世界を“球”で切り取る360°全天球カメラ『RICOH THETA m15』

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2013年に発売した全天球カメラ『RICOH THETA』のデザインを受け継ぎながら、機能面を強化したシリーズ2代目モデル。
ボディは手の平にすっぽりと収まる小型軽量スタイルで、その上部の両面に魚眼レンズを搭載する。シャッターを押すと、2つのレンズで前面と背面の2カットが撮影され、それが自動合成されて360度の視界をカバーする全天球イメージが撮影できる仕組みだ。初代モデルからの進化点は、動画撮影に対応したことと、Wi-Fiが高速化したこと。また、カラーバリエーションが追加され、ホワイト、ピンク、イエロー、ブルーの4色から選べるようになった。

■基本性能をチェック

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2つのカメラで360度を丸ごと撮影

最短撮影距離約10cmに対応した2つのレンズを搭載。常にむき出しの状態になるので、持ち運び時は付属ケースに入れてレンズ部を保護したい。

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Wi-Fiを使ったスマホ連携に対応

ボディ側面には電源ボタンとWi-Fiボタンを搭載。Wi-Fiによる転送速度は、初代モデルに比較して最大で約2倍のスピードアップを実現した。

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↓PCでも!
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↓スマホでも!
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ワンプッシュで360度全天球を撮影可能!

撮影した全天球の静止画写真はPCやスマホに取り込んで閲覧。PCの場合はマウスのドラッグ操作で、スマホアプリの場合は画面上のスワイプやピンチ操作で、それぞれ表示個所の移動や部分拡大が行なえる。

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専用サービス経由でSNS投稿もかんたん

専用サイトtheta360.comにアップロードした画像は、FacebookやTwitter、TumblrなどのSNSでの共有も可能になる。

■全天球画像チェック
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撮影した静止画を専用ソフトで開くと、ドラッグ操作で好きな部分を表示・拡大できるようになる。なお、手に持って撮影すると撮影者の指が大きく写るが、本体を一脚などで固定し、スマホで撮影すれば指は写り込まない。

■結論
全天球の動画と聞いてまず思い浮かんだのは、子供の頃にプラネタリウムで見た360度の映像だ。見上げた視界の全面に大迫力のパノラマ映像が展開される。そんなイメージを漠然と持っていた。今でも博物館や遊園地に行けば見ることはできるだろう。だが、大げさな機材は使わずに、もっと手軽に、もっとパーソナルなレベルで全天球動画を楽しみたい。その夢を実現したのがリコー『THETA m15』だ。昨年話題となった『THETA』の新モデルで、全天球の静止画撮影に加え、全天球の動画撮影に新対応した。
ボディデザインは、初代モデルを踏襲する。スティック状のシンプルな形状で、上部の両面に魚眼レンズを搭載。天面にはマイク、側面には電源ボタンとWi-Fiボタンがあり、握った時に親指が当たる位置にはシャッターボタンを装備する。
使い方はこれまでと同じく非常に簡単だ。まずスマホ向けの専用アプリを起動し、アプリ上で各種の詳細設定を行なう。静止画の場合は、必要に応じて露出補正やISO感度、シャッター速度を設定した上で、アプリ上のボタンまたは本体側のボタンを押して撮影。撮ったデータは3584×1792ピクセルのJPEGデータとなり、内蔵メモリに記録。これをスマホやPCに取り込むことで360度全方位のパノラマ画像として閲覧可能になる。
動画を撮る場合は、本体のWi-Fiボタンを押しながら電源を入れ、動画モードとして起動する。最長の撮影時間は3分。撮った動画は、横長の画面に遠景の映像が並んだ状態の動画ファイルとなり、これをPC上の専用ソフトを使って全天球動画に変換する。静止画同様、見る方向をマウスで変更できるのが面白い。これまでにない感覚だ。
解像度はあまり高くないので、映像のディテールを細かく確認することはできないが、非常に臨場感のある動画となるため、その場の雰囲気を伝えるのに最適だ。例えば大手賃貸情報Webサービス「CHINTAIネット」では物件紹介に本機を利用する取り組みを始めている。今回は、主に近場での撮影だったが、これを持って旅に出ると楽しみ方が広がりそうだ。

■『RICOH THETA m15』をおすすめな人は??
風景をまんべんなく記録したい人に

視界の全てを丸ごと記録したいという欲求を叶えてくれるユニークなカメラ。広々とした風景や巨大な建造物はもちろん、室内などの狭い空間を撮るのも楽しい。惜しいのは解像度が低いこと。SNSやブログで情報発信をしている人には特におすすめできるほか、旅行やイベントの思い出をリアルに記録したい人にも打って付けだ。

RICOH
THETA m15

実勢価格:3万4800円

サイズ:W42×H129×D17.4~22.8mm 重量:約95g 撮影距離:約10cm~∞(レンズ先端より) シャッタースピード:1/8000秒~1/7.5秒(静止画)、1/8000秒~1/15秒(動画) 撮影感度:ISO100~1600(静止画)、ISO100〜400(動画) 内蔵メモリ:4GB(静止画:1200枚、動画:合計40分まで記録可能) 連続撮影枚数:200枚(静止画) 動画記録形式:MPEG-4 AVC 外部インターフェイス:microUSB

文・作例/永山昌克 撮影/松浦文生