文具を日用品に「溶け込ます」発想とは?【文具王のデジタル文具ラボ】

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文房具の未来を考える『デジタル文具ラボ』、今回は流行りのウエアラブルガジェットについて考えてみます。紹介する製品は、キングジムの『ZIP CABLEポーチ』。これは、一見すると普通の小さなポーチですが、ジッパーを開いていくと最終的に一本の長い紐の形にまでほどけるアイテムです。紐の中にはUSBの充電ケーブルが縫い込まれているので、そのままバッテリーとスマホなどを繋いで充電ができたり、PCにスマホ内の写真や音楽データを転送したりもできます。

日用品に溶け込むウエアラブル
キングジム
ZIP CABLE ポーチ ZC10
実勢価格:2100円

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▲通常はミニポーチ、ほどいた状態では長さ1.5mのmicro USBケーブルになる。外付けポケットにはUSBメモリやSDカードを入れられる。

USBケーブルを外で使う時って、データの送受信も含めて、バッテリー切れなどの緊急時ですよね。備えあれば憂いなしとは言うものの、そういうピンチの時に必要なものって平常時は荷物になってしまったりすることもある。だから、理想を言えば、普段は目につかないところにあって欲しいもの。このポーチを使えば、必要な時にだけケーブルとして姿を現してくれるわけです

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▲バッテリーなどを入れておけるほどの大きさ。サイズはW165×H105mm。

キングジムは、この製品のように、デジタルをアナログの裏に隠すように+αする発想に富んだメーカーです。かつて、薄型のバッテリーをノートカバーと合体させた『バテリオ』という文房具も出していましたね。これも、普段は必要でないものを、日用品である文具に溶け込ませたものです。そうすれば面倒なものを邪魔だと意識せずに持ち歩ける。ウエアラブルガジェットはスマートでありたいですから。

将来的には、着ている衣服に薄いバッテリーが縫い込んであって、繊維状の極細ケーブルを通ってポケットへ給電。スマホをポケットに放り込めば、非接触で勝手に充電されている……なんてどうです? なかなか快適な未来じゃないですか?

【文具王の研究結果】
充電を意識させないスーツ
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▲バッテリーもケーブルも生活においては、+αの異物でしかない。衣服に溶け込ませる形で充電という手間を意識せずに解決できれば、それが一番スマートな形ではないかと思います。

■文具王■
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高畑正幸/テレビ東京系『TVチャンピオン』全国文房具通選手権で3連覇を達成。デジタルグッズは新製品ハードからコアなガジェットまでいじり倒したいこだわり派。

 

文/きだてたく イラスト/文具王 撮影/増原秀樹

※『デジモノステーション』2015年9月号より抜粋

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