成熟期に突入したカメラ市場、二極化がさらに進む!?

成熟期に突入しているカメラ市場は製品進化の方向性が大きく2つに分離。究極の高品位を目指すものと、新たな楽しさを模索するものとにモデルの特徴が変化し始めた。

大口径レンズ、いわゆる“明るいレンズ”は、近年のカメラ市場で最も大きなトレンドの1つだ。もう1つのビッグトレンドである「センサーサイズの大型化」とのタッグで、スマホカメラでは到達不能な高画質を実現してくれる。その目標値はF2.8。これよりも明るい(数値の小さい)レンズが狙い目だ。

明るいレンズの美点はまず何より高画質なこと。より多くの光を取り込めるためクリアで低ノイズな写真を撮影できる。高速シャッターでも充分な光量が得られるため、動きの速い被写体をぶれずに撮れるというメリットも。被写界深度(ピントの合う範囲)が狭くなるため、大きなぼけ表現を楽しめるというのも大口径レンズならではと言えるだろう。中心となる被写体をクッキリと強調させた写真を撮ることができる。

カメラにとって明るいレンズは絶対的な正義。レンズが明るくて損することは1つもないので、存分にこの数値を追い求めてほしい。高級コンパクトカメラの最新モデルなどではF1.8など、一眼レフでは10万円以上するようなスペックのものも登場。当然ながらコスト的には割高になるのだが、それだけの価値はあると断言できる。より美しい写真を撮るための投資と考えたい。

高画質化を中心とした基本機能の改善とは別の軸の進化も進んでいる。写真撮影をより楽しく、自由にしようというものだ。それは言うなれば“フリースタイル”。従来とは形状から全く異なる新発想の次世代カメラが登場しつつある。

それらの中でも特に注目を集めているのが、カメラ部分とモニタ部分を分離したセパレートモデル『EXFR10』(カシオ)。海外で大ブームとなっている「セルフィー」(自撮り)をより快適に行なえるほか、アイデア次第でさまざまな楽しみ方ができるのが売りだ。ソニー「LensStyleCamera」シリーズのように、Wi-Fiで接続したスマホをモニタ代わりに使うという製品も注目を集めている。

ほか、ある意味でタブーとされていたイルミネーション機能を前面に押し出した一眼レフや、形状そのものを根本から見直した製品もリリース。これまでにできなかったような楽しみ方が提案されている。“普通”のカメラに飽き足らないという人は、これら次世代フォルムのカメラをぜひとも試してもらいたい。

キヤノン『PowerShot G7 X』(実勢価格=7万2090円)同社2つの高級コンパクト「G」シリーズと「S」シリーズの良いところ取りをした上で、高画質な1.0型センサーを搭載した次世代ハイグレード機。
キヤノン『PowerShot G7 X』(実勢価格=7万2090円)同社2つの高級コンパクト「G」シリーズと「S」シリーズの良いところ取りをした上で、高画質な1.0型センサーを搭載した次世代ハイグレード機。
富士フイルム『FUJIFILM X100T』(実勢価格=15万6050)光学式と電子式の良いところ取り「ハイブリッドビューファインダー」と、ほぼ全ての撮影設定を専用ダイヤルで行なえるフルダイヤルオペレーションで、ユーザーの意に沿う撮影を可能に。ダイレクトな使い心地が◎だ。
富士フイルム『FUJIFILM X100T』(実勢価格=15万6050)光学式と電子式の良いところ取り「ハイブリッドビューファインダー」と、ほぼ全ての撮影設定を専用ダイヤルで行なえるフルダイヤルオペレーションで、ユーザーの意に沿う撮影を可能に。ダイレクトな使い心地が◎だ。
ソニー『LensStyle Camera QX30』(実勢価格=4万5000円)昨年登場し話題になった“レンズだけカメラ”の第2世代目。初代モデルでは光学10倍だったズーム性能が30倍へとジャンプアップし、より撮影の幅が拡がっている。
ソニー『LensStyle Camera QX30』(実勢価格=4万5000円)昨年登場し話題になった“レンズだけカメラ”の第2世代目。初代モデルでは光学10倍だったズーム性能が30倍へとジャンプアップし、より撮影の幅が拡がっている。
カシオ『EXILIM EX-FR10』(実勢価格=4万4220円)。カメラ部とモニタ部が分離するセパレートカメラ。両者はワイヤレス接続されており、分離した状態でも撮影可能。IPX6/7相当の防水や2mまでの耐落下衝撃性能も備えているのも美点の1つだ。さまざまなシーンで自由な撮影が楽しめる。
カシオ『EXILIM EX-FR10』(実勢価格=4万4220円)。カメラ部とモニタ部が分離するセパレートカメラ。両者はワイヤレス接続されており、分離した状態でも撮影可能。IPX6/7相当の防水や2mまでの耐落下衝撃性能も備えているのも美点の1つだ。さまざまなシーンで自由な撮影が楽しめる。