話題のドルビーアトモス、意外と導入のハードルは高くない

従来のサラウンドは後方を囲む空間表現のことを指していたが、ドルビーアトモスの音響効果は同種でありながら別物だと言える。高さ表現が取り沙汰されるが、それも「空間そのものに入り込んだ」ような音響効果を得るために必要な方法の一つでしかない。ドルビーアトモスとは、作品世界を実像化する「空間全体」の再現であり、その再現性にこそ身じろぐほどの衝撃があるのだ。

そんな新次元のサラウンド規格は、導入された劇場ですら国内9館にとどまっているにも関わらず、この秋から早くもホームオーディオへの採用を推進。その家庭版ドルビーアトモスは、3D空間に配置された音成分を、対応A&Vアンプで「レンダリング」という音情報の再配置を行ない出力するため、7.1chや9.1chなど据え置きスピーカーをフルで展開せずとも、5.1ch+ハイトchスピーカー構成で十分な効果を発揮するのだ。

また天井にスピーカーを設置するハードルは高いが、天井に音を反射させることでハイトch化する、ドルビーアトモスイネーブルドスピーカーを導入すれば補間可能。もちろん天井設置スピーカーと比較すると再現性で劣るが、据え置きスピーカーの天面に追加するだけという手軽さは、ドルビーアトモス導入の敷居をぐっと下げる。

A&Vアンプ導入に対してもハードルを感じるかもしれないが、対応製品は従来BDタイトルの音情報を基に、高さ方向を加えて「アップミックス」できるので、ドルビーアトモス非対応のタイトルでもその恩恵は大きい。今後、対応タイトルが増えることは間違いないので、ぜひとも導入を検討すべきだ。

オンキヨー『ドルビーアトモスイネーブルドスピーカー SKH-410』(実勢価格=1万9800円)。フロアスタンディング型のスピーカーの上などに設置し、天井からの反射音を利用してリスニングポジションに音を届け、手軽にドルビーアトモスの音響空間が創出可能。ドルビー社規定の特殊なフィルターを内蔵し、天井へのスピーカー設置が難しい環境でもハイトchを生成して高さ方向の音響を補う。
オンキヨー『ドルビーアトモスイネーブルドスピーカー SKH-410』(実勢価格=1万9800円)。フロアスタンディング型のスピーカーの上などに設置し、天井からの反射音を利用してリスニングポジションに音を届け、手軽にドルビーアトモスの音響空間が創出可能。ドルビー社規定の特殊なフィルターを内蔵し、天井へのスピーカー設置が難しい環境でもハイトchを生成して高さ方向の音響を補う。