世界最小防塵防滴ボディ一眼『PENTAX K-S1』の実力は?

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リコーイメージングから「PENTAX K-S」シリーズの最新モデルとして『K-S2』が登場した。2014年に発売された『K-S1』の上位製品にあたり、デザインの変更やボディの防塵防滴化、撮影機能の強化などを実現。小さな本体に、視野率100%のガラスファインダーなど上位製品並みの装備を凝縮した一眼レフだ。
販売形態は、ボディのみのほか、18-50REキット、ダブルズームキット、18-135WRキットの3種類を用意。このうち18-50REキットとダブルズームキットには、沈胴構造を採用した新しい標準ズームが付属する。防滴対応ながら薄型のレンズで、ボディ装着時のバランスも良い。

■基本性能をチェック
マウントはペンタックスKマウント
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撮像素子にはAPS-Cサイズ相当の2012万画素センサーを、画像処理エンジンにはPRIME MIIを搭載。レンズマウントはKAF2マウントとなる。

ファインダーは視野率100%
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視野率100%、倍率0.95倍のファインダーを『K-S1』から継承。ファインダー像と撮影範囲が一致するので、正確なフレーミングで撮影しやすい。

防塵防滴モデルとして世界最小ボディ
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ボタンやダイヤル、カバーなど100カ所にシーリング処理を適用し、雨や水しぶき、砂塵に強い防塵防滴構造を実現した。

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キットに付属する標準ズーム、望遠ズーム、高倍率ズームのすべてが防滴または簡易防滴に対応。雨天の撮影も安心だ。

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防水リモコン O-RC1
実勢価格:2730円

オプションとして生活防水リモコンが用意。そのほか防塵防滴の外部ストロボなど、システム全体がアウトドアユースを想定している。

ペンタックス一眼レフ初のバリアングルモニタ
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3型92.1万ドットのバリアングル式液晶モニタを装備。ローポジションやハイポジションでの撮影に便利だ。

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液晶モニタをレンズ側に向けると、天面のßボタンが「自分撮りシャッター」ボタンとして機能する。

Kシリーズ初のWi-Fi対応でスマホ連携にも対応
フェイスシャッター
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専用アプリ「Image Sync」では、スマホの画面を見ながらリモート撮影をしたり、カメラ内の画像を閲覧したりできる。

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Wi-Fiに加え、対応するスマホをかざすだけでペアリングが可能なNFC機能も搭載(同社初)。よりスムーズな連携が行なえる。

■画質チェック

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バリアングルモニタをいかして見上げる構図で撮影。モニタには十分な明るさと精細感があり、晴れた日の屋外でもまずまずの視認性を確保している。画質については、初期設定の場合は彩度をほどよく高めた見栄え重視の傾向。もちろん好みや狙いに応じて自由に調整できる。

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光量の乏しい室内をISO1600で撮影した。暗部を中心にざらざらとした高感度ノイズが見られるものの、取り立てて汚いという印象は感じない。付属する標準ズームは開放値が暗いことが少々もの足りないが、高感度画質のよさと強力な手ぶれ補正機能がその弱点を補っている。

■結論
試用してまず感じたのは、一眼レフとしては小型軽量でありながら、ホールド感が非常に良いこと。大きく突き出たグリップは右手にしっくりとなじみ、左手でレンズ部を包み込むようにして構えた時のバランスも良い。平面を多用した端正なボディ形状と相まって、手にした瞬間に撮影意欲が刺激されるデザインと言っていい。
既存モデルに比較して、AFの音が静かになったこともうれしいポイントだ。これまでPENTAXブランドのエントリー向け一眼レフは、標準付属するキットレンズを使うと、ギーギーと音が鳴るAF駆動音が弱点のひとつだった。だが今回の『K-S2』には、DCモーターをレンズに内蔵した新しいキットレンズが付属。完全な無音ではないが、静かで心地良いAF駆動を実現している。
同社の一眼レフでは初採用となるバリアングル液晶も見逃せない。可動の角度は左右に約180度、上下に約270度に対応。カメラの横/縦位置を問わず、自由なアングルでの撮影が楽しめる。ライブビュー時のAF速度については、ミラーレスカメラには及ばないものの、一眼レフとしては比較的高速と言える。
使い勝手の面では、上位モデルから継承した同社ならではのハイパー操作系が非常に便利だ。これは、グリップの前後にある2つの電子ダイヤルを回すことで、プログラムAEモードであっても、絞り値やシャッター速度をすばやく変更できる仕掛けだ。さらにマニュアルモードの際は、ボタンのワンタッチで標準露出に設定できる点が使いやすい。
そのほか、視野率100%ファインダーや、防塵防滴ボディ、全レンズで作動するボディ内手ぶれ補正、ローパスフィルターの効果が選べるセレクター機能など、小型軽量ボディに高機能が凝縮されている。残念なのはタッチパネルに非対応なこと。くぼんだ形状の十字ボタンが押しにくい点も気になった。
とは言え、エントリー機と呼ぶには贅沢すぎる内容の濃さだ。多彩なラインナップを誇るKマウントレンズを存分に楽しめる中級者以上にもおすすめのカメラである。

■『K-S2』をおすすめな人は??
雨天やアウトドアユースに好適

自慢のペンタプリズムファインダーは、やや暗めではあるが、ピントの山がつかみやすい上に、APS-Cサイズセンサー搭載機としては比較的広い表示であることが気に入った。光学ファインダー撮影やマニュアルフォーカスにこだわる人におすすめできる。また、雨天やアウトドアユースでは、防塵防滴のシステムが強みを発揮するだろう。

リコー
PENTAX K-S2

[18-50REキット]実勢価格:11万8400円
[18-135WRキット]実勢価格:14万円
[ダブルズームキット]実勢価格:12万9200円
[ボディのみ]実勢価格:9万6800円

サイズ:W122.5×H91×D72.5mm 重量:678g 撮影素子:APS-CサイズCMOSセンサー 有効画素数:2012万画素 モニタ:3.0型(92.1万ドット) レンズマウント:ペンタックスKマウント シャッター速度:1/6000秒〜30秒 ISO感度:100〜51200相当(拡張含む) 連続撮影枚数:約480枚 記録メディア:SDメモリーカード(SDXC対応)
文・作例/永山昌克 撮影/江藤義典