1万4800円「CCP」のロボット掃除機、なぜ激安?【森永卓郎ニュース解説】

ロボット掃除機のエントリーモデルを4年ぶりにリニューアルした『ラクリート CZ-C04』がCCPから発売されました。専用のモップシートを装着すると、拭き掃除ができるようになった点が一番大きな改善で、掃き掃除と拭き掃除が一台で可能になりました。そして、一番大きな特長は、価格です。想定市場価格は1万4800円と激安なのです。

もともと「ラクリート」シリーズは、低価格を売り物にしていて、旧モデルは1万円を切る値段で売っている店もあります。大手家電メーカーのロボット掃除機は、数万円はしますから、とんでもなく安いのです。

低価格の理由は、CCPというメーカーの生い立ちにあるのではないかと私は思っています。CCPのホームページを見ると、生活家電製品と同時にラジコンのおもちゃが並んでいます。実はCCPの前身は、朝日通商という玩具の製造・卸会社なのです。

若い人には馴染みがないかもしれませんが、朝日通商は昭和40年代にはマッチボックスというミニカーの正規輸入代理店をしており、昭和50年代には、スーパーカー・ブームに乗って、オリジナルブランドのミニカーも販売していました。

それが平成3年にカシオ計算機のグループ会社になり、さらに平成18年にバンダイグループに移っています。会社が家電と玩具の間を揺れ動いてきたのです。

もちろん、『CZ-C04』がおもちゃだということは全くありません。先代モデルを使っているユーザーからも、実用上全く問題がないという声があがっています。ただ、唯一の問題が、バッテリーの消耗が激しく、半年くらいしか持たないという指摘がなされていることです。サードパーティが予備バッテリーを発売していることからも、バッテリーが短寿命であることは、間違いないのだと思います。

その問題が、今回の新モデルでどれだけ改善されたか、まだわかりませんが、値段が値段だけに、そこまで劇的な改善は、望めそうにありません。

ただ、あまり掃除の回数の多くない人にとっては、とても高いコスト・パフォーマンスになるので、気軽なノリで、買ってみるというのも、一つの手なのではないでしょうか。

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CCP
ラクリート CZ-C04
実勢価格:1万4800円
吸引掃除と拭き掃除を一度に行なえるロボット掃除機。高さ10cm以上の段差を感知して避ける「落下防止感知センサー」を搭載するほか、最大7.5mmまでの段差を乗り越えられる機能も搭載する。底面にモップシートの取り付けが可能で、それにより拭き掃除も同時に行なえる。連続運転時間は最大50分。最大掃除面積は約15畳。

森永卓郎
プロフィール
1957年東京都生まれ。東京大学卒業後、日本専売公社や三菱UFJリサーチ&コンサルティングを経て、現在は獨協大学経済学部教授。経済アナリストとして、テレビなど多方面で活躍。