さらに加速する走りとデジタルの融合、電気自動車最新事情

排ガスを出さず、エネルギー効率が高いことで注目される電気自動車(EV)だが、実際は想像以上に「走るよろこび」を感じられる乗り物でもある。出だしから最大トルクを発揮するモーターの特性をいかした加速は、音もなくシートに体が押しつけられるクセになるレベルの快感だ。

ネットワーク対応など先進デジタル技術を搭載したモデルも多く、スマホによる充電開始指示、タッチパネルでの車両セッティング、ネット検索ができたりと、その様はまさに“走るデジタルグッズ”。アナログ最後の牙城とも言えたクルマのデジタル化は、新時代の“趣味デジタル”の象徴とも言えるだろう。

テスラモーターズとBMWの代表車種から、電気自動車の最新事情を紐解いてみよう。

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テスラモーターズ『モデルS』(価格=823万円~)。60~85kWhという大容量バッテリーを搭載することでEVの不安要素である航続距離の問題を解決。搭載されるモーターもハイパワーで、大型の車体を一気に加速させる。その加速感は一度味わうとやみつきになるものだ。

●走行機能
1回の充電で最大485kmを走行できる(85kWhバッテリーモデル)大容量のバッテリーを搭載しながら、アクセルをひと踏みすれば、一瞬で他車を置き去りにできる驚異の加速を誇る。車重は重量級ながら、バッテリーを床下に搭載することで運動性能も高い。

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▲重量物のバッテリーは床下に搭載。重心位置を下げてキビキビしたハンドリングを実現。

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▲モーターは駆動輪である後輪近くに搭載され、車体を一気に押し出す。

●デジタル機能
社内に乗り込んだ際に、まず目に付くのは17型の大型タッチパネル。タブレットを埋め込んだような見た目と操作感で、3G回線も搭載しているので、ネットワークに接続してWebサイトの表示などが可能。車高や加速のレスポンスなど走りの機能も設定できる。

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BMW『i3』(価格=499万円~)。クルマの「持続可能性」に着目し、走行だけでなく製造時の省エネも考慮したシリーズの初号機。省エネを意識しながらも、走る楽しさは失われておらず、BMWらしい走行感を実現している。電気自動車だが、航続距離を延長するために発電用のエンジンを積んだ「レンジエクステンダー」モデルも選べる。

●走行機能
背の高い車体ながら、重量物であるバッテリーなどは床下に搭載することで低重心化。ボディは軽量なカーボンファイバー製で、見た目に反して俊敏な運動性能を実現している。モーターの加速力も強く、回生ブレーキの効きも強力なので右ペダルだけで操作できる。

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▲バッテリーやモーターなどは車体下部に、上部はカーボン製で軽いため、低重心化を実現。

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▲モーターと発電用のエンジンは駆動輪である後輪近くに搭載し、ダイレクトな加速を誇る。

●デジタル機能
デフォルトで3G回線を搭載しているため、通信を活用したネットワーク機能が利用可能。スマホ経由で車両を遠隔操作し、予めエアコンを入れて車内を暖めておく機能も搭載。電力を消費する冷暖房を充電器に接続した状態で使い、航続距離を伸ばす効果がある。

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▲オペレーターとの通話でナビに目的地を設定する機能など多くのネットワーク機能を使える。

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▲スマホから出発時刻を設定しておけば、それまでに車内の温度を調節しておく機能も搭載。