デジタル家電ジャーナリストが実際に触ったApple Watchの手応えとは?

『iPhone 6』などが発表されたイベント会場で“One more thing…”として発表された同社初のウエアラブル『Apple Watch』。デジタル家電ジャーナリストの西田宗千佳氏に、実際に触った感想を聞いてみた。

*     *     *

『Apple Watch』は、一言で言えばいわゆるスマートウォッチであり、「iPhone」のコンパニオンデバイスだ。

電話やメールの着信、スケジュールなどの「通知」を腕で確認するほか、内蔵のセンサーを使い、歩数や移動距離から消費カロリーを確認するといったヘルスケア用途も想定されている。実のところ、そうした用途では、既存のスマートウォッチ、例えばGoogleが推進する「Android Wear」と似ている。

だが、アップルは別の部分でまず差別化を試みた。それが「操作性」「操作感」だ。アップルは、タッチ操作を採用しつつも、スクロールや拡大・縮小、決定といった操作のために、時計の竜頭を操作用に再構築した「デジタルクラウン」を搭載した。実機を操作してみると、軽いが確実に「自分がどれだけ回したか」がわかる手応えで、なかなか好印象だ。

また、タッチスクリーンも「触った」という操作だけでなく、「押した」感じも伝えられる独特なものになっていて、アプリ次第では面白いことができそうだ。

それ以上に面白いのが「TAPTIC ENGINE」という振動系のフィードバック。単なるバイブレーションではなく、柔らかく皮膚に触れた感じや心臓の脈動を感じさせるものなど、微細な感触を伝えられる。ナビアプリでは、次に曲がるべき方向性を「振動の違い」で認識できる、という。この辺は、腕に着けるものならではの価値になりそうだ。

また、本体内側には心拍センサーが内蔵されていて、心拍計になるのはもちろん、自分の鼓動を他人に伝えてコミュニケーションしたりもできる。また、腕から外すと「心拍が途切れた」ことを判断、次に着ける時には「パスコードの入力」がないと操作できない仕組みになっている。盗まれた時に操作されないようにするためにも使われるようだ。

デザインには賛否両論あるだろう。「四角くてIT的。もう少し時計としてハイレベルなものを」という声も耳にする。アップル側は、「時間だけでなくたくさんの文字を見るものだから、丸いと無駄なスペースが増えて見づらい。この用途では四角が適切」と説明している。

そこで納得するかはともかく、実際モノに触ると、仕上げの美しさに驚かされる。カバーガラスからボディへの曲線が見事にツライチになっていて、指に触れる感覚も滑らかで気持ちいい。盤面を自分が好きなものにカスタマイズした上で実際に着けるとどうなるか……いろいろ想像しがいがある。

写真左から「Apple Watch」「Apple Watch SPORT」「Apple Watch EDITION」の3種類が販売される予定
写真左から「Apple Watch」「Apple Watch SPORT」「Apple Watch EDITION」の3種類が販売される予定