ホンダ『ステップワゴン』/“家電目線”のクルマレビュー

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カメラやレーダーなどデジタル技術を駆使した予防安全技術を搭載する新型『ステップワゴン』。ミニバンにもこうした技術が採用されることはもはやスタンダードであることを感じさせる。

使い勝手をさらに向上させたミニバン
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ホンダ
ステップワゴン
価格:228万8000円〜
5ナンバーサイズで日本の道路事情にマッチしたミニバンの5代目となるモデル。カメラとミリ波レーダーを用いた予防安全技術「ホンダセンシング」に加えて、リアの「わくわくゲート」や新型の1.5Lターボエンジンをホンダ車として初搭載するなど、同社の意気込みが伝わって来るモデルだ。

SPEC
サイズ:W1695×H1840〜1855×L4690 車両重量:1630〜1790kg 駆動形式:2WD(FF)/4WD 乗車定員:7/8人 最高出力:110kW(150ps) 最大トルク:203Nm(20.7kgfm) 燃料消費率:15〜17km/L カラー:ミルクグラス・パール/クリスタルブラック・パール/ホワイトオーキッド・パール/スーパープラチナ・メタリック/モダンスティール・メタリック/コバルトブルー・パール/プレミアムディープロッソ・パール

デジモノ的おすすめグレード
G 価格:248万円〜
「G・EX」「G」「B」の3グレードが用意されるが、「わくわくゲート」を標準装備し、「マルチビューカメラシステム」などの駐車支援機能もオプションで選べる「G」グレードがおすすめ。リアの両側パワースライドドアやリアエンターテインメントシステムなども選べる。

安全性はもちろん快適性も高めたセンシング機能搭載
フロントにエンジンと駆動系をまとめることで、サイズを抑えながら低床と広い室内空間を実現した「ステップワゴン」シリーズは、いわば日本のミニバンのスタンダードを創ってきたモデル。その新型では、このクラスの新たなスタンダードとなりそうな機能を多数提案している。

縦だけでなく横にも開くリアの「わくわくゲート」や、1.5Lのダウンサイジングターボエンジンもそうだが、注目したいのは予防安全技術の「ホンダセンシング」だ。フロントに設置された単眼カメラとミリ波レーダーによって前方車両や歩行者などを検知し、ブレーキの制御などを行なう機能。

加えて、カメラによって車線や標識なども認識し、車線の逸脱を抑制したり、標識をモニタに表示する機能、そして先行車の発進を通知する機能も搭載している。こうした機能により、万一の事故を抑制するという安心感に加えて、普段のドライブでの快適性も向上させているのがこのモデルの特徴だ。

「ホンダセンシング」は昨年11月発表の同社の最上位機種『レジェンド』に搭載されたもの。それをファミリーカーに搭載してきたことは、このモデルに注力する姿勢と、多くの人が乗るクルマにこそ安全技術が必要だという考え方が感じられる。

【使い勝手】
縦にも横にも開くテールゲートを採用
テールゲートに横方向に開くドアを装備。2列目シートを倒さなくても3列目からの乗り降りを可能にしたほか、後にスペースがない駐車場でも、ドアを少し開くだけで荷物などを積み込むことが可能。ドアは停車中のみ内側から開ける設計となっている。

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▲内側からドアを開けることが可能なので、3列目シートからの乗り降りが非常に楽に。3列目シートが簡単に折りたため、床下に収納できる機構も使い勝手の向上に一役買っている。

【駐車支援】
真上からのビューとハンドル操作支援を実現

マルチビューカメラシステム
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▲車体の前後と、左右のミラー下に搭載されたカメラの映像を組み合わせ、真上から車体を見下ろしているような映像をモニタに表示。駐車時にはバックカメラの映像と合わせて、自車の位置などを確認できる機能だ。

Hondaスマートパーキングアシストシステム
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▲バック駐車や縦列駐車の際にハンドル操作をアシストする機構もセットで用意。駐車枠を自動認識し、最適なハンドル操作を自動で行なうので、運転手はアクセルとブレーキの操作に集中できる。

後退出庫サポート
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▲バックで出庫しなければいけない状況では、リアのワイドカメラが左右から近付いて来る車両を認識。ブザー音とナビ画面に表示されるオレンジ色の枠と矢印で、車両が近付いていることを知らせてくれる。

安全機能】
単眼カメラとミリ波レーダーで前方を監視する

ホンダセンシング
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▲カメラとミリ波レーダーの2種類のセンサーで前走車や歩行者を検知。ブレーキだけでなく、アクセルやハンドルなども制御して安全運転を支援する7種類の機能をパッケージとして用意。いわゆる自動ブレーキに加えて、前走車に追従するクルーズコントロールや車線を維持するための機能、カメラによって標識を認識する機能までを備え、高速道路から一般道まで快適なドライブをサポートする。全グレードにオプション装着が可能だ。

動力機能】
1.5Lのダウンサイジングターボエンジンを初採用

シリーズ歴代モデルの中でも最も排気量の小さい1.5Lターボエンジンを採用。排気量を抑えて燃費を向上させながら、ターボの装着によって常用域では2.4Lエンジン並みのトルクを発揮する。エンジンの回転数に合わせてバルブのリフト量が可変する「VTC」との組み合わせにより、1600rpmという低回転から最大トルクを発揮し、大人数が乗った車体もスムーズに加速させる。

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▲ハイブリッドではなく欧州などで人気のダウンサイジングターボを採用することで、導入コストを抑えたのも魅力。

デジモノ的注目ポイント
ドライブの安心を支えるホンダセンシング
最大の注目ポイントは単眼カメラとミリ波レーダーによって安全をサポートする「ホンダセンシング」。実際に試乗してみると高速道路での使い勝手は非常に高く、走行していて楽なので、積極的に高速道路を走りたくなるほど。一般道でも日常的に「使える」機能が満載だ。

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▲一般道で一番出番が多かったのは「先行車発進お知らせ機能」。スムーズな運転を可能にする。

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▲「ACC」(アダプティブ・クルーズ・コントロール)と「LKAS」(車線維持支援システム)を併用すると高速道路での安心感と快適性は格段にアップするのを実感。

結論
家族の安心を考えるなら、今後は必須の機能
自動ブレーキなどの予防安全機能は、万が一に備える機能という認識が一般的かも知れないが、このモデルに搭載される「ホンダセンシング」は日常の運転時から、安全や快適性、それにスムーズな運転を可能にしてくれる。運転時の負担を軽減してくれるので疲労も少なく、安心感も高い。これで、この価格はかなりお得!

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▲標識を認識し、メーター横のモニタに表示する機能は、制限速度などを知れるので、安全運転に対する意識を高めてくれる。

文/増谷茂樹 撮影/松川忍

※『デジモノステーション』2015年9月号より抜粋

関連サイト
ホンダ ステップワゴン