【ドローン】社会問題を起こさない正しい飛ばし方って?メーカーに直撃

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4枚以上のプロペラを装備し、安定した飛行ができる遠隔操作のヘリコプター。マルチコプターという呼び名もあるが、最近では「ドローン」という呼び方が一般的になった。離着陸の操作が自動化されていたり、安定しているため初級者でも扱いやすく、カメラを搭載したモデルも多いので、手軽に空撮が楽しめるのが人気の理由だ。

【まず知っておきたい!ドローンを安全に楽しむ5カ条】

<その1>人のいない所で飛ばす
安定していると言っても空を飛ぶものだけに、墜落の危険もある。万一のことを考えて、人の上は飛ばさないのが安全に楽しむための基本だ。

<その2>許可を得た場所で楽しむ
飛ばす際にはその土地の所有者か管理者に許可を取ろう。道路の上は警察の許可が必要だ。

<その3>建物や鉄塔の近くは避ける
大きな建物や鉄塔などの近くはGPSが受信しにくくなるため、避けた方が良い。また、空港の近くなどは飛行禁止区域に設定されている。

<その4>バッテリーの状態を確認
ドローンのバッテリー容量は決して大きくない。遠くまで飛んだところでバッテリー切れにならないよう、充電状態を確認しておこう。

<その5>保険に入っておくと安心
万一の事故に備えて保険には入っておきたい。DJIでは独自の賠償責任補償制度を展開しており最新の『Phantom3』は登録だけで利用可能。

 

【ドローン専業メーカーDJIに聞いた! ドローンをより楽しむためには?】

「従来のラジコンヘリとは異なり、“映像を撮るためのツール”、“フライングカメラ”としてリリースしたことで、より広いユーザー層に受け入れられたのだと思います」。人気機種「Phantom」シリーズをリリースするメーカー・DJIの丸川氏は、昨今のドローンの人気についてそのように分析する。

複数のプロペラを備え、飛行中も機体が安定しているドローンは「アクロバティックな飛行を楽しむ従来のラジコンヘリユーザーには物足りないかもしれない」(丸川氏)。しかし、安定している分、初心者にはハードルが低く、より多くの層から支持される結果につながっている。

「難しい配線などの作業は必要ないので、誰でも手軽に飛ばして楽しんでもらえる。そしてカメラを装着したモデルで映像を撮ったユーザーがソーシャルメディアで映像を拡散し、“こんな映像が撮れるんだ”ということで注目されるようになった」のだと経緯を説明してくれた。

では、ドローンを楽しむためのポイントはどんなところなのだろうか?
「やはり空撮ですね。空から撮ると、今までなら映画やテレビでしか見られなかったような映像を自分で撮ることができる。何でもないシーンでも、上空から撮ると“おお!”と思う映像になりますが、個人的におすすめなのは動くものを追いかけながら撮ること。それこそドローンでなければ撮れない映像ですから」もちろん、撮影する際には撮影対象や飛ばす場所の管理者に許可を得ることが大前提。首相官邸の屋上で墜落したドローンが見つかった事件を受け、DJIではGPSを利用し首相官邸と皇居周辺を飛行できない区域に設定したが、これ以上そうした場所を増やさないためにユーザー側も気を付ける必要がある。

「飛行技術の向上も大切です。DIJIの飛行アプリでは『フライトシミュレーター』という練習機能がありますし、各地で購入前の方や初心者を対象とした講習会も開催していますので、ぜひご参加ください」

 

【ドローンの正しい選び方】

安定性にも直結! サイズ選びは慎重に
「最初は小さい機体で慣れてから大きいものを……」と考えるのは間違いではないが、屋外での撮影を楽しみたいなら、小さいものよりある程度のサイズがあったほうが安定した飛行が楽しめる。初心者は風にあおられて墜落させてしまうことが多いので、あまり小さすぎない機体の方が屋外では扱いやすい。

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▲大小混じった3機種を並べてみると、サイズ感の違いがわかる。サイズが小さく軽いほど屋外では風にあおられやすくなる。

空撮はドローンの魅力の1つ。カメラ機能をチェック
ドローンの大きな魅力の1つが空撮。それを楽しむためにはカメラ機能をチェックしておく必要がある。カメラは本体に内蔵されているタイプと、本体の外部にアクションカムなどを装着するタイプがある。本格的に空撮を楽しむなら、ジンバルを介して外部に装着するタイプがおすすめだが、やや高価でもあるので、最初は可動式の本体内蔵タイプでもいいだろう。

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▲本格的な空撮を楽しむなら、ジンバルと呼ばれるカメラを安定させる機構を使いたい。DJIの『Phantom3』には初めからこの機構が搭載されている。

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▲価格の安いエントリークラスの機体ではカメラは固定式のものが多いが、空撮を楽しみたいならカメラは可動式のものを選んだほうが、上空から見下ろしたようなアングルの映像を撮りやすい。

コントローラーがあればより操作がしやすい
スマホやタブレットで手軽に楽しめるのもドローンのハードルを下げている大きな理由だが、実際に操作してみると、やはり専用のコントローラーの方が細かい機体の角度調整などがしやすい。画面を注視せずに操作できるのも慣れないうちはありがたいと感じる。

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▲専用コントローラーは手元を見ずに操作できるので、機体から目を離さずに操ることができる。タブレットなどを装着できるモデルでは撮影した映像も見ながら操作することも可能だ。

 

文/増谷茂樹 撮影/松川忍

※『デジモノステーション』2015年7月号より