世界初の4K撮影対応ミラーレス『LUMIX DMC-GH4』

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新開発の総画素数1720万画素4/3型 Live MOSイメージセンサーと、新世代の「ヴィーナスエンジン」を搭載した同社ミラーレスカメラ「LUMIX G」シリーズ最上位モデル。静止画撮影では独自の「空間認識AF」により最短0.07秒のピント合わせを実現している。
ミラーレスカメラとして世界初となる4K動画撮影機能を搭載したほか、映像制作の業務用インターフェイスも用意(左記)。静止画撮影用のミラーレスカメラに最上位画質である4Kムービーを一体化させたコンセプトにより、写真愛好家と映像撮影愛好家、そして映像制作者と多方面に訴えかける注目のモデルとなった。

■基本機能をチェック
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業界初の4K/29.97p記録対応ビットレートは100Mbps

単体で3840×2160ドット/30p(29.97p記録)対応は驚愕の一言。動画撮影にはモードダイヤルに「クリエイティブ動画モード」が用意され、シャッターボタンからも撮影できる。4K動画のファイル形式はPC/Macでもお馴染みのMOV/MP4形式なので、撮影後にPC/MACにコピーして特別な再生ソフトなしにすぐ再生、4K画質のままYouTubeに公開もできるようになっている。

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安心して使える防塵・防滴構造

耐久性の高いマグネシウム合金フレームを採用。ボディの接合部や操作部材にはシーンリング構造による防水防滴設計が施されている。

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弱点の内蔵マイクのカバーするステレオマイクを推奨

『DMC-GH4』は、静止画撮影用のミラーレスカメラがベースとなっているが、動画撮影向けの周辺機器も充実。中でも注目は別売マイク。本機内蔵マイクは4Kの画質の良さと比べて物足りないものがあるため(音割れもしやすい)、こういったアクセサリで底上げするようにしたい。
ステレオガンマイクロホン『D MW-MS2』(実勢価格:2万5770円)は被写体に応じた収録モード切替に対応する。
映像制作者向けのSDI映像出力、XLR音声入力装備の業務用のインターフェースユニットも用意(法人向け販売のみ)。

■実力測定:作例
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28㎜相当のワイド側で撮影。曇り空だったが、ビビッドなら赤色を描写していた。建物上部の瓦のディテールも正確で、新ヴィーナスエンジンによる新ガンマ補正処理は、眠くなりがちな条件下での静止画撮影のキレ味を一段向上させている。

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東京スカイツリーの夜景を三脚で撮影。「iAモード」で撮影すると、夜景モードになりシャッタースピード4秒の長時間露光となり、ノイズを抑えながら美しい夜空のグラデーションと隅田川の水面の色を幻想的なタッチで仕上げてくれた。

■結論
趣味性の高いミラーレスカメラで4K動画を撮影できる本機が登場した時、僕は思わず「これだっ!」と手を打った。マイクロフォーサーズマウントを採用したスチル撮影用カメラに、映像の最新トレンドである4K動画撮影機能を融合させた、まさに待ち望んだ一台だったからだ。
実際に本機で撮影するには別途レンズが必要になるが、オススメはキットレンズに指定されている『LUMIX G VARIO 14-140mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S.』(実勢価格:7万6210円)。光学10倍(f=28mm~280mm相当)ズームの倍率はビデオカメラと比べて控え目だが、背景が大きくボケたムービーを撮れるなど、表現の幅を広げる上で持っておいて損はない一本と言えるだろう。
しかしいざ本機を持ち出し撮影を始めると、さまざまな面でビデオカメラではないことを思い知らされる。手動ズームレンズは滑らかに動かないし、同社ビデオカメラのピタリと揺れが収まる優秀な手ぶれ補正もない。けれど、それでも許せるくらいに撮れる動画がすばらしかった。そのズバ抜けた情報量は必見だ。4K動画では、撮影後にそこから切り出した静止画が、普通に撮影した静止画と見分けが付かないほど美しい。情報としての画像が必要な場合には個別に静止画を撮らず、動画で収めておけばいいと思わされるほど。
その上で、動画撮影中にもスチルカメラ的なファンクションが働くのが本機の面白さ。新設された「動画フォトスタイル」では、色味を鮮やかにしたりモノクロにするなど、静止画撮影時に利用できる「フォトスタイル」を動画にも反映できる。映画感覚の映像に仕上げてくれる「シネライクD」、コントラスト重視の動画に仕上げてくれる「シネライクV」など多彩な映像モードも用意。4K対応1号機ながら、イメージ通りの映像を撮影できるようにしている。ほか、フォーカスについてもスチルカメラ的な小回りの良さを残した。既に4K対応ビデオカメラも登場しているが、それとは異なる、レンズ交換などマニュアル感覚で4K動画を撮影できる点が本機の魅力と言えるだろう。

■『LUMIX DMC-GH4』をおすすめな人は??
スチルから4K動画へのステップアップに

4K動画が売りではあるが、ビデオカメラほどおまかせでは撮れないのでムービー初心者には不向き。それよりも「LUMIX G」シリーズの培ってきた操作体系やレンズ資産などを継承して4K動画に移行したい従来ユーザー向き。なお、撮った4K動画を視聴するためには4Kテレビ・モニタなどの投資が必要。購入時はこの点も覚悟しておきたい。

パナソニック
LUMIX DMC-GH4
[レンズキット]実勢価格:24万4610円
[ボディのみ]実勢価格:18万6300円
サイズ:W132.9×H93.4×D83.9mm 重量:560g 撮影素子:4/3型LiveMOSセンサー 有効画素数:1605万画素 液晶モニタ:3.0型(3軸チルト対応) ファインダー(EVF):約236万ドット有機EL(OLED) レンズマウント:マイクロフォーサーズ シャッター速度:1/8000秒~60秒 ISO感度:100~25600相当(拡張含む) 連続撮影枚数:約530枚 記録メディア:SDメモリーカード(SDXC対応)

文・作例/折原一也 撮影/江藤義典