燻製調理器なのに煙が出ない秘密【森永卓郎ニュース解説】

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室内で燻製が作れる画期的な仕組み
部屋の中で手軽に燻製を作ることができる『けむらん亭』(NF-RT1000)をパナソニックが9月から発売します。これは待望の製品です。

個人的な話で恐縮ですが、私は燻製が大好きで、チーズや卵、サーモンなどを燻製にすると、まるで別物のように美味しくなるのを何度も経験しています。ただ、燻製はチップを入れて燻すわけですから、キャンプに行って、大自然の中とかなら、できるのですが、さすがに自宅でやったら、家族や近所から苦情殺到になってしまいます。かと言って、既製品の燻製と出来たてでは風味が全く違います。やはり燻製は、出来たてが、おいしいと思うのです。

その燻製を部屋の中で作ってしまおうという考えを思いついただけでも、パナソニックの得点は高いと思います。実際、業界初の発明だったのですが、室内で燻製を作る仕掛けも、見事なものでした。

『けむらん亭』の本体は、背丈の低い電子レンジのような感じですが、燻製を作るときには、専用容器の底にチップを敷き、網をかぶせて、食材を置きます。そして専用容器にアルミ箔で蓋をして、そのまま『けむらん亭』の中に入れるだけです。スイッチを押して、わずか十数分で、燻製の完成です。

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▲付属の燻製容器。燻製チップをここに敷いて食材を置き、アルミ箔で蓋をするだけと簡単。

この専用容器には2カ所の通気孔が開けられています。当然そこから煙が噴き出してきますが、庫内のファンが煙を触媒フィルターへと誘導。フィルターの中では、触媒が有機物(油、煙、におい)の酸化・分解を促し、最終的に無色・減臭の気体として外部に排出するのです。

『けむらん亭』は、燻製ができるだけでなく、独立した「切身」メニューを持つことで、上下のヒーターを独立に制御する「上下独立加熱」で火力のバランスを調整し、高温かつ短時間で焼きあげることによって、水分をあまり失うことなく切り身の魚を焼きあげることもできます。

ロースターとしても、『けむらん亭』は、一つの完成形だとは思いますが、一つだけ注文があるのは、ここまできたら電子レンジの機能もつけてほしかったということ。それなりの大きさがあるので、我が家では電子レンジと並べる余裕がないのです。

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パナソニック
NF-RT1000
実売想定価格:3万5000円前後

燻製調理に対応したスモーク&ロースタ−。特殊構造により、煙を気にすることなく、室内で燻製を作れるのが特長。そのほか、魚などの小さく薄い切身をジューシーに焼き上げる「切身専用メニュー」を搭載する。庫内の特殊塗装により、汚れにくく、掃除しやすいのもポイントだ。

森永卓郎
プロフィール
1957年東京都生まれ。東京大学卒業後、日本専売公社や三菱UFJリサーチ&コンサルティングを経て、現在は獨協大学経済学部教授。経済アナリストとして、テレビなど多方面で活躍。

※『デジモノステーション』2015年9月号より抜粋

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