韓国のロボット掃除機メーカー、モニュエルの開発拠点へ潜入<前編>

シロモノ家電担当の滝田です。
日本でもすでに“掃く”“吸う”に加え、同時にモップで“拭ける”ことで話題のロボット掃除機、モニュエルの『クレモン MR6850M』を知ってますか?

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モニュエル
『クレモン MR6850M』

実勢価格:6万4584円

その開発拠点であるモニュエルの“Cloud Space”という建物が、韓国の済州島に新たに建設されたと聞きつけ、今回10月初旬に取材に行ってきました。

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▲さまざまな階層かつ色違いの施設が中庭を中心数珠つなぎに建てられたスペース。名称の由来は建物の繋がる様子が雲のように見えるところから。

とはいえ、まだまだ読者でモニュエルを知らない人も多くいると思うので、まずはモニュエルとはどういう会社かを説明します。

モニュエル・ジャパンHP
http://www.smile-mon.jp/#

モニュエルの母体となる会社は、2004年、アメリカはカリフォルニアで現在の会長であるハロルド パク氏により作りあげられ、もともとはPC関連の事業で立ち上がった家電メーカー。2007年に本社を韓国のソウルに移し、そのあたりから、“これからはロボットの時代である!”とロボティクス家電の事業を開始しました。2010年からはさまざまなロボット掃除機を発売し始め、その後、CESなどでもブース出展し、毎年ユニークかつ先進性のある技術でイノベーションアワードをいくつも獲得するなど、先進的な企業として、韓国国内ではサムスン、LGに続く第三の家電メーカーとして知られ始めています。

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▲自身で移動する空気清浄機や派手なPCサーバー、さらにはホームサーバーを融合させた空気清浄機などユニークな商品が並ぶ。

そんなモニュエルが新設した“Cloud Space”には、何カ所か興味深い施設がありました。残念ながら、そこは開発の心臓部に近いということで、写真撮影がほとんど許可されませんでしたが、今後、モニュエルのロボティクス事業において重要な場所であったので、いくつか紹介します。

ひとつはテストセンター。ここはロボット掃除機をはじめとした家電がしっかりと故障することなく動き続けるかを、製品として販売する際にテストし、データを取り続ける施設であり、実際に取材した際には、今年の11月末に韓国で発売予定のロボット掃除機MR6813VMを試験していました。その新モデルはVMと呼ばれるマッピング機能を搭載し、モニュエルのロボット掃除機では初めてカメラを搭載したモデルとして発売されます。モーターも新型モーターを搭載し、音も静かで、国際基準よりもかなり高い基準でテストされているのが印象的でした。

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▲MR6813VM。カメラ搭載でシステマティックに動き続ける。その動きを天井に設置されたカメラで録画し、その映像はソフトウェアを開発する担当者たちへ直接送られる。

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▲さまざまな床面においてしっかりと駆動するか、さらに赤外線センサーは床面と反射するため、それがしっかりと機能するか、段差などもしっかり把握できるかなども検証。

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▲一般的な住宅に存在する家具などをちゃんと置いてテストをすることで、リアルな空間で使った際にもしっかりと動くように検証している。壁の色などもさまざまなものを用意。

もうひとつが認証センターの存在。通常、どのような家電品でも発売される前には、公的機関に定められた基準をクリアして、認証を取らなければならないが、本来その認証を得るためには必要なデータをすべて、しかるべき施設を有する第三者機関などに取ってもらわなければなりません。

ただ、そのためには毎回莫大な費用とスケジュールが必要となるもの。そういった第三者機関と同じ基準の施設を自社内で確保することで、モニュエルでは、今後発売までに掛かる時間と費用を軽減。製品価格も抑えることで、ユーザーにとってもいい製品が安く供給されるというわけです。

こちらの施設は来年の稼働に向けて現在建設中ということと、検査に必要な重要な機材なども多くあるということで、撮影が完全にNGだったものの、施設内は、チェンバーと呼ばれる、実際に10m四方の鉄板で囲まれた非常に大きな部屋が建設されていたり、外からの電波の影響が一切受けない部屋があったりと、なかなか一般の開発施設では見られないような多くの部屋や機材が並べられ、とても興味深いものでした。

さらに、今回ロボティクス事業の開発を統括するトップ、J・P・HEO(ホ)常務のインタビューを取り付け、モニュエルのロボット開発にかける想いや、今後の展望について聞けたので、その模様は月末にアップ予定の後編にてレポートしていきます。<後編へ続く>