【レビュー】『DSC-RX100IV』希代の人気コンデジがいよいよ4代目へ!

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ソニー「サイバーショット RX100」シリーズの最新作として『DSC-RX100IV』が登場した。最大の注目点は1.0型という大きなセンサーサイズを受け継ぎながら、新たに積層型CMOSセンサーを採用したこと。これによって最大960fpsのスーパースローモーション撮影や、最高1/32000秒の高速シャッター、最大EV19の高輝度域撮影などが可能になった。 

昨年発売された先代モデル『DSC-RX100III』で話題となったポップアップ式のEVFについては、そのギミックを継承してさらなる高解像度化を実現。幅広い用途に活躍する多機能な高級コンパクトカメラに仕上がっている。

■基本性能をチェック
テレ端F2.8の明るいズームレンズ
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ワイド端が明るいだけでなく、テレ端でもF2.8というレンズの明るさが魅力のひとつ。強力な手ぶれ補正機構と相まって、暗所撮影時に心強い。

驚異のスーパースローモーション
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ハイフレームレート動画では、最大960fpsの超スローモーション撮影に対応。ミュージックビデオのような凝った映像も撮影できる。

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ハイフレームレート動画は60p記録での4倍スローから、24p記録での40倍スローまで9モードから選択できる。

新型センサーだから実現できた常識越えのスーパースペック
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一般的なメカシャッターは30~1/2000秒の範囲だが、電子シャッターでは最高1/32000秒まで設定することができる。

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最速1/32000秒の高速シャッターを使うことで、従来は白飛びしていた強い太陽光下でも絞りを開けたまま撮影できるように。

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連写スピードは、速度優先連続撮影時に最高約16コマ/秒、通常の連続撮影時に約5.5コマ/秒にそれぞれ対応する。

人気機能を余すことなく搭載
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天面にはポップアップ式のストロボとEVFを内蔵。EVFは従来の144万ドットから約236万ドットに精細化した。

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液晶モニターは3型約123万ドットで、上に約180度、下に約45度のチルトに対応。自分撮りも行なえる。

■画質チェック

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優雅でダイナミックな雰囲気が漂う巨大ジャンクションをズームのワイド端(f=70mm相当)で撮影。広い画角を生かしてパースを強調し、その迫力をリアルに再現することができた。絞りはF4。画面周辺部までシャープに解像し、歪曲や色収差も目立たない。

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最短でレンズ前5cmまで近寄れるマクロ性能をいかして植物を接写。ピントを合わせた蕊部分はくっきりとした描写となり、そこから背後に向かって滑らかなボケが生じている。マクロモードの切り替えをせず、通常モードのまま接写できる点も便利だ。

■結論
人気の高級コンパクト「サイバーショットRX100」シリーズの第4弾が発売されるというニュースを聞き、今回はどんな進化を果たしたのかとにかく期待に胸がふくらんだ。新モデル登場のたびに物欲を刺激されてきたシリーズで、振り返ると2012年に発売した初代機『DSC-RX100』では、ポケットサイズの小型軽量ながら1.0型センサーや大口径ズームを搭載したことにまず驚かされた。そして翌年の『DSC-RX100II』では液晶のチルト可動化やホットシューの搭載を図り、翌々年の『DSC-RX100III」ではレンズのワイド化やポップアップEVFの新設などを実現。いずれも発売継続中であることから分かるように、それぞれ独自の魅力を備えている。

そんな期待値120%で、最新作『DSC-RX100IV』を試用することになった。まず外観デザインは3代目とほとんど同じで、見た目に特に驚きはない。焦点距離f=24~70mm相当で、開放値F1.8~2.8のズームレンズや、自分撮り対応のチルト可動液晶も継承。「もしかしてマイナーチェンジ……」そんな不安が一瞬よぎったが、起動して最初のシャッターを切った瞬間に心配は吹き飛んだ。使ってすぐに分かるのはAFが高速化したこと。これまでの3台のAFは、コンパクトカメラとして特に遅くはなかったが、レンズ交換式の高速なカメラに比べると、特に暗所ではAF合焦にもたつきが見られた。だが本機では、シリーズで初めてファストインテリジェントAFを採用し、シーンの明るさを問わずスピーディなAFを実現している。さらに連写時の液晶のブラックアウトが低減されたことや、撮影間隔が短縮したこと、EVFが精細化したことは使い心地を大きな高める進化と言っていい。

機能面では、最近のトレンドとも言える4K動画機能の搭載(ただし最大5分までだが)や、ハイフレームレート撮影への対応、電子シャッターを駆使した1/32000秒シャッターなどが見どころだ。12万円を越える価格設定は手ごろとは言いがたいところだが、操作レスポンスと動画性能の向上によって、カメラとしての完成度はいっそう高くなっている。

■『DSC-RX100IV』をおすすめな人は??
完成度極まった極上の入門機
高画質と高機能、快適操作の3つが揃った、中身の濃い高級コンパクトカメラと言って良い傑作だ。近ごろは小型軽量と高画質を兼ね備えたミラーレスカメラが数多く登場しているが、それよりもさらに小さくて軽いボディを求める人にとっては特に魅力が高いはず。一眼レフのサブ機としても活躍するだろう。このサイズで4K動画対応もすごい。

ソニー
サイバーショット DSC-RX100IV(DSC-RX100M4)

実勢価格:12万6110円

サイズ:W101.6×H58.1×D41mm
重量:298g
撮像素子:1.0型CMOSセンサー
有効画素数:2010万画素
液晶モニタ:3.0型液晶(約122.9万ドット)
光学ズーム:2.9倍(f=24~70mm相当)
解放F値:全域F1.8-2.8
手ぶれ補正機構:レンズシフト式
連続撮影枚数:約280枚
記録メディア:SDメモリーカード(SDXC対応)

文・作例/永山昌克 撮影/松浦文生