家電をLINEで操作できるサービスが韓国でスタート、日本にもそのうち上陸する!?

LGエレクトロニクスの「HomeChat」は、「LINE」で家電と話すことで操作できるスマート家電サービス。この4月に韓国国内でサービスインされたとのことで、ここでは担当者であるファン・ジェソン次長に今後の展望も含め訊いてきた。

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LGエレクトロニクスが今年新たに立ち上げたスマート家電サービス『HomeChat』。その最大のファインプレーは、世界的にブレイクしているモバイルメッセンジャーサービス『LINE』と手を組んだことだ。

「通常家電を揃える場合、1社で統一することはなく、さまざまなメーカーのものを組み合わせて使う。つまり、メーカーごとがそれぞれ自社でスマート家電のプラットフォームを作っていては使いづらく、全社がボーダーレスで共通して使えるプラットフォームが必要だと考えました。

韓国国内だけを見た場合、『Kakao Talk』が人気ナンバー1のモバイルメッセンジャーサービスですが、世界的には『LINE』の方が支持されているため、弊社は『LINE』を採用しました」(ファン氏)

確かに『LINE』は、多くの国でおなじみのサービスに成長したし、使い方も簡単だ。ただ、さまざまな言語で会話を成立させるには、かなりの開発期間が必要だったのでは? 例えば、“洗濯を始めてもいい?”と、洗濯機が『HomeChat』経由で話しかけてきた時に、ユーザーは、“はい”“OK”“お願いします”“始めていいよ”……などなど、いわゆる同じ“Yes”と返答をするにも、バリエーションが発生する。そのあたりの言語処理の仕組みは、どのように開発されたのだろうか?

「弊社にはスマートフォンなどで採用する『QVoice』という、高精度な言語処理システムが存在しており、今回、自然な言語処理を可能にするにあたり、このデータをベースに開発を進めました。これらは基本的にスマートフォン上、音声でやりとりされるものではありますが、クラウド上でそれらのデータは全てテキスト化され、蓄積されています。だから、『HomeChat』への応用というのは難しいものではありませんでした。

ただし、まだサンプル数が十分でないと考えていて、今後は『HomeChat』に仮想モード(実際に家電とどんな会話が展開するかを体験できるモード)を用意し、そこで、ユーザーたちがどのような言葉でやりとりするのかを、情報として収集することで、さらに会話の精度を高めていければと考えています」(ファン氏)

これだけ理想に近いスマート家電サービスなのだから、我々としては日本への導入が気になるところだが、そのあたりについてはどうか?

「いまのところ言語処理が実用化の段階まで進んでいるのは、韓国語と英語のみ。日本語は複雑なので、他の言語と比較した場合、まだ難しいところです。

さらに、もうひとつ『HomeChat』をサービスインするために重要な条件として、弊社の家電が多く流通していることが挙げられます。だから、日本国内で実現するには、まだまだいくつもハードルを越える必要がありますね。

とは言え、まずは韓国国内でサービスを成長させた後、言語処理の開発とともにアメリカなどの英語圏で導入を進める中で、台湾やスペインでのサービスを検討、その後日本でも、弊社の家電流通量が増えた暁には、『HomeChat』を上陸させて、日本の皆さんにもぜひ使ってもらいたいですね」(ファン氏)

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擬人化された家電が対話を通じて自動で動き出してくれることで、人間の生活は格段に便利になると同時に、生活の質が向上する。なぜなら、いままで手動でやっていた多くのことを家電が自らやってくれるので、人間はより多くの時間を自分のために使えるからだ。

LG エレクトロニクス『HomeChat』 人が“会話”することで、擬人化されたモノが自ら判断し、その機能を提供してくれるスマート家電サービス。なじみ深い「LINE」をプラットフォームに、ホームコミュニティを形成できるのが最大のポイントだ
LG エレクトロニクス『HomeChat』
人が“会話”することで、擬人化されたモノが自ら判断し、その機能を提供してくれるスマート家電サービス。なじみ深い「LINE」をプラットフォームに、ホームコミュニティを形成できるのが最大のポイントだ