新生ハイエンドウォークマン『NW-ZX2』の実力を前機種『NW-ZX1』と比較

まだハイレゾが一般的に「次世代音源」の段階にいた昨年、その魅力を伝播させたのは『ウォークマン NW-ZX1』だった。登場から瞬く間に、業界をハイレゾ一色に染めたと言っても過言ではない。

ただ、その『NW-ZX1』ですら、「ハイレゾを聴ける」という最低限の条件下で高音質であったに過ぎない。そう思えるほどのモデルが、この新生ハイエンド『NW-ZX2』である。超高級機が達する「ハイレゾの本当の魅力=パフォーマンスをポータブルで楽しめる」という領域に至るべく、さまざまなブラッシュアップが為されたソニー渾身のモデルだ。

そもそもCD音源や圧縮音源に対して、数倍の情報量を持つハイレゾ音源は、オーディオ機器に対しても高いクオリティを求める傾向がある。ダイナミックレンジの幅広さ、ノイズ感、音の追従性の良好さなど、音質基礎体力がとても重要となる。

その点、『NW-ZX2』は、前機でも保たれた「ウォークマン」の矜持である、“利便性と高音質の両立”を変わらずベースとしている。ただその上で、削り出しアルミボディ+金メッキ銅板の採用や電源部の強化、銅箔プリント基板の採用など、同社ハイレゾ製品の音質設計を集約した贅沢な作り。そうして生み出されたサウンドはまさに別次元だ。ボディデザインも大幅刷新し、ポータブルでありながらギリギリの重量を攻めているが、結果として非常にプレミアムな所有感を獲得した。

「ハイレゾを聴ける」という最低限度の音質基準を崩す、本当のハイレゾ音質の基準をこのハイレゾウォークマンが生み出すだろう。

両者の音質傾向と得意とする音楽ジャンルを、いま最もハイレゾに見識があるオーディオライターの一人、野村ケンジ氏が分析&解説

『NW-ZX1』の音質傾向

低域の質感■■■■■■■□□□
中高域の質感■■■■■■■■■□
解像度■■■■■■■■□□
音の抑揚■■■■■■■■■□
ノイズ感■■■■■■■□□□

解像感の高さ、キレの良さはさすがハイエンド「ウォークマン」。発売から1年以上経過しても、決して色あせることはない。基礎体力面では、コストを投入した新モデルには見劣りするものの、色付けの鮮やかな音色は無二の特長だ。

★ダイナミックでキレのよいサウンド
★ハイレゾならではの高い解像感
★たっぷりとした量感ある低域

J-POPやEDM系の楽曲と抜群の相性を見せる

キレの良い中高域とボリュームのある低域によって、ダイナミックなサウンドが楽しめる。そういった楽曲を好む人で『NW-ZX1』を選ぶ人もいるはず。逆に、ジャズやハードロック系だと低域にもう少し締まりが欲しくなる。

『NW-ZX2』の音質傾向

低域の質感■■■■■■■■■□
中高域の質感■■■■■■■■■■
解像度■■■■■■■■■■
音の抑揚■■■■■■■■■■
ノイズ感■■■■■■■■■□

ノイズ感、抑揚の幅広さなど、基礎体力に関しては、格段のクオリティアップが見られる。なかでも『NW- ZX1』と比較して低ノイズ化が大きく向上。おかげで、低域がとてもクリアになり、リズム感あふれるサウンドとなった。

★極めて少ないノイズ感
★クリアでリズミカルな低域表現
★音質的クセのない万能な帯域特性

クセがなく高い基礎体力により音楽ジャンルを選ばず楽しめる

「ウォークマン」の特徴である「S-Master」はキレの良さを誇りつつも音色的にクセのあるアンプだったが、『NWZX2』ではそういったイメージを一新。素直なサウンドで、あらゆるジャンルの楽曲を存分に楽しめる。

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ソニー『ウォークマン NW-ZX2』(実勢価格=12万9470円/2月14日発売)。『NW-ZX1』にも搭載された「S-Master HX」や「DSEE HX」を引き続き採用。電源部、筐体のブラッシュアップを経て、高音質化を果たす。DSD 5.6MHz/1bit対応、Bluetooth規格「LDAC」など新たな高音質機能も備える。