発売から約2カ月、入手しやすくなったApple Watchの良さを再確認してみる

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『Apple Watch』は、OSに「watchOS」、プロセッサに「Apple S1」と、ソフトとハードの要になる構成要素をアップルが設計・開発したスマートウォッチ。「Apple Watch Sport」、「Apple Watch」、「Apple Watch Edition」の3シリーズにそれぞれ38mm(340×272ドット)と42mm(390×312ドット)のディスプレイサイズのモデルが用意されている。心拍センサー、GPS、加速度センサー、環境光センサーが搭載されており、ヘルスケア、ライフログ情報の収集に利用可能だ。

IPX7等級の耐水性能を備えており、エクササイズ中、雨の中、手洗い時に着用していることが可能だが、水に浸すことは推奨されていない点に注意したい。

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■基本性能をチェック
表面ガラスはサファイアクリスタル
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▲『Apple Watch』『Apple Watch Edition』の表面は、ダイヤの次に硬いというサファイアクリスタル。『Apple Watch Sport』ではIon-Xガラスを採用する。

独自仕様のバンドは交換可能!
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▲背面にはバンド取り外しボタンが用意されており、工具なしにベルト交換が可能。材質や色の異なる17種類のベルトがオプションで用意されている。

3つのセンサーで運動量を計測
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▲背面の心拍センサー、GPS、加速度センサーで運動量を計測。心拍センサーは緑色LEDと感光性フォトダイオードで血流を計測する高精度な方式だ。

■スマートウォッチを再設計
先行他社製品に倣わず、操作にはデジタルクラウンと感圧タッチ、通知には「Taptic Engine」という新技術を導入することで、腕時計型デバイスの使い勝手を一段階引き上げているのが特長。特にバイブ機能に相当する「Taptic Engine」が絶妙にチューニングされており、歩行中など腕を動かしていて気づきにくい状況でも、手首を叩くような独特な感触で、通知してくれる。

拡大縮小はデジタルクラウンで
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▲狭い画面でピンチイン・アウト操作は困難という判断から、拡大縮小やスクロール操作のために考案されたデジタルクラウン。押す操作にも対応する。

タップとプレスを判別する感圧タッチ
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▲新『MacBook』から導入された感圧タッチ対応のタッチパネルを採用。触れるタップと押し込むプレスを判別し、異なる操作が行なえる。

通知音とバイブを絶妙にチューニング
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▲通知音音質にこだわりつつ、「Taptic Engine」と呼ぶリニアアクチュエータを実装。手首を叩く独特な感触で歩行時もバイブに気づける。

■使い勝手Check!
泊まりの旅行時には充電ケーブルが必須
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▲『Apple Watch』の連続動作時間は最大18時間。日中に充電の必要はないが泊まりの旅行時にはマグネット式充電ケーブルが必須。ケーブルが1mと長いため、15cm程度のケーブルもほしいところだ。

画面下から引き出すグランスが使いこなしのキモとなる!
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▲文字盤を表示している際に画面下からスワイプして呼び出せるのが「グランス」。ここで、マナーモードの設定やバッテリー残量を確認できるほか、よく使うアプリの一部機能を素早く実行可能だ。

Apple Watchでの電話は相手の声も大きく意外と快適
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▲『iPhone』と接続していれば、受話器としても利用可能。スピーカー音量、マイク感度ともに実用レベルなので、リビングに『iPhone』を置いたまま、庭先から『Apple Watch』経由で通話もできる。

■結論
スマートフォンと連携する腕時計をスマートウォッチとして定義するのなら、日本国内で発売された最初のスマートウォッチは2011年7月1日に発売された『LiveView MN800』となるはず。『Apple Watch』は実にその3年と9カ月後に発売されたので、『iPhone』ユーザーからは非常に待ち望まれた製品ということになるだろう。購入後に見知らぬ一般の方から「それApple Watchですか?」と何度も声を掛けられるぐらい、一般的にも話題になった本製品だが、いち早く入手したユーザーの評価は真っ二つに分かれている。

まずハードウエア、ソフトウエアの出来だが、これは非常に完成度が高いと言って間違いない。ボディの質感やソフトウェアのグラフィックデザインもさることながら、澄んだ鈴のような通知音、小気味よく手首に響く「Taptic Engine」によるバイブ、『iPhone』を操作している時は『Apple Watch』からは通知が行なわれないなど、きめ細かい挙動については、非常に入念に調整を重ねたプロダクトならではの高いクオリティだ。この上質感は、「Android」のスマートフォンとスマートウォッチの組み合わせとは一線を画している。

また、現状の『Apple Watch』は通知が主用途となるが、『iPhone』をバッグの中にしまい込めるというのは、使い始める前に想像していた以上の解放感である。通知が来たらチラッと『Apple Watch』の文字盤を視線に向けるだけで、すぐに対応するべき案件なのかを判断できる。スマホを見るのをためらわれるような重要な会議中でも、文字盤に目を走らせるだけなら咎められることはないだろう。

一方、思ったよりもできることが少ない……というネガティブな指摘は現状を正しく言い当てている。と言うのも、『Apple Watch』単体で動作するアプリを作るための開発キットが提供されておらず、サードパーティは複雑なアプリを開発することができなかったのだ。しかし、この現況は間もなく解消されるはず。アップルは『Apple Watch』単体で動作するアプリの開発ができる「watchOS 2」のデベロッパープレビュー版の配布を開始。製品版を今秋リリースする予定となっている。『Apple Watch』の本領が発揮されるのは「watchOS 2」からなのだ。

■Apple Watchを使い倒してわかったこと
『iPhone』の通知を見逃せない人に!

メジャーアプリの多くが既に『Apple Watch』へ対応しているだけでなく、非対応アプリであっても通知は利用可能なので、今購入しても後悔することはない。特にメールや電話などを絶対に逃したくない人にはおすすめしたい製品だ。とは言え、毎年製品が更新される可能性もあるので、コストパフォーマンスの高い『Sport』を選ぶのも手だ。

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アップル
Apple Watch
Apple Store価格:7万2144円〜

サイズ:W42.0×H35.9×D10.5mm(42mmモデル)、W38.6×H33.3×D10.5mm(38mmモデル) 重量:50g(42mmモデル)、40g(38mmモデル) センサー:加速度、ジャイロ、心拍、光 通信機能:Wi-Fi(IEEE802.11 n/g/b)、Bluetooth 4.0 バッテリー駆動時間:最大約18時間

 

文/ジャイアン鈴木 撮影/松浦文生

※『デジモノステーション』2015年8月号より

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