北米&ハワイ旅行者必携! アクチ不要のプリペイドSIM「Ready SIM」を試してみた

日本国内のモバイル通信シーンでも「SIMロックフリー端末」というキーワードがすっかり浸透してきた。MVNO各社が提供する格安SIMを利用できるため、大手キャリアよりもはるかに低コストでスマートフォンやタブレットを運用できる点が最大の魅力。しかも国内のみならず、海外でもSIMロックフリー端末ならではのメリットがある。

というのは、渡航先で現地のプリペイドSIMを入手すれば、日本国内の通信業者が提供するローミングサービスよりも安価にデータ通信が可能になるからだ。ドコモやauのローミングサービスを利用すれば、1日あたり1980〜2980円のデータ通信料金に加えて、さらに音声通話料金、SMS料金が発生する。しかし、SIMロックフリー端末で現地キャリアのプリペイドSIMをうまく利用すれば、グッと通信費を抑えられる。

そこで今回紹介するのが「Ready SIM」というプリペイドSIMだ。こちらはT-mobileのMVNOで、最大の魅力はアクティベーションが不要なこと。アクティベーションとは通常、SIMカードを通信できる状態にするために、キャリアが定めた電話番号宛てに所定のコード番号をSMSで送信すること。Ready SIMは、この作業が不要で、SIMカードをセットしたら10分以内にアクティベーションが自動的に完了する。

筆者は以前、タヒチへ渡航した際、機内で現地用プリペイドSIMを購入したところ、SIMを剥き出しのまま渡され、インストラクションマニュアル等が一切ついてこなかった。おかげでアクティベーションに難儀し、最終的にはタヒチ市内のキャリアショップでキャリアスタッフにアクティベーションをしてもらう羽目に。しかし、今回のReady SIMならこのような憂き目に遭うこともないわけだ。

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▲世界有数のリゾート地ハワイにて、Ready SIMの使い勝手を検証。右手奥に見えるのがかの有名なダイヤモンドヘッドだ。

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Ready SIMは、使用期限が定められた米国短期訪問者向けのプリペイドSIM(ただしアラスカ州、モンタナ州、ノースダコタ州、ウェストバージニア州では利用不可)。今回、渡航先のハワイで実際に使用したプランは、米国内の通話と国際SMSの使い放題に加えて、1GBのデータ通信が可能なものだ(使用期限は14日間)。料金は35ドルなので、ある程度の日数滞在するなら、日本国内のキャリアが提供するローミングサービスよりもはるかに安価なのが分かる。T-Mobile USAの回線を利用し、対応周波数は以下の通り。SIMカードのサイズは、ナノ、マクロ、通常サイズの3種類。

  • 4G LTE:AWS Band 4
  • 4G DC-HSPA:AWS Band 4
  • 4G HSPA+:1900MHz Band 2/AWS Band 4
  • 3G UMTS(W-CDMA):1900 MHz Band 2/AWS Band 4
  • 2G GSM/EDGE:1900MHz Band 2

 

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▲自動的にアクティベーションされるので音声通話とSMSはすぐに使えるようになる。アクティベーション完了後、その旨がSMSで通知される。音声通話プランを利用の場合、自分の電話番号も併せて案内される仕組みだ。

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▲データ通信を利用する場合はAPNの設定が必要。Android端末の場合、SIMカードを差し込んでから「設定」→「もっと見る」→「モバイルネットワーク」→「アクセスポイント名」を開き、APN一覧が表示されるので「Consumer Cellular」を選べばいい。

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▲iOSの場合はAPNを手動で入力する必要がある。「設定」→「モバイルデータ通信」→「モバイルデータ通信」欄にある「APN」に「wholesale」と入力するだけでいい。さらに「インターネット共有」欄の「APN」に「wholesale」と入力すればテザリングも可能だ。なお、Ready SIMのパッケージには「roam」と入力するように指示しているものもあるが、2015年4月現在は「wholesale」が正しいので要注意。

ワイモバイル版のNexus 6で運用するも、対応周波数の関係でLTE接続できず。3G回線でもSNS程度ならまったく問題ない。そこで現地のアップルストアでSIMロックフリーiPhone 6を購入。こちらで運用すればLTE接続が可能に。両者をワイキキビーチでスピード測定したところ、3GよりもLTEのほうが5〜6倍ほど高速な結果になった。またどちらの方式で接続してもワイキキ中心部はもちろん、オアフ島内の市街地ではつながりやすく感じた。

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唯一気がかりなのは、現地での入手が困難な点だ。今回の渡航先であるハワイに限って言えば、ホノルル市内ならばどこのショップでも取り扱っているわけではなかった。筆者がReady SIMを見かけたのはワイキキ・トレードセンター内にある「HOKU Wireless」というショップのみ。渡航先での貴重な時間を考慮するならば、日本を出発する前にAmazon.co.jpなどを利用して入手するのが賢明かもしれない。ともあれ、セットアップが簡単、コストパフォーマンスもスピードも上々。ゴールデンウイークにハワイや北米方面に出かけるなら、Ready SIMはオススメだ。

今後は日本国内でもSIMロックフリーが義務づけられるため、こうした海外のプリペイドSIMの恩恵を受けられる人が一気に増加するはずだ。

文/永井太郎