入門機から破格のプレミアム機まで出揃った!2015年最新ハイレゾプレイヤー

ハイレゾプレイヤーは、いよいよ普及期を迎えたと言っていいだろう。多くのメーカーから登場した製品の各スタイルは、コンパクトなサイズのものから音質優先の大型モデルまで多岐に渡っている。中には、『HA-P90SD』のようなポタアンにプレイヤー機能を搭載したユニークなモデルも出てきた。

価格に目を向けても、『X1』の2万円強から『PAW Gold』の28万円までレンジは大きく広がっている。ポイントは、それら新モデルの全てが従来のポータブル製品とは一線を画す音質を持ち合わせ、同時にユーザビリティを研鑽していることだ。オーディオファンだけでなく、一般の音楽ファンでも十分に楽しめる手軽さを身に付け始めている。

以下のハイレゾプレイヤー新モデルも、専用機ならではの性能を十分に持つものばかり。スマホでの音楽再生の手軽さも魅力だが、ハイレゾを筆頭に高音質の価値が見直されている今、ぜひ購入を検討してほしい。

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ソニー『ウォークマン NW-ZX2』(実勢価格=12万9470円)。剛性に優れた厚みのある切削アルミフレーム、金メッキ銅板を搭載したハイブリッドシャーシなどボディ設計を徹底。計7基に増加した大型コンデンサーなど、厳選した素材や最新の技術を惜しみなく注いだフラッグシップ。

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デジタルアンプの電源部と周波数特性が良く、ノイズの少ない大型コンデンサー「OS-CON」を7基搭載。

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前機種よりも厚みを増したボディは、丸みを帯びたフレームを採用。ボタンは大きくシンプル化した。

【評価人のコメント】
高音質であることはもちろん、「ジャンルを選ばない」オールマイティなサウンドが最大の評価点です。大柄なサイズになりましたが、ぎりぎり使い勝手を妨げない程度に留まっています。暫定ですが、モバイルと音質の到達点と言えます。(野村)

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ソニー『ウォークマン NW-A16/17』(実勢価格=2万6460円/3万6180円)。同社ポタアン『PHA-2』と同じ手法のプリント基板、低抵抗ケーブル、また『NW-ZX1』と同じコンデンサーを採用し価格以上の音質を実現。周囲の騒音を約98%カットする、デジタルノイズキャンセリング機能も搭載している。

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高音質・高機能を保持しつつ、ハイレゾプレイヤーで世界最小・最軽量のボディを実現。

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純度99.99%以 上の超高純度すずを用いたはんだの採用で、自然な帯域バランスを生み出す。

【評価人のコメント】
従来の「ウォークマン」を正統継承したと言えるサイズ感と使い勝手はもちろん◎。さすがに音質は上位機に及ばないまでも、ハイレゾならではの上質さはしっかり感じさせます。そして価格もハイレゾ音源デビューに相応しい、絶妙なパッケージング。(野村)

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ロトゥー『PAW Gold』(実勢価格=28万4990円)。アジアで放送機器トップシェアのINFOMEDIA社ブランド製品。低いジッター、高いクロック精度を確保した高級DACや、DSD 5.6MHzのネイティブ再生など超が付く高性能を誇る。

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コントロールキーに24Kの純金を使ってボディに高級感を注入。ボリュームダイヤル、電源ボタンにもあしらわれている。

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USB3.0に対応しており、大容量のハイレゾ音源をスピーディに転送できる。充電は別途、付属の専用ケーブルで行なう。

【評価人のコメント】
ストレートで素直かつ、一切の歪みのないピュアなサウンド。ここまで上質なプレイヤーは、ホームオーディオでもそうありません。この価格なので当然ではありますが、こと音質で並ぶモデルは一切なし。汎用性には欠けますが、音楽再生特化の使い勝手とも言えます。(野村)

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Fiio『X1』(実勢価格=2万1150円)。軽さと耐久性を両立したアルミニウム合金を採用し、106gのボディを実現。操作性の高いスクロールホイールを採用したデザインなど、ユーザビリティの高い仕様となっている。ジャンル最安価格も魅力。

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スクロールホイールで楽曲を素早く選択できる。X型に配置された各ボタンも曲送りなど楽曲操作を担う。

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片手にすっぽり収まるコンパクトなサイズでホールド感も良い。ポケットに入れても重さを感じさせない

【評価人のコメント】
ハイレゾプレイヤーとは思えない低価格が最大の魅力。ハイレゾ再生には少しパワー不足とは言え、必要十分な基礎音質は持ち合わせ、繊細な描写を得意とします。操作性にクセはありますが、サイズと重量のバランスも良いです。(野村)

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Digital&Analog『Calyx M』(実勢価格=12万9600円)。DSD 5.6MHzのネイティブ再生に対応するなど幅広いスペックの音源を再生できる。4.65型の大型タッチパネル液晶と、シンプルなUIにより高い操作性を獲得。USB DACとしても使用できる。

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インピーダンス設定を3段階で変えられる。高インピーダンスの開放型ヘッドホンにも対応。

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ボリュームはスライダー式。0.5デシベル間隔で感覚的に増減ができる。設定でUIでのボリューム操作にも変更可能。

【評価人のコメント】
素直でナチュラルなテイストのサウンドキャラクターによって、どんな音楽ジャンルもそつなくこなす優等生。逆に、ポタアンと組み合わせて音色変化を楽しみたいですね。大型液晶は良いですが、ボディサイズは賛否がわかれるかもしれません。(野村)

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ティアック『HA-P90SD』(実勢価格=7万5150円)。ヘッドホンアンプ機能搭載のDSD 5.6MHzネイティブ再生対応プレイヤー。4段階の出力アッテネータとゲイン切り替えにより、8〜600Ωまでのヘッドホンで最適な出力信号を得られる。

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同軸/光デジタル入力に対応。プレイヤーなどの外部機器から、192kHz/24bitまでのデジタル信号を入力できる。

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同ジャンルにおいて最も求めやすい価格で、DSD 5.6MHzのネイティブ再生に対応。

【評価人のコメント】
操作系は正直マニアック。ポタアン+プレイヤーという出自から重量もなかなかの重さ。しかしその弱点は、他モデルにはない圧倒的な駆動力という最大メリットになります。この価格のDSD 5.6MHzネイティブ再生もうれしいです。(野村)

【評価人】オーディオライター/野村ケンジ

ポータブルオーディオ、ハイレゾの両ジャンルで活躍中のA&Vライター。10を超えるハイレゾプレイヤーを所有し、音質、使い勝手を知り尽くす。

文/野村ケンジ、油納将志
撮影/松浦文生