知ってた? 掃除機のコード、全部出さないとNG【家電マメ知識 掃除機編】

シロモノ家電の常識は意外と誤解されているものが多い。そんな、シロモノ家電の真実をジャンルごとに数回に分けてお届けしていこう。知っているとお得だったり、単純にうんちくとしてトークのネタにも役立つかもしれませんよ。

■【家電マメ知識 掃除機編】

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ロボット掃除機やふとん掃除機は現在盛り上がっているものの、両市場とも一強多弱な図式。一強部分と比較して、他社が各個性を打ち出すPRが一般的になるなか、一強のイメージが多少歪められて伝わり、それが誤解につながっているのかもしれない。そんなわけで今回は掃除機にまつわる6つの常識をお届けしよう。

【キャニスター型掃除機の常識】
電源コードは全部出して使わないとダメ

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電源コード付きのキャニスター掃除機で、狭い部屋や電源から近い部分を掃除する場合、コードを全部伸ばさないまま掃除しがち。でも、これはNG。どのコードにも黄色と赤色の目印がついているので、必ず黄色まではコードを伸ばして使いましょう。コードのリールはモーターの真横にあり、そのまま電源を入れると熱をもち、モーターにもコードにも負担をかけるから。ちなみに、赤色は“ここまで”の意味。それ以上は伸ばさず使いましょう。

微細なゴミまで遠心分離
ダイソン
DC63モーターヘッド
実勢価格:6万8580円

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小さなコーンを2層で合計24個並べるサイクロン機構を搭載したキャニスター。吸い込んだ空気から99%以上の微細なゴミまで遠心分離でき、フィルターが目詰まりしないため、吸引力が落ちない。

SPEC
サイズ:W211×H701×D721mm 重量:約4.97kg 集塵容量:0.5L コード長:5m

【ルンバの常識】
ルンバは人間と一緒で臨機応変に動いているんです。
ランダムに動いているわけではない!

ルンバは掃除と並行し、約10分ほどでセンサーから得た情報やデータベースにより、状況分析を終え、隅々まで掃除します。ポイントはiAdaptを搭載したところ。例えば人間が目的地に行く時、道に穴があれば落ちないように自然と避けます。“穴がある。右に避けて〜”とは考えません。ルンバも、狭い場所では小回りを利かせ、汚れがひどければ前後に繰り返し臨機応変に動きます。ルンバはランダムではなく、どのロボット掃除機より緻密なのです。

ルンバの最上位モデルは徹底的
iRobot
ルンバ 880
実勢価格:8万2080円

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強力な集塵システムと高機能センサーを活用。部屋中あらゆる場所を平均4〜5回通り、しつこく掃除する。数十ものセンサーから送られる情報をもとに、毎秒60回以上も瞬時に考え、40以上の行動パターンから最適な動作を選択する。

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▲ゴム状の特殊ローラーで、フロアのゴミを取り去る。毛や糸くずが絡みにくいのが最大の利点。

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▲3つの先進技術「AeroForceエクストラクター」「真空エアロフロー構造」「ハイパワーモーターユニット」の融合。

SPEC
サイズ:W353×D353×H92mm 重量:約3.8kg(バッテリー含む) 電源方式:充電式ニッケル水素電池(充電時間:約3時間)

【マッピング型ロボット掃除機の常識】
マッピングタイプのロボット掃除機はGoogleの自動走行カーと同じ!

スタンフォード大学のロボット工学研究から生まれた、オープンソースのマッピング技術「SLAM」。これはGoogleの自動走行カーで使われている技術として有名ですが、実は多くのロボット掃除機でも使われています。例えばネイトロボティクスの人工知能「Botvision」もこれがベース。本社がシリコンバレーにあり、スタンフォード大学の起業家支援制度で立ち上がった同社なら、それも納得ですね。

SLAMをベースのシステムを搭載
LG
HOM-BOT SQUARE VR6270LVMB
実勢価格:4万5781円

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スクエアデザインだから、部屋の隅にピッタリとフィットし掃除ができる。上部と下部のカメラを使ったSLAMをベースに開発した「デュアルアイ2.0システム」で、マッピング情報を収集し、自機の場所を認識する。

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▲上部カメラは1秒あたり30枚の画像を撮影。連続画像を継続的に比較しながら動く。

SPEC
サイズ:W340xD340xH89mm 重量:3.0kg
ダストボックス容量:0.6L 最長運転時間:100分(床面の材質、使用環境により異なります)

“D”形状のデザインを採用
ネイトロボティクス
ネイトBotvac 85
実勢価格:6万9984円

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ランダムタイプのロボット掃除機と比較して、約1/4ほどの時間で、すべてのエリアを掃除する省エネ性の高さが魅力。“D”形状のシェイプデザインを採用し、本体前面のコーナーを部屋の隅に寄せてゴミを吸い取れるようにした。

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▲フロントの青いカバー内にタレットを内蔵。室内を1秒間に360度1800回も測定しながら移動。『ネイトBotvac 85』とGoogleの自動走行カーの比較は、米国内でも話題に。ジャンルは違うが、創業者が同じスタンフォード大学卒という共通点も注目の一因。

SPEC
サイズ:W335×H100×D321mm 重量:約4.1kg(バッテリー含む)  集塵方式:ダストボックス式 集塵容量:0.7L 操作画面:カラー液晶 電源方式:充電式ニッケル水素電池

【ロボット掃除機の常識】
丸形でも四角形でもない実は三角形が隅っこのゴミを一番取る!?

ルーローの三角形とは、“運動学の父”と呼ばれる19世紀のドイツの機械工学者フランツ ・ルーローが開発した定幅図形。この図形は三角形の頂点を中心として、辺の長さを半径とする円弧を各辺に貼り付けた形をとります。3つ角がそれぞれ鋭角なので、円形よりも部屋の隅っこに、より奥まで深く入り込めます。このほか、ルーローの三角形が利用されているので有名なアイテムとして、車のロータリーエンジンや正方形の穴を開けるドリルが有名です。

ラウンド走行とランダム走行の融合
パナソニック
ルーロ MC-RS1
実勢価格:10万7784円

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動作パターンはラウンド走行とランダム走行の融合。広範囲を効率的にすべてのエリアを掃除する。吸込口内部には20μmの微細なゴミまで検知する「ハウスダスト発見センサー」を採用し、ゴミを視覚化。

SPEC
サイズ:W330×H92×D325mm 重量:約3.0kg 駆動時間:約60分(自動モード時) 充電時間:約3時間 集塵容積:0.1L

【掃除機全般の常識】
吸引力ならサイクロン式より紙パック式のほうが上

サイクロン式掃除機は、ダイソンのCMキャッチコピー“吸引力の変わらないただひとつの掃除機”の影響などで、吸引力が非常に高いイメージがあります。ただ、吸引力を示す吸込仕事率だけを比較すると、実は紙パック式掃除機の方が高いのです。国産メーカーの同クラスのサイクロン式掃除機と紙パック式掃除機を比較してみると一目瞭然。とはいえ、吸引力の強さは集塵力の高さではないので数字は参考程度に考えましょう。

●同メーカー同クラスの紙パック式掃除機とサイクロン掃除機で吸込仕事率を比較!
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プレミアムな紙パック式掃除機
パナソニック
紙パック式掃除機 MC-PA34G
実勢価格:3万4340円

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独自の「加飾成形技術」を施したプレミアムデザイン。毛先が球ブラシ搭載のパワフル自走ノズルでゴミをかき取る。軽量スリム延長管&ホースやクローズハンドルで掃除がより楽になった。

SPEC
サイズ:W264×H383×D219mm 重量:約3.9kg集塵容量:1.6L 吸込仕事率:570〜約120W コード長:5m

【布団掃除機の常識】
吸引力も大事だが、ふとんを想うならUV照射や叩きがやっぱり大事

ダニなどが潜んでいるふとんですから、強力な吸引力で一気に吸い込むのは理にかなった考え方です。が、例えば羽毛布団などは、そこまで強力に吸い込んでしまうと、どうしても内側のダウンを傷つけてしまいます。だから、ふとん専用機はUVで照射してふとんの表面を除菌したり、叩くことで、ふとんからダニを引きはがして吸い込むのです。そのためには、なるべくゆっくりと動かすことも大切です。

●ここがポイント
羽毛布団の中身はダウンはやわらかく繊細だから吸い込みすぎると傷つける
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▲ダウンは水鳥の胸だけに生えていて1羽からの摂取量は5〜10g。吸湿発散性に優れており、軽くてたっぷり空気を含んでいるのが特徴だ。羽毛布団はダウンが90%以上入っているものが主流。強力に吸い込みすぎると、傷をつけてしまう可能性があるので注意が必要だ。

UV-Cランプ+温風でふかふか
レイコップ
レイコップRP
実勢価格:5万9070円

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医師目線で開発した「光クリーンメカニズム」を搭載したふとん掃除機。吸引力だけでは達成できない、ふとんという環境をきれいにする必要な機能をすべて兼ね備える。「水中洗い方式」を推奨し、ゴミを再飛散させない。

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▲UV-Cランプが16Wに強化し、たたきパッドも4つに増えるなど、「光クリーンメカニズム」も大幅に進化。

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▲約70℃に温められた空気でふとんの水分を取り除く「ドライエアブロー」。ダニが繁殖しにくい環境を作る。

SPEC
サイズ:W359.8×H169.4×D488.8mm 質量:約3.4kg タイプ:布団クリーナー/ハンディ 集じん容積:0.4L 吸込仕事率:67.4W HEPAフィルター:○

吸引力もさらに高まった新モデル
LG
ふとんパンチクリーナーVH9231DS
実勢価格:3万2180円

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2つのパンチプレートで毎分約8000回ずつふとんをたたいて、ダニやハウスダストなどを浮かせて吸引。タンニン酸加工フィルターでキャッチし、アレル物質を不活化する。人間工学に基づいた、使いやすくて疲れにくいデザインを採用する。

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▲毎分約4000回上下振動する半円型のパンチプレートを2箇所に装備。強く小刻みにふとんを叩き、寝具に絡むダニを除去。

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▲充電台に設置し、UV除菌機能で吸込口やふとんと接する面を除菌できる。掃除をする際は常に清潔な状態で始められる。

SPEC
サイズ:W200×H267×D417mm 質量:約2.1kg UV除菌ステーション:○ 集じん容積:0.2L 定格消費電力:180W

家電マメ知識 教えてくれたのはこの人たち
家電コーディネーター 戸井田園子
大手住宅メーカーでインテリアコーディネートを担当後、商品企画部を経て独立。現在はAll About家電ガイドとして活躍中。

本誌シロモノ担当 滝田勝紀
モノ雑誌で10年以上、家電を担当するフリーランス編集者。現在はAll About家電ガイドを務めるほか、多くの男性誌、Webで執筆。

文/滝田勝紀 撮影/下城英悟(GREEN HOUSE)

※『デジモノステーション』2015年6月号より