バイク界を席巻する5つのデジタルテクノロジーを知るべし

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デジタルテクノロジーでより安全に乗りこなす

BMW
S1000RR
価格:215万円

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▲国産メーカーの独壇場であった並列4気筒エンジンを搭載した1000ccスーパースポーツ車のジャンルに切り込み、一気にBMWの存在感を高めたモデル。最新の2015年モデルでは電子制御をさらに拡大している。

電子制御でエンジンからサスペンションまでコントロール
アナログなイメージのあるバイクだが、最新のモデルには多くのデジタル技術が採用されている。タイヤが滑らないように、リアタイヤにかかる駆動力を調整するトラクションコントロールはその最たるもの。特にパワーの大きいバイクを安全に操るためには心強い装備で、最先端のレースでも当たり前の装備になりつつある。

これはスロットルなどエンジンの多くの部分が電子制御化されているからこそ可能になったもの。ハイパワーのスポーツバイクを、より安全に乗りこなせるようにしてくれるテクノロジーだ。

サスペンションのコントロールも電子制御が進んでおり、例えばバイクをバンクさせる際にはサスを柔らかく動きやすくし、起こす際には固くするなどして、コーナーリング中の動きをスムーズにするなどの制御まで出来るようになっている。デジタル技術は人がバイクを操る動きも助けてくれるのだ。

デジタルテクノロジー大解剖
テクノロジー(1) デジタルメーター
トラクションコントロールや電子制御サスの固さなどを調整を行なうのが、デジタル表示メーター。「RAIN」「SPORT」「RACE」の3つから走行モードを選ぶと、それに合わせてエンジンのレスポンスやサスの固さなどが自動調整される。細かな調整も可能。

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▲タコメーターと液晶モニタを組み合わせたメーターに多くの情報を表示。どれくらいバイクを倒していたかを表す最大バンク角もわかる。

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▲走行モードやトラクションコントロールの効き具合などは、メーターの操作で切り替えることが可能だ。

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▲走行モードの切替は右側のグリップ近くのボタンで行なう。ボタンだけで走りが変わる感覚は楽しい。

テクノロジー(2) トラクションコントロール
1000ccクラスのエンジンパワーは、太いハイグリップタイヤを履いていても、いとも簡単にタイヤのグリップを失わせる。それを防ぐのがトラクションコントロールシステム。バイクが寝ているとタイヤも滑りやすいため、バンク角もセンシングし、制御を行なう。

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▲シート下にはジャイロセンサーを装備し、バンク角を把握。前後輪の回転差もキャッチし、リアタイヤにかける駆動力を調整している。

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▲大パワーはレースでもリアタイヤを簡単に滑らせる。レース中は滑ったらアクセルは開けたまま固定し、コントロールはバイクに任せるとか。

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▲スロットルは電子制御で、操作に合わせて電気信号を送る仕組み。より緻密なコントロールを可能にした。

テクノロジー(3) 電子制御サスペンション
サスペンションは路面からの入力をセンサーで捉え、速度やバンク角などの情報と合わせて最適な固さに調整。バイクを倒す際は柔らかく、起こす際は固くし、車体の動きを助ける。

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▲センサーで捉えた情報を元に固さを調整し、最適な力でタイヤを路面に押しつける。

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▲フロントサスは左側に、リアサスは本体横にセンサーを装備。その動きを捉え、制御を行なう。

テクノロジー(4) ABS
ブレーキにはもちろんABS機構を搭載。タイヤが2つしかないバイクでは、タイヤがロックすることは即転倒に結び付くので、ロックさせないABSは重要。思い切りブレーキをかけられる。

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▲ブレーキキャリパー部のセンサーからの情報をCPUで処理。タイヤがロックしないように制御を行なう。

テクノロジー(5) シフトアシスト
変速時にクラッチを切る必要がないシフトアシスト機構も装備。スロットルが電子制御なので、変速操作に合わせてエンジンの回転を自在に合わせる制御が可能だ。

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▲車体左側の変速ペダルの部分にセンサーを搭載。ペダルにかかる力を感知しエンジンをコントロールする。

SPEC
サイズ:W826×H1140×L2050mm 重量:204kg エンジン:水冷4ストローク並列4気筒 排気量:999cc 最高出力:146kW(199PS) 最大トルク:113Nm 燃費:17.5km/L

 

文/増谷茂樹 撮影/松川忍

※『デジモノステーション』2015年8月号より抜粋

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