針のノイズまで再現、レコードを“高音質”でデジタル化

かねてから、USB接続でアナログレコードの音をデータ化する製品は存在した。だがその多くは、圧縮音源化によってアナログの良さである独特な響きを損なうものであったし、何よりデータ化自体が、アナログレコードを楽しむユーザーのニーズと一致していない印象だった。

しかし、最近頻繁にアナログレコードをアーカイブ化しよう、という製品が登場している。前述の状況と異なるのは、その多くに“しかも高音質で”という付加価値があること。それは、一つにレコードが世界的に販売数を伸ばしていることがあるだろう。もう一つは上記製品にも該当するように、オーディオ業界のトレンド「ハイレゾ」による、高音質志向が影響しているように思う。

その中には、アナログレコードの音の質感をなるべく保ってアーカイブ化できるものもあり、レコード体験を通過した人ほど楽しめるシステムも存在する。また、今の時代らしくスマホにダイレクトで録音するものも。これらのアイテムでアーカイブ化することは、レコード体験をただのノスタルジックな行ないに終始させない、新たな嗜みとなり得る。

【iPhoneに直接録音して楽しむ】
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アイオン オーディオ『Archive LP』(実勢価格=9970円)ステレオスピーカー、RCA出力端子、USB端子を備えたオールインワンタイプのレコードプレイヤー。USB接続したiOS端末に専用アプリを用いてレコードの再生音をデジタル音源として取り込むことができる。(別途『iPad カメラコネクションキット』が必要)。

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iOS専用アプリ「EZ Vinyl& Tape Converter」を使って、レコードのトラックごとにファイルを分割して録音。PCアプリも別途用意している。

●iOS録音の仕組み
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『Archive LP』をUSB経由でiOS端末と接続(別途『iPad カメラコネクションキット』が必要)し、専用アプリで「録音」を選択すれば、レコード音源がデジタル化されて収録される。

【プレイヤー単体で高音質録音】
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ティアック『TN-350』(実勢価格=5万6160円)。A/Dコンバーターを内蔵し、USBデジタル出力でレコード音源を48kHz/16bitのCD音質でPCに取り込めるため、コレクションを簡単にデジタルアーカイブとして保存可能。また、フォノイコライザーも搭載しており、フォノ入力のないアンプに接続できる。

●48kHz/16bitで録音
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レコード音源を48kHz/16bitというCDクオリティの最大値でUSBデジタル出力できるため、自分のレコードコレクションをPCで手軽に高音質アーカイブとして保管できる。

【ハイレゾ化してPCに録音】
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デノン『DP-1300MKII』(実勢価格=18万2000円)。レコードプレイヤーの定番機とも言える、デノンの最上位モデル。回転に安定性を与える大型ターンテーブルを採用している。スピード検出にエンコーダーを用いたハイトルクモーターにより、制御系に芯ズレのない高精度な回転を獲得。

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フルテック『ADL GT40α』(実勢価格=4万4700円)。192kHz/24bitの高性能DAC/ADCを採用し、レコード音源をハイレゾ化して録音できるUSB DAC。標準ヘッドホンプラグ対応。外観もアルミ製フロントパネルにアルミ削り出しノブなど高品位オーディオらしい作りになっている。

●ハイレゾ化の仕組み
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ターンテーブルの音声信号のアナログ入力を増幅させるフォノイコライザーと高性能ADC ICチップを搭載することで、レコードの音源を最大192kHz/24bitのハイレゾ音質でPCに録音できる。

【DSD録音でアナログの音を楽しむ】
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ソニー『PCM-D100』(実勢価格=9万2430円)。プロユースにも耐えられる性能を持った、ソニーICレコーダーのフラグシップモデル。音源に合わせて集音範囲を変更できる可動式の指向性マイクに加えDSD録音に対応しており、空気感まで含めた原音を忠実に録音することができる。

●DSD録音の仕組み
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『PCM-D100』を導入してDSD録音をするには、レコードプレイヤーからフォノイコライザー端子搭載のアンプを通す必要がある。DSD録音なら、針のノイズなどの空気感まで高品質で録音できる。