器に広大なシカゴを駆けめぐるオープンワールドアクション。エイデンの復讐劇を描くメインストーリーも気になるが、各所で発生する多彩なミッションも見逃せない。まずは、そんな寄り道ミッションを紹介していこう。

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▲姪の死の真相を探るうち、街に張り巡らされた“ctOS”の謎にたどりつく。緊迫感あふれるメインストーリーも面白いが、たまには横道にそれるのも楽しいんです!

エイデンは、シカゴのあらゆる情報にアクセスできるスマートフォンを持っている。これを使えば、街の人々の個人情報も丸わかり。しかしシカゴの市民は、善良な人々ばかりとは限らない。時には犯罪の匂いがする情報が飛び込んでくることも……。

そんなきな臭い情報を追いかけていると、発生するのが寄り道ミッション。車で移動するターゲットを倒す「車列襲撃」、車で追っ手を振り切る「フィクサー契約」、怪しい人物を追いかけて犯罪を未然に防ぐ「犯罪探知」などがあり、すべてクリアしようとすると相当なボリューム! 無視してメインミッションを進めてもいいけれど、クリアすれば評価や経験値が上がったり賞金がもらえたりするので、つい介入してしまう。

他にも、コインを集めながら最短ゴールを目指す「キャッシュ・ラン」、3つのカップの中から当たりを選ぶ「シェルゲーム」などのミニゲームも随所で発生。シカゴの街って、誘惑が多すぎ……。

中でも個人的にハマったのが、シカゴの名所を回るアクティビティ。要は『Foursquare』のような感じで街の名所を探してチェックインするだけなのだが、コレクター心を刺激されるのかつい100カ所全部めぐりたくなってしまう。しかも、チェックインした時に見られる情報がまたすごい。過去にその場所で起きた事件などシカゴ暗黒史のオンパレードで、これだけ読むとシカゴが『北斗の拳』ばりの荒廃世界に見えてきます!

■オンライン要素
オフラインからシームレスに移行する
画期的過ぎるオンラインマルチプレイ

『ウォッチドッグス』のオンラインモードは、シングルプレイの中にスルッと溶け込んだユニークかつ斬新なもの。タイトル画面からオンラインモードを選んで……とモードが分かれているのではなく、シームレスに移行するのが大きな特長だ。

一人でゲームをプレイしていると、不意に「あなた、誰かに狙われてますよ」という警告メッセージが表示されることがある。この時点から、問答無用でオンライン対戦スタート。周囲に怪しい人物がいるはずなので、「オンライン尾行」なら監視率が、「オンラインハッキング」ならインストール進行度が100%になる前に相手を特定し、倒さねばならない。気分はまさに、暗殺者に狙われたVIP。何気なく街を歩いているだけで、突然このモードに移行するので油断ならない。私の場合、ポーズ画面にしないまま風呂に入っている間にハッキングされましたよ……。

他にも複数のオンラインモードがあるが(一部のモードはPS4版と9月4日発売予定のXbox One版のみ搭載)、最もスリリングかつ最も発生頻度が高いのが「オンラインハッキング」だろう。侵入する側は相手に気付かれないよう身を潜め、侵入された側は自分をハッキングしている相手を割り出すのだが、これがまさに“オンラインかくれんぼ”。自分が侵入する側なら、隠れ場所を慎重に選び、できるだけNPCに馴染むように行動することが重要。うっかり車を急発進させたり、武器をかまえたりしようものなら、一発でバレてしまう。そうとはわかっていても、つい迂闊な行動を取っちゃうんですけどね……。一方、自分が侵入者を探す場合は、高いところから怪しい人がいないかチェック。相手が人間なので、実際のかくれんぼのように隠れ場所をコロコロ変えたり、急に発砲して隠れている人を誘い出してみたり、駆け引きや心理戦が実に楽しい。これ、ホント新しいです。

ちなみに、他のミッションに挑戦している間は侵入されないらしく、「今、他の車を追ってるのに!」的なイライラは感じなかったのでご安心を。時には「これからミッションを始めようかな」という時に侵入されることもありますけど、ま、ほんの数分で決着はつきますからね……。
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▲街を歩いていると、警告メッセージと共に突然オンライン対戦がスタート。ゲージがどんどん上がっていき、100%に達する前に相手を発見&制圧しなければならない。焦る!

■まとめ
シカゴの街全体が遊び場に
すべてにおいてサービス満点!

メインミッションだけでもボリュームたっぷりなのに、寄り道要素が加わってもはや満腹度は限界突破。サイドミッションは数えきれないほど用意されているし、ミニゲームの誘惑にも抗いがたい。時には何の目的もなく、好きなBGMをかけながらドライブするのも気持ちいい。シカゴの街という極上の遊び場を与えられ、子供のようにはしゃぎまわってしまうはずだ。

特に印象深いのが、全編通じてあふれかえっているサービス精神。街全体にとてつもない数の遊びが仕込まれ、すれ違うシカゴ市民ひとりひとりから人生が感じられる。しかもそれを、メインストーリーとは関係ないところでさりげなくやってのけるのが、スマートではないか。「アサシン クリード」というオープンワールドアクションの前例があったにせよ、新規タイトルでここまで完成度の高いものをブッこんでくるのはさすがユービーアイソフト。期待して良かった!

ウォッチドッグス
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●ハード:PlayStation 4/PlayStation 3/Wii U/Xbox One/Xbox 360/PC
●発売日:発売中(2014年6月26日発売)※Xbox One版とWii U版の発売日は未定
●価格:【PS4版】8400円/7500円(パッケージ版/DL版ともに税別)
【PS3版】7400円/6600円(パッケージ版/DL版ともに税別)
【Wii U版】7400円/6600円(パッケージ版/DL版ともに税別)
【Xbox 360版】7400円/6600円(パッケージ版/DL版ともに税別)
【PC版】6600円(DL版、税別)
●ジャンル:アクション
●プレイ人数:1人(オンライン最大8人【PS4、PC版】/4人【PS3、Xbox 360版】)
●メーカー:ユービーアイソフト

公式サイト
http://www.ubisoft.co.jp/wd/

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Watch Dogs, Ubisoft,Ubi.com, and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the U.S. and/or other countries.

文/野本由起